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凛として

友人宅で麻雀をしていた30年以上前の話です。
時々卓を囲む中に一人の老婦人がいました。
背筋をピンと伸ばし流れるように牌を扱います。
一体どのような人なのか興味が湧きました。

本人や友人に聞いた話をつなぎ合わせると
戦前に何かの事情で中国に渡ってから麻雀を覚え
鞄に現金を詰めて麻雀を打っていたそうです。
まさに何が起こるのかわからない真剣勝負の中で
鍛えられ身についた凛とした姿だったのです。



樹脂粘土のミニチュアフラワー作りで参考にした
川瀬敏郎著の「一日一花」の影響もあり
ギリギリまで削りたいという欲求が消えません。
何を無理してと思う人がいるかもしれませんが
これは自分の物作りの中に絶えずあったことです。

絵皿を作っていても必要以上の修飾はしないとか
できるだけ端正な器体を作ってみたいなど
時々修行僧のように取り組むこともありました。
「一日一花」はその気持ちと共鳴しました。


修行が足りないこともあり思うようにはいかず
失敗の連続でミニチュア生け花の難しさも
実感していたのですが無造作に生けてみました。
でもこのままではホウキのようにしか見えません。
枝分かれがいっぱいあるので切り甲斐はあります。


ここまでかなというところまで切ってみました。
でもそのままでは面白くも何ともないので
一部を曲げて撮影することにしたのですが
かえって無駄なことをしてしまったのかも。


この花の茎は直線的ではなかったので
割合スムーズに生けることはできたのですが
変化はあるもののキレはないかもしれません。


ではこれはどうでしょうか。
花器に近い部分をもう少し落とした方が
良かったのではないかと思いましたが
これを見ながらなぜか老婦人の凛とした姿を
思い出していました。
まだまだ修行が足りませんね。

   💛    🇺🇦    💙


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