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「人事/育成」に携わって思うこと

こんにちは。あいでんです。
本当は毎月更新する予定でしたが、4ヶ月ぶりの投稿となりました。
2年ぶりよりかはだいぶマシかな。

さて、本記事は9月下旬から書き始め、10月中旬の大阪出張で内容を固め、11月上旬の北海道旅行でなんか違うなとなり、11月下旬になってようやく書き上げることができた超大作()となっております。


▼ はじめに

今回は前回の続きというか、前回書ききれなかったことについて書いていこうと思います。だいたいここら辺の話です

僕が現在の会社に入社する前は、代表取締役を含む取締役員2名の会社でした。そこに僕とゼミの同期の2名が新たに取締役として加わり、合計4名の会社となりました。

その後、4年の間にたくさんの加入や脱退を経験し、現在では役員3名、正社員が2名、インターン生が5名、その他外部メンターが4名程度という会社になりました。

僕は昨年の秋ごろから人事的なポジションを任せられており、社員やインターン生と多く関わってきました。そもそも「人事」が持つべき責務もよくわからなかったので多大な迷惑をかけたことと思いますが、今回はその反省的なものを書き連ねていこうかなと思います。


失敗①「当人のやる気」に依存させた

先述した通り、僕が入社した際は取締役2名からなる会社で、部下にあたるような人は1人もいませんでした。また、会社の経営状況も芳しくなかったこともあり、目の前にあるタスクに忙殺される日々で、「管理」という概念は存在していませんでした。そのため各々が各々の領域においてやるべきことをやる、といった感じで成立していました(僕はサボってましたが)。

そのような雰囲気のまま新入社員やインターン生を迎え入れることになったわけですが、当然誰しもが自ら進んでタスクをこなすわけではありません。それは視座の違いであり、責任の所在の違いで生じる部分でもあると思いますが、多くの人にとってはやるべきことを明確にし、期限を定め、指示を与えなければ、能力を発揮しずらいことが多いのだと感じました。


当時の僕はそれらを「当人のやる気の問題」だと考え、いかにやる気を出してもらうかということばかり考えていました。なんでやる気を出さないんだ!どうやったらやる気を出してくれるんだ!と。やる気云々の問題ではなく、組織としてのシステムの問題であると気づいたのは随分後になってからでした。よくわからんけど「マネジメント」ってやつですよね。多分。

「管理、マネジメント、コントロール」といった言葉は「支配・統制・不自由」を連想していましたが、逆に自由であることが能力を発揮する上で弊害となりうることもあるかもしれません。大事なのは「行動しやすくなるように道標を立てること」ということかもしれません。

組織内で起こった問題は組織として解決するべきであり、個々人に問題をフォーカスするのではなく、組織としてどのようなシステムを導入することで解決へと繋げるべきなのかを模索することが重要なのだと気付かされました。


失敗②目的と目標を曖昧にしすぎた

弊社にインターンとしてくる方は、即戦力というよりかは育成対象として関わり始めることが多いです。そのため、ただただタスクを振って消化してもらうというよりかは、ステップバイステップでスキルを積み上げていってもらうことから始まります。

こちらから提供するタスクを消化していってもらう中で、ある程度の期限や目標なんかは都度面談をすることで定めていました。しかし、今になって振り返ってみれば、それに着手してもらう目的だったり、本人が目指す最終的なゴールに対しての段階的な目標を定めることだったりを怠っていました。

僕の中には曖昧なものが存在していたかもしれないのですが、それを本人と共有できておらず、結果として「何のために着手しているのか」「どこまでいけば評価してもらえるのか」といった部分がブラックボックスになっていました。


これはあまり自分自身では自覚しておらず、最近インターン生に指摘されたことで自問自答をするようになり、ようやく気づけた部分でした。自分自身は必要になった能力を付け焼き刃的に学んできたし、「好きこそ物の上手なれ」ではないけど自分の好きなことなら自己研鑽できるものだと考えていたので、なかなか気づきづらい部分でした(言い訳)。

もしかすると自分は目標となりうる人物が近くにいたから気にしないで良かっただけかもしれません。育成サービスを導入していたこともあったのですが、思い返してみればそういった部分をとても丁寧にされていました。いずれにしろ、「興味があるけど何もわからん!」っていう五里霧中状態だからこそ弊社で勉強しようとインターンに来ていたわけですから、その部分をおざなりにしてしまったのは大きな反省点でした。


失敗③「優しさ」と「甘やかし」を履き違えた

個人的にはこれが最近で一番手痛い学びであり、猛省に猛省を重ねていることです。

僕はこれまでインターン生を育成していく中で「できることなら辛い思いはしてほしくない」と考え、できるだけ困難だと推察できるタスクを振ることを控え、いわば「その人にレベル感に合ったタスク」を振るように心がけていました。

