2/3 宝塚をみた

寝落ちしてたら2月3日終わってたけど2月3日のカウントにさせてください。のっけから本当にダメだな。

2月3日はお友達と宝塚を観に行きました。星組公演「霧深きエルベのほとり/エストレージャス」。1月3日にも一度みているので、2度目の観劇です。注目演出家による名作再演とJPOPてんこ盛りのとっつきやすいショー、これは初心者向けでしょ!とにかく芝居がすごくいいからみてほしいな。そう思って宝塚初心者の友人を連れていったんだけど、この公演は七海ひろきさんの退団公演でもあった。

いやぁ。今日の公演をみられて心の底からよかったなぁ。公演をみながら、「あ、そっか、これ前楽か」と理解した。何の気なしにふらっとみにきたから前楽だとか全然気にしてなくて、思い出したわけでもなくて、舞台上の七海さんの感極まった様子とか、客席の尋常じゃない熱気を感じて、これがムラの通常公演のラストだということを察した。

正直、1ヶ月前にこの公演をみたとき、ショーで退団する七海さんに与えられたソロ場面が私的には解釈違いだな~と思って全然心に残ってなかった。これでお別れなんてちょっと残念だなと思うくらい。でも今日の公演をみてそんな印象を完全に払拭した。確かに解釈違いだったはずなのに、今日みたらハマっている!それってたぶんラストスパートで七海さんのリミッターが外れているというのもあるんだろうけど、私も、そして多分七海さんも、客席の熱に押し上げられてたからだ。お世辞にもメッチャ声量あるってわけじゃない七海さんに対して、声をかき消すつもりかってくらい客席の手拍子が大きくて。対する七海さんは大きな手拍子にこたえるように明るく笑顔でちょっと聞いたことないなこれってくらい朗々と歌い上げていた、気がする。1か月前にみたときと全然違う。もともとキラキラした人だけど、今日はひと際強くキラキラ輝いていた。ファンの愛を一身に受けて、それに応えるように輝いているようにみえた。そしてその客席から与えられる愛っていうのは、今まで七海さんが与えてきたものが返ってきてるんだ!と思って、スターさんとファンの相互関係に感動させられた…。

最後の黒燕尾の場面。ずっと七海さんをみてたんだけど、どこからかふっと笑ってて「あ、ここで笑うんだ」と思った。それが演出の笑顔なのか、心からの笑顔なのか、私には判断ができないんだけど、その笑顔をみた瞬間「今ここにいる幸せ」みたいなものをいっぱい感じて胸がいっぱいになって泣いた。「今ここにいる幸せ」は今一瞬だけのことじゃなくて七海ひろき男役16年と地続きになっていて、集大成なんだよなぁ。私は七海さん贔屓のファンってわけじゃないけど、私がファンなら惜しみなく注いだ時間や情熱や愛はこのためにあったんだと思うくらい美しく、喜びに満ちた瞬間だったな。知らんけど。

フィナーレの拍手もなんかもう…宝塚以外であんな一枚岩のでかい拍手きくことってない。劇場壊れるかと思ったよね。客席が舞台上の人間に与えられる愛って観劇中は拍手しか方法がないから、できることを最大限にやった結果あれだよ。なんてわかりやすく、美しいんだろう、宝塚って。ファンってすごいし、こんなに大きな愛を与えられる七海さんって本当にすごいんだと思う。また胸がいっぱいになった。


2月4日。星組さん大劇場千秋楽おめでとうございます。そして七海さん、大劇場卒業おめでとうございます。この季節になると自分の贔屓の退団のときを思い出すよ。星組と退団者の皆様、そしてファンにとって今日が最高の一日になりますように。

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