見出し画像

限界を見極めるのは難しい

まさか陸上の100m走で日本人が10秒を切るとは
思っていませんでしたが、これは破られました。
限界だと思われていた事が破られることがあります。
限界と言われてもそれを乗り越える人がいます。

ラジオの時代に生きていた時に、今の映像の時代を
想像していた人もそれほど多くはなかったでしょう。
限界はいつの日か破られるかもしれませんが、
手作業としての限界は間違いなく存在します。

瓶子を完成させるために一度焼きたいと思います。
釉薬をかけない焼きしめなので混合した粘土の発色と
焼成による収縮の影響の確認をしたいと思います。

画像1

ところが、細かな瓶子を数多く作ったところで
小さな窯とはいえほとんどが無駄な空間になります。
それで急遽少し大き目のランプの笠と台を作り、
少しでも無駄な空間が埋まるようにしました。



ランプの笠はミニチュアとしてはかなり大きいので
ロクロ挽きには難易度は低いのですが、別の困難が。
というのも透光性磁器土とはいえ、光源が弱いので
かなり薄く作らなければ綺麗な発光は望めません。

画像2

目標は0.8ミリです。
挽いた時の厚みは約1.2ミリなので、半乾き状態より
さらに乾いてからカッターで1ミリまで落とします。
乾きが足りないとカッターの刃が入り過ぎるので
穴を開けてしまい、息を呑むことが多くなります。笑

画像3

この難関を乗り越えた物だけを完全に乾かします。
次に研磨剤入不織布で凹凸を滑らかにするのですが、
この時が粘土にとって一番強度が弱い状態なのです。
やすりをかけて、粘土の厚みが0.8mmを過ぎると
擦っている音が次第に大きくなってきます。

画像4

ここが止め時なのですが、欲を出すと必ず潰します。
割れた物を測ってみると、0.8ミリでした。
この厚みまでが、壊すか生き残るかの限界なのかも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?