それはせっかく好きで学ぼうとしていることに対して、こちらが障壁だと考えているタスクを振ることで挫けてしまうことを恐れたからです。一方で、そのタスクを回収することになった際に自分が抱えきれたくなる可能性や業務進捗への影響を単純に嫌ったという側面もあります。


言い訳がましいですが、その背景として自分と似たような境遇にあって欲しくないという思いがありました。

JavaScriptもやったことがないのにReactに入門させられたり、大炎上案件を回収するためにやったこともないLaravelをやらされたり、ECS/ECR/Route53をやらされて枕を濡らしたり、などなど。そんなことがあったからこそ今の自分があるわけですが、立場上逃げられないという縛りがなければ尻尾巻いて逃げていたことでしょう。そういう苦い経験を後輩たちに味わわせたくないという強い思いがありました。


しかし、結果として「自分が容易に回収でき、当人ならできそうなタスク」を割り振り、「当人にとってはチャレンジングなタスク」を控えるような傾向になってしまいました。個人的には「優しさ」のつもりではあったのですが、今考えてみれば「甘やかし」だったのだと感じています。

無茶なことを強いる必要は一切ありませんが、失敗しないことが必ずしもいいことではないかもしれません。かわいい子には旅をさせよ、とはよくいったもので、失敗するかもしれないけどチャレンジさせる機会を提供することも優しさなんだと思います。

マサラタウンで永遠とポッポを狩ってても面白くないですし、厳選されたポケモンをもらって殿堂入りしても面白くないですからね。僕が提供した甘やかされた道はとても退屈だったことでしょう。

大事なのは、歩きやすいように平坦な道を整備してあげることではなく、茨の道だったとしても歩くきっかけを提供し、つまずいた時に起き上がる手助けをしてあげることこそが「優しさ」なのではないかと最近感じています。僕はついつい手を出してしまいがちなので、じっと見守ることも時には大事なんだなと感じました。


▼ まとめ

細かく挙げるとキリがないのですが、特に失敗したなっていうのをまとめるとこんな感じです。ぶっちゃけ「育成」はとてもカロリーを使い、「自分でやったほうが早いよなぁ」と思ってしまうこともあります。しかし、それは目先の利益をとって先を見通せてないと思うし、マンパワーで解決できることはたかが知れており、その限界も痛感しているつもりです。

上席の責務は「当人を信頼して任せ、うまくいけば褒め、躓けば全力をもって助けること」なのだと感じています。そのための準備を怠らないことも重要でしょう。うまくいかなかったときのリスクにビビって縮こまってはいけない。

もっと言えば「責任を取ること」が上席としての至上命題の責務であり、それから逃げるようでは責任放棄と同義なのだと最近考えています。ただそのような事態はできるだけ回避するべきであり、それはマンパワーではなく組織の仕組みとして解決に勤しむべきなのだと考えています。


あまり前進がなかったようにも思いますが、人との関わり方は大きな変化があったのではないかと感じています。当たり前かも知れませんが「自分の感覚が全てではないこと」や「自分がどういう風に見られ、どういう影響を与えるか」を考えるきっかけになりました。

また、「言い方」や「聞き方」、「見せ方」、「振る舞い方」は細かいけどとても大事だなと痛感しています。改善して欲しい時に「良くないから治して」っていうよりも、「こうするともっと良くなるかも」といったほうが誰も不幸にならずに、達成したいゴールに近づくことができると思います。大切なのはゴールに辿り着くことであり、その手段として相手を傷つけたり不快にさせてしまうような選択をとってしまうのは勿体ないです。

誰にでも好かれる必要はないけど、わざわざヘイトを向けられる必要はもっとないと思っています。自分の今の会社での立ち位置も考えれば、一挙手一投足にもっと気を配らないといけません。

上席とは難しいものです。


▼ おわりに

こんな感じで時間をかけた割にはしょうもないブログになってしまいました。昔なら1~2日くらいで書き上げていたようなレベルのブログなので、言語化能力の衰えも実感しています。自問自答は変わらずやっているのですが、なかなかこういう形でアウトプットする機会が極端に減ったので、リハビリしないといけないですね。

この「人材/育成」という領域は現在進行でよくわかっていない部分であり、過ちを犯し続けている部分です。自分の未熟さによって迷惑をかけた人たちには申し訳なく思います。1日でも早く組織としていい体制を築くことができるよう精進していかないといけないなと思います。

余談ではありますが、自分が育成に携わってきた人がやめるイベントは、長年付き合った彼女に振られるイベントくらい辛いものがあるなって最近思いました。ちゃんと本命に選んでもらえるように精進してきたいですね。


さて、11月末をもって5期目を終える弊社ですが、前回と今回の内容が実質的な振り返りみたいなものだと思っているので、そういった類のものはブログとして書かないかも知れません。書きたいことがあったら書くかもしれません。

12月中にもう一回くらいは更新できたらいいなあと思いつつ、口だけにならないことを祈りながらこの辺りで終わろうと思います。

それでは、また次回!

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