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事務所通信 : あなたの街の税理士が解りやすく解説します

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法人の税務会計、個人の確定申告、相続、税務調査など、税金に関する様々な情報をわかりやすく解説していきます。 ◆こんな方にオススメ 税金についてもっと知りたい方 確定申告を自分でや…
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2024年4月の記事一覧

従業員の食費の所得税・法人税の取り扱いについて

こんにちは 税理士の高木です。 先日、従業員の食事代についての質問が関与先からありましたので、ここでまとめておきたいと思います。 よくある勘違いとして、一定の金額を超えたら会社の経費にならないのではないと思い込んでいる方が結構多いです。 会計事務所の解説記事でも、そんなふうに取られてもしかたないような書き方をしている方が結構います。 金額を超えても、従業員の給与として課税されるだけ。会社の経費であることには変わりはありません。 さて、ご説明をはじめます。 従業員の食費は

レールを敷く投資家たちの葛藤:減価償却誕生秘話

税理士の高木です。 前回のブログでは中古資産の耐用年数について述べましたが、そもそも、減価償却ってどうして産まれたのという、誕生秘話のお話しをします。 19世紀、アメリカ大陸を駆け抜けた鉄の馬車、鉄道。その発展を支えた投資家たちは、大きな壁に直面していました。それは、投資時期による不公平です。 線路や車両などの巨額投資は、鉄道会社の収益を何年も支えます。しかし、会計上は購入時に一気に費用計上されるため、初期に投資した会社は、後発組よりも利益が少なく見えてしまうのです。

中古資産の耐用年数について

中古の資産を購入したときに困るのは耐用年数。 法定耐用年数は税法で決まっているが、普通の場合はそこから使用済みの期間を差し引いた年数で決める場合が多いと思う。このような決め方を見積使用可能期間と呼ぶ。 原則は見積もりで つまり、使用可能期間を見積もってそれを耐用年数とする方法だ。 しかしこのような方法は必ずしも正しい訳ではない。その資産の使用状況などにより、使用可能期間は変動する可能性があるからだ。 また、税務調査で中古資産の耐用年数が問題になったときは、その見積もり

円安って何? 為替相場と金利、株価から解説

こんにちは、 今日のニュースやSNSで日本円の34年ぶりに最安値であるということが出ていましたね。 円の価値が下がっている、つまり円安になっていることですね。 実は、これってめちゃくちゃ面白い現象なんですよ!今日はその円安について、わかりやすく解説していきます!」 まず、円安とは何かを知っておきましょう。円安とは、日本円の価値が下がり、外国通貨(主に米ドル)に対して円が安くなる状況のことを指します。つまり、外国から見たら円が安くなっているんですね。 では、なぜ今日本

メールマナーのスリル満点!受信と返信のワクワクポイント

メールはビジネスやプライベートのやり取りに欠かせない手段ですが、マナーを守らないとちょっとしたトラブルに発展することもありますよね。そこで、メールの受信と返信におけるちょっとした楽しみ方やポイントについて、見ていきましょう! 1. 「受け取りました!」の返事があったときの快感  メールを受け取ったら、ますはさっそく受領確認のメールを送りましょう。なぜかって?まずは自分がメッセージをしっかり受け取ったことをアピールするためです。なかなか読んでいるか分からない相手でも、この返

株価計算方法:的はずれな議論に惑わされないためのガイド

相続税での、取引所の相場の無い株式の評価についてお話しします。こういうと難しいですが、要するに中小企業で上場していない会社の株価はどのように考えられているかということに関してです。 株価の話をすると、的はずれな議論に巻き込まれることが多いことを体験しています。つまり、あの比率は4で割るのか3で割るのかとか、なんだか皆さん計算方法のお話しが好きなようです。 しかし、株価の計算方法のポイントはそのようなところにはありません。なぜ、三種類の計算方法があるのか、それはどんな考え方

社宅スキーム

最近、節税手段として社宅スキームが広まっているようですが、私はこれについて深刻な懸念を抱いています。 このスキームが一部の企業や個人にとっては魅力的に映るかもしれませんが、その影響は長期的な経営や社会に対しては深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。 そして、このスキームが一部の会計事務所までが勧めていることに驚きを禁じ得ません。 会計事務所が税務処理の専門家として、このようなリスクの高い手法を推奨することは、業界全体にとっても信頼性の低下を招くばかりです。 まず、社宅

新人採用で差をつけよう! 内定者獲得に繋げる面接案内状の重要性

こんにちは 税理士の高木です。今回は、面接に関する話題です。新人を面接する場合には、ぜひ面接案内状を作成して、事前に送付されることをおすすめします。人材難の時代です。より良い人材を確保するためにも、ぜひ、御社独自の案内状を工夫していだくことを提案します。 それでは 内容。 採用活動において、面接案内状は単なる書類ではありません。 丁寧で魅力的な面接案内状は、応募者の印象に残り、内定獲得に繋がる重要なツールとなります。 特に、新人採用においては、人材確保競争が激化する