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Webサービスの体験設計をするときに大事だと思うこと

こんにちは、クックパッド事業開発部の kenjow @kchil です。

クックパッドでは原則リモートワークに切り替わってから2ヶ月くらい経ちました。同じようにリモートワークをされている皆さん、いかがでしょうか?

私が2ヶ月リモートワークをしてみて分かったことは、ゲーミングチェアは最高ということです。

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私はBauhutteのゲーミングチェアを愛用しています。そこそこ手頃な価格で、しかもアームレストが回転するので最高です。普通の椅子で仕事をしているとすぐに腰が痛くなるのですが、ゲーミングチェアは本当に腰が疲れません!最高です。部屋のインテリアには全く合わないのですが、機能性は最高なので全然問題ないです。ゲーミングチェアはいいぞ。

ちなみに、おそろいのカラーのヘッドセット(USBを刺すと光る)も購入しましたが、テンションが上がりますよ!その場合、Zoom会議での姿は完全にプロゲーマーになります。

さて本題ですが、最近もレシピサービスのWeb版の改善に取り組んでいます。

👇前書いた記事

そんな中でよく頭を悩まされるのは、 検索エンジン流入時の体験についてです。

Webサービスを運用する上では、SEO対策、すなわち検索エンジン流入時の体験改善が必要になってくると思いますが、なかなか悩みポイントが多く、奥深さを味わっている今日このごろです。

今回は、私がユーザーインタビューなどの調査をする中で、検索エンジン流入時の体験について発見したいくつかのことをダンプしたいと思います。

ユーザーの性質:まだサービスに思い入れがない一見さん

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検索エンジンから流入してくるユーザーの性質として共通して言えそうなことは、指名検索でない限り、特定のサービスに対して思い入れが無いという点だと思います。

実際に、ふだんからブラウザでレシピ検索をしているユーザーさんに会ってみると、特に「行きつけ」のレシピサービスは無く、都度複数のレシピサービスを利用しているようです。そして、よく利用しているサービス名を聞いてみると、「よく見るけど、名前が出てこなくて…」という場合も多いです。

スマホアプリの場合はWebサイトと違い、まずインストールをするところにハードルがあるので、それを乗り越えたユーザーはある程度そのサービスに対して期待感を持っている場合が多いのではないでしょうか。

対照的に、特にサービスに対する強い期待感を持っていないユーザーも多く訪れてくるのがWebサービスの特徴だと思います。

クックパッドのように、スマホアプリ版とWeb版の両方が存在するサービスの場合、どちらがどのような役割を担うかは議論の的になりがちですが、個人的には、そんな「一見さん」をどうにか引き留めるのがWeb版の使命であり、Webの体験設計を考える際のポイントであると感じます。

体験の特徴:とてもせっかち

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ユーザーは検索エンジンを起点としてサイト間の回遊を行うため、サイトを見ている間も、常に別の候補が控えていることになります。

ユーザーインタビューの際に、ブラウザでレシピ検索をする様子を見せてもらうと、サイトを訪れてからそこに留まるかどうかを判断するのはとても瞬間的です。
ページを開いてすぐに必要な情報だけを拾い、ブラウザバック一つで元の検索エンジンへ戻っていく、といった具合です。

特に需要が高い「夕飯」のレシピ検索については、シチュエーション的に制限時間がある場合が多いようです。その日の夕飯のレシピを検索するタイミングは、家に帰るまでの電車の中であったり、キッチンに立ったその時であったりするからです。

こういったせっかちなユーザーのために、ユーザーが欲しがっている情報や機能をより潔く明確に示さなければならないと感じます。
ユーザーは最も欲しい情報がある場所まで即座にスクロールし、その情報を見て判断するので、自分のサイトにおいて、ユーザーがまず最初に見るだろう情報はどれか、その情報をどう見せるか、そこでユーザーを引き留めるために何ができるかを練る必要性を感じます。

気をつけたいこと:ブラウザバックに勝てるか?

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Webサービスの改善をしていて、いつも頭を悩まされるのは、ブラウザバックが魅力的すぎるということです。

ワンタップもしくはスワイプで、いとも簡単に検索エンジンに戻ることができてしまうので、ユーザーをサイトに留まらせることは容易ではないと感じます。

そのため、サイト内回遊を促すためには、ブラウザバックに勝てるくらいの単純明快な仕掛けを用意してあげる必要があると感じます。そうでなければ、検索エンジンに戻った方が早いとユーザーに感じさせてしまうからです。

レシピサービスの検索結果ページについてユーザーインタビューをした時の内容を紹介します。

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検索結果ページに流入したユーザーにサイト内を回遊してもらうための仕掛けとして、2種類のUIをテストしました。

Aは、例えば「鍋」の検索結果ページに、色々な種類の鍋料理のキーワード導線を置くというアイディアです。
Bは、テーマごとにレシピをまとめた「まとめページ」の導線を置くというアイディアです。
複数人のユーザーに見てもらい、反応をうかがったところ、多くのユーザーの反応が良かったのはAでした。

Bは、レシピ探しの参考になるページを作ることで回遊を促す良いアイディアだと思っていたのですが、ユーザーの反応は「忙しい時には読まない」といったものでした。
ユーザーが欲しいのは「今日のメニューのレシピ」であるので、そのために「まとめページ」を読まないといけないのはまわりくどいというわけです。

Aはなぜ反応が良かったかというと、ユーザーは回遊をするときにキーワードを増やして検索結果を絞り込んでいくという行動をとることが多く、そのステップをワンタップで叶える機能であったためです。

このように、「ブラウザバックで検索エンジンに戻るよりも、ここで探した方が早く、精度が良さそう」と思ってもらえるような要素があれば、ユーザーがサイトに留まってくれる可能性は高まりそうだと感じます。

もっとも大事なゴール

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ところで、「一見さん」であるユーザーの体験を良くすることのゴールは何でしょうか。

もちろん施策ごとに様々な指標がおかれると思いますが、私がいつも1つのゴールとして考えているのは、「そのユーザーがまた来てくれる」ことです。

例えばレシピがすぐ決まったとか、美味しいレシピを見つけられたことで家族を喜ばせたとか、ユーザーがクックパッドでの成功体験を積むことで、いずれクックパッドのファンになってくれることを期待しています。

クックパッドのWeb版は、クックパッドのことをよく知らなかったユーザーがクックパッドのことを好きになってくれる場所であるように、これからも改善を重ねていきたいと思っています。

ところで

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