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もう恋愛を頑張れない人へ

頑張らなくていい世の中だけど…


何年も前のことです。
私がカウンセラーとしてまだまだ未熟だったころ
恋愛が上手く行かずに悩んでいたクライエントの方に対して

もう頑張らなくていい

もう我慢しなくていい

自分らしくいればいい

というような言葉を言ったことがあります。

そう言われてホッとして涙を流す人もいました。

「もう頑張らなくていいのですね」

「自分らしくいていいのですね」

「救われました」

の、ようなことをクライエントの方たちは言われました。

そんな風潮は今、もっと強くなりました。

「頑張ります」と言う人に対して

「頑張るって、よくないのよ。楽しんでやってね」

と声掛けする人がいます。

「頑張る」は今の時代、もはや

「よくないこと」にさえ、なってしまいました。

私はカウンセラーとして

この今の状態がちょっと腑に落ちないのです。

たしかに私自身も言った言葉です。

ただ、すべての状況や人に当てはまるとは

最近思えなくなりました。

なぜなら

救われてホッとしたはずのクライエントさんの
みゆきさん(仮名・34歳・会社員)は・・・。

恋愛・婚活の頑張りをやめて
久しぶりに
リラックスすることができました。

今まで行きたかった温泉や落ち着いたレストランに行って、
くつろぎ、楽しみました。

けれど

そこでまた
仲良さそうなカップルや

自分と同じ年代の夫婦家族連れを見ると
胸が痛み
ひとりぼっちだと感じて
とても不安になったのです。

「頑張らなくていい、と言われて

婚活頑張るのをやめて

今、お見合いどころかプロフィールさえ見ていません。

このまま頑張らないと、どうなるんですか?

ずっと誰にも出会えないんじゃないんですか?

ずっと孤独な人生が続くのでしょうか?」

という、本当にあたり前の不安を

みゆきさんはぶつけてきました。

その時私は思ったのです。

「手に入れたいものがあるなら

やっぱり頑張ることも大切。

でもその頑張り方が大切なんだ」と…。

ずっと独身のままはイヤだけど

みゆきさんは
今までのように頑張ることはできないまま

だんだん
あきらめの境地へと向かって行ったのです。


マッチングアプリで頑張ってしまった

私は恋愛や婚活で

「頑張らなくてもいい」

ということは無いと思っています。

私自身も離婚した後
マッチングアプリでパートナーを探したことがあります。

孤独で
昔からの友人知人に会いたくない時期がありました。

当時
興味津々で「なんで離婚したの?」とあからさまに聞かれるのが

恐くて

「そんなこと一言で話せない、なんでこの人に話さなきゃいけないの?」

という自尊心みたいな気持ちもあって

やはり周囲の人には

「誰か紹介して」なんて絶対に言えませんでした。

それで仕方なく、アプリをやってみたのです。

若くないわけですから、写真やプロフィールの文章も

「頑張り」ました。

反応が良くないと何度も書き直しました。

メッセージのやり取りも、きちんと読んで返しました。

会えたら、話す内容や相手への気遣いも

それなりに「頑張り」ました。

それなりに、じゃないですね。

今思い出したら、本当に頑張っていました。


その結果、彼と呼べるような男性に出会えたのです。

付き合うと、もっと彼を知りたいと思って努力しました。

今も、関係を大切にしたいので、いつも努力しているつもりです。

その努力が今は自然で心地よいけれど

こうやって思い返すと

やっぱりずっと「頑張って」来たことが自分でもわかりました。

当時もし私が誰かに「頑張らなくていい」と言われたら

アプリも適当で、イヤなら放置して

彼と出会えたとしても、きっと「頑張ろう」としなかったかもしれないです。

「我慢しなくていい」だったら

気持ちがすれ違った時、怒りに任せてキレていたかもしれません。

「ありのままで自分らしく」でいいなら

私はもともとダラダラするのが大好きなので

だらしない面しか見せられずフラれていたかもしれません。

というか

自分を変えようと努力もしなかったでしょう。

そう考えたらやっぱり恋愛や婚活は

「頑張らなくていい」

「我慢しなくていい」

「ありのままでいい」

では、上手く行きそうにないと思うのです。

それがあたり前だと私は思うのですが

「引き寄せ」が流行ったことで

よりラクに願いを引き寄せよう、という傾向が強くなったみたいですね。


でもやっぱり
恋愛や婚活を頑張れない時だってある


けれど恋愛や婚活に頑張れない時があるのも事実です。

婚活疲れ、恋愛や結婚離れ、

結婚しないかもしれないと考える人々の増加。

これらは、

努力が報われ、頑張ればきっと良いことがある

信じてきた人が

「今まで信じて来たけれど、間違いだった!」と感じた時に

苦しみや後悔や不安に陥るからではないでしょうか?

私たちは小さい頃から親や先生に

「努力すれば良い学校に行ける」、「頑張れば希望の職業につける」と教えられてきました。

「君たちの可能性は無限大だ」とも言われました。

そして

この言葉を恋愛や婚活にも当てはめてきました。

けれど、恋愛や結婚には相手が必要です。

努力したから、頑張ったからと言って、

必ずしも良いことが起きるわけではなく、報われるとも限りません。

だからこそ、

「もう恋愛を頑張らない」「そんなに大変なら結婚はもういいや」となるのかもしれません。

けれど、最初から恋愛に一歩も踏み出していない人に

「頑張らなくてもいい」と言ったら、何が起こるでしょう。

「頑張らなくてもいいんだ」

「ありのままの自分でいたらいいんだ」

と思うでしょう。

その結果、女性の場合特に

貴重な時間を無駄に過ごすことになるかもしれません。

その責任は誰が取るのでしょうか?

「無理して結婚しなくてもいい」という風潮が、

本当は恋愛も結婚もしたかった人を

ご縁から遠ざけているように感じることもあります。

そこで、私が提案したいのは…


そこで私が提案したいのは

「必要な時は自分に合った方法で頑張る」という

ごく当たり前のことです。

ただ、頑張り方を知らない人が多いと感じます。


頑張るために必要なもの



頑張る、を支える3つの基本があるのです。
 
それは
 
①   安心できるベースがある
 
クライエントのみゆきさんは
頑張って結果を出したら愛してあげる、というような親の条件付きの愛しか
知らずに育ちました。親なりに一生懸命習い事をさせてくれていたのですが
みゆきさんは
頑張っても結果が出ない自分は愛される価値が無い、といつしか捉えるようになっていました。
 
そして
結果が出ないと一気に自己嫌悪や自己否定に陥り
 
30代になって
恋愛も婚活も「もう頑張れない」と思ったのです。
 
 
頑張って結果が出なかった自分も愛される、という安心感が無ければ
そもそも頑張ろうと思えないものです。
 
 
恋愛が上手く行かない方は、安心できる居場所がないのです。

家族との関係の見直しや、そもそも自分を愛し認めていることが
安心のベースに繋がります。
 
 
②   信頼できる人がいる
 
恋愛や婚活の話を全てする必要はないのですが
自分のことを話せる人がいるかどうか、は
安心のベースの延長として必要です。
誰かを信頼出来てはじめて恋愛や結婚相手ともうまく行くのです。
 
みゆきさんの場合、伴走者としての私や親友の存在がありました。
そして家族との関係も良くなって行ったので、一気に信頼できる人が増えたのです。
みゆきさんは、誰かを信頼することで次第に、地に足が付いた感じがしました。
 
 
③   また頑張ろうと思える環境
 
自分自身に安心できたり、信頼する人がいると
人は少しずつ変わります。今までの自分の間違った頑張りに気づきます。
 
 
自分を愛することができるようになると
「ちょっと頑張ってみようか」という気持ちも湧いてきます。
 
信頼できる人がいたら
「頑張って、結果が出なくても信頼は揺るがない」
と思えるようになってきます。
 
みゆきさんには再び正しく頑張ってもらうために
以上の3つを育てるようにカウンセリングしていきました。
 
すると本来は婚活のためだったのですが
なんとなく避けていたお母さんと話す機会が増えました。

条件付きでしか愛してくれないと思っていたお母さんも
子育てや仕事や人間関係で
今の自分以上に心に余裕が無かったんだな、と思えました。
 
会社で同じチームの人に誘われて食事に行くことも
ありました。今までは会社とプライベートをきっちり分けていたみゆきさんでしたが
仕事を離れても「この人は信用できそう」と思える人に出会えました。
 
みゆきさんのまわりがなんとなく明るい雰囲気に包まれるようになりました。
このような環境になって行くと、みゆきさんは自然に
 
「また婚活やってみよう」という気持ちになったのです。

安心できるベース・信頼できる人・前向きな環境
が、揃うと
人は「頑張ろう」と思えるのですね。
 
 
頑張ることが、こんなに嫌われてしまった理由は複雑ですが
 
 
頑張り方を間違えなければ、頑張ることは素晴らしい結果を
もたらしてくれます。

 
よくある
 
頑張らずにありのままの自分で
幸せな恋愛や結婚をしているイメージをありありと
想像する
 
 
このようなことで
 
うまく行けばそれに越したことはありません。
 
 
けれど
現実ではうまく行っていないのです。
 
 
うまく行くために、私なりに少し変えてみました。
 
 
 ↓ ↓
 
 
頑張り方を間違えずに
ありのままの自分を大切にしながら
でも、変える必要のあるところは柔軟に変化させながら
幸せな恋愛や結婚をありありとイメージする

 
 
これで、ずいぶん結果は変わるのです。
 
 
今の頑張り方はやめて
 
①   安心できるベース
②   信頼できる人
③   頑張れる環境
 
 
をまず、整えてみましょう。
 
 

これらがあれば

私達は「手に入れたい幸せ」のために頑張ることができるのです。

その後みゆきさんは

苦しいな、と思う手前で頑張るのをやめて

いつも無理なく頑張れる自分の状態を知ることができました。

それで

婚活での自分の頑張りを続けることができたみゆきさんは、

やっとお互いに居心地よいと感じられる男性に出会ったのです。

頑張ることは、悪いことではありません。

ですから、上述した「安心できるベース」、「信頼できる人」、「頑張れる環境」をまず整えてみましょう。

頑張ることに、振り回されたり、精神的に強要されるのではなく
自分で【頑張るスイッチ】のオンオフができる

恋愛も結婚も、最初から諦めない、頑張ろうと思える

そんな人が増えてくれたら嬉しいです。

その一歩を踏み出すことこそが、あなたの新たな旅の始まりとなります。

 

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