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台湾のなでしこ(禾馨)病院で出産しました


先日、台湾の産院で第一子を出産しました。
「台湾で産む」と言うと、大体「どこの産院?あ〜なでしこね」と言われるので、界隈では有名な産院だと思うのですが、日本語の出産レポが見当たらず、不明点を通訳さんにその都度質問するのもな〜と思っていたので、誰かの役に立てたらいいな〜と、ゆるく(ほんとにゆるい)記録に残そうと思います。


◎出産前

計画無痛分娩の料金表
分かりづらいですが、
鉛筆で丸つけてるものは入院時にもらえます


出産後に赤ちゃんに受けさせる検診も事前に選びました
部屋タイプについては希望順位をつけておき、
入院当日に空きがあれば案内する流れでした


大体1ヶ月前くらいに入院についての説明&記入用紙等が配られました。入院当日に持参し、受付します。また、なでしこでは日本語の出生証明書も無料で作成してくれます。証明書作成のために夫婦関係が分かる書類(戸籍謄本等)が必要になるので、事前に取り寄せておきます。

計画日については、いつでもいいよ〜みたいなゆるい感じだったので、女医さんが当直の日にしてもらいました。ずっと検診で診てくれてた先生はお産の担当をしておらず(泣)。ちなみに担当医ではなく、当直の先生がお産を診るシステムはなでしこが初らしいです。先生のワークライフバランスが確保できて良いですよね〜。

◎いざ出陣

私は民權分院での出産だったのですが、事前のPCR検査は內湖分院しかやってないため、計画日の前日に內湖へ。屋外のテントでサクッと終わりました。陰性証明をアプリで確認して、いよいよ入院計画日当日です。万全の準備をしたはずなのに、なぜか戸籍謄本を忘れる。(もっと事前にアナウンスしてぇ〜〜)

私は贅沢にもLDRという陣痛〜分娩まで完結できる部屋にしました。

電動ベッド。最終形態になると股が開く。付添いの簡易ベッドもあります。
紙袋の中になでしこからの入院セットが入ってました。
コンディショナーもあります。
産後に移動した個室でも同じようなお風呂&トイレでした。

◎いざ出産

15時
胎児モニターをつけ、水分を送る点滴装着。点滴の時点で既に痛いのでビビる。iPad的なものが配られ、陣痛の経過が見れるようになってました。この時点で子宮口全く開いておらず。
トイレ行くときはナースコールしてねと。

16時
膣剤投与。通訳さんも帰宅したため、自分がなんの薬を入れられてるかもよく分からず…(クソレポですみません)。恐らく子宮口を開いて陣痛を起こさせるものかな?と。

17時
麻酔科の先生登場。背中に麻酔投与のためのセッティングをします。なんかが刺さってる感覚はあるもののそこまで痛くない。ジンジンする感じ。
陣痛辛かったら麻酔入れるから言ってね〜と。

18時
夕飯。

なるほど…美味しいです

21時
膣剤2回目。グリッグリと突っ込まれるので痛い。腰痛もでてきたし、麻酔してほしいな〜と看護師さんに言ってみるものの、子宮口全然開いてないため、不用不用言われる。しゅん。
気休めにスクワットやバランスボールをしてみる。バランスボールは借りれます。

深夜2