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9月に心理系大学院受験をお考えの方はそろそろ研究計画と面接対策を考える時期です

皆さん
こんにちは。
心理系大学院受験専門塾 京都コムニタス塾長の井上です。

6月は研究計画作成を本格化させる時期です


6月も半ばに来ました。
日々、月日のたつ早さに愕然とします。
7月に入ると早くも願書提出の大学院が出てきます。
私たちは近年は、兵庫教育大学の受験を重視しています。
この大学院の合格を狙うことも大切ですが、
受験者数もどのくらい来るかを見ることで、
今年度の受験の動向を測ることができますので、
様々な情報に注目しています。

しかし、そうは言っても今は自分作りに力を入れる時期です。
臨床心理士指定大学院・公認心理師養成大学院の受験において、
受験種目は、英語、専門(心理学、臨床心理学)、面接が
通常求められるものになります。
学科も大切であることは当然なのですが、意外とおろそかに
なるのが研究計画作成と面接対策です。
両者は連動しますので、研究計画書は

「相手(面接官)から質問を受ける前提で作る」
「相手が読んで研究する価値ありと思うものを作る」
「相手が質問したくなるものを作る」

これが基本です。

臨床心理士指定大学院に行くにはたいていの場合研究計画が必要です。

研究計画書作成についてはこれまでも書いてきました。
こちらをご覧ください。

研究計画は面接においても重要資料となります。
また、必ずといってよいほど、何かしらの質問を受けるトピックです。
研究計画のどの部分が見られるのかという問題について、
一般的に先行研究がどのくらい調べ上げられているか
ということが強調されてきました。

しかし、最近はこれだけではなく、
「研究の背景」
「意義」
「問題の設定」
「仮説」
「調査方法」
「情報処理方法」
こういったことも見られています。やはり年々要求されるグレードも
上がっていると見るべきでしょう。
質問紙、尺度、統計、半構造化面接などは重要キーワードです。

研究計画は料理のレシピと同じ


私はいつも「研究計画は料理のレシピ」と伝えています。
レシピを見て、何の料理かわからないと作る気も食べる気も減少します。
また、見たことも、聞いたこともない材料が書いてあると、
作る側は不安になります。
食べる側はもっと不安です。
その意味で、「現実的な研究計画」の方が安心感を与えると思われます。

特に最近は「手順」を聞かれることが多く、それは
「この研究計画は実現可能ですか?」
という質問項目に連なります。
もちろん「無理かも・・」のような回答は論外ですが、
自信を持って・・だけではなく、根拠をもって、実現可能であることを
伝える必要があります。
手順を言える人は、それだけで実現性を伝えることができます。

まずは自分が何をしたいのかを考える

「受験する大学の先生に合わせた研究計画を書かねばならないか?」
という質問はとてもよくあります。
これは学校や先生によって違いはありますが、基本的に
たいていの学校は、たいての研究計画を受け入れてくれます。
たいていの先生は、結局
「何がしたいのか」
が知りたいのです。

対象者を自分で見つけられて、自分でどんどん進めていけるなら
特にこだわらないという学校が大半だと言えます。

研究計画と同時に面接対策も考えましょう

受験で面接を受けて帰ってきて、報告を受けると、
すこぶる感触が良い人もいれば、逆の人もいますが、こればかりは
受けてみないとわかりません。

中には褒められた人もいますし、同じように対策をたてていても、
怒られるケースもあります。あるいは、「それコントみたいやなぁ・・・」
といった面接もありました。
ポジティブな評価と言えない時には理由を詳細に検証することは
当然ですが、相性も多少はあるような気がします。
ただ、こちらとしては、最後まで誠心誠意試験を受けて、
最善を尽くすのみです。

当塾では、直前まで一緒に対策をするのが特徴の一つですが、
基本的な面接対策は必修の授業の中でしています。
直前の面接対策で私がすることは、
まず、不安に負けないような思考と身体作りです。
「落ちたらどうしよう」
「想定外の質問がでたらどうしよう」
「卒論でツッコまれたらどうしよう」
「研究計画否定されたらどうしよう」
「圧迫されたらどうしよう」
こんなことばかりを念じていては、言えることも言えなくなります。
まずはこのビリーフ処理をします。
その上で再度、志望理由、研究計画、卒業論文、自己アピール
この四項目を再(再々々々々々々々々・・・)チェックします。
志望理由は、その学校でなければならない理由です。
オープンキャンパスに行った熱意を伝えつつ、どうしてもその学校でないと
いけない理由を伝えます。私はこれを「愛の告白」と呼んでいます。
決して「第一志望」ではないのです。
次に臨床心理士でなければならない理由もたてておく必要があります。
「カウンセラーになりたい」は少し違います。だから、スクールカウンセラーだけを
希望するというのはあまり適切ではありません。
なぜ、自分がその免許証が必要であるのかについて答えを用意します。
研究計画は、
問題、意義、仮説(あれば)、調査方法、このくらいを口で言えるように
かつコンパクトにしておきます。

以上は基本的に1分をメドに作ります。
1分はだいたい300字が聞きやすいと言われますが、
400字くらいが妥当なところですが、少し情報が少なくなります。
私は最大80秒500字未満くらいでイメージするのを妥当と考えています。
ただし、暗記は危険です。
また提出した研究計画をそのまま言おうとする人が多いのですが、
それをやると「それは読んだのでわかります」と言われたこともあります。
コンパクトにすることも大切ですが、研究計画書に書き切れていないことを
補足していくこともOKです。
また、より口語調でわかりやすくしていくことも大切です。
とにかく、聞いてくれる面接官に少しでもわかりやすいようにと思って、
語りかけることを意識しておくと、その人の思いやりが伝わります。
不安に負けると、
「自分しか見えていない」と思われます。
このあたりを意識しましょう。

また研究計画書の作り方、面接対策の仕方に関しては個々に書きます。