第133話 「漢字」
「これはイチジクって読むのよ。果物のイチジク」
「へー、流石だね。鈴本さんは難しい漢字を知っている。僕は学が無くて恥ずかしいよ」
「別に、ただの知識よ。ウチは親が教師で教育熱心だったから。子どもの頃、漢字ドリルとかすごいやらされたの」
「なるほどね。僕は小中学生の歳の頃、全然、勉強していないからな」
「そうなんだ。川瀬くん、大学ではサボらず講義受けてて真面目なのに、意外ね」
「僕の父親は社長だからさ」
「……何それ?関係あるの?」
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2020〜2022年に投稿した意味怖を載せるマガジンです。
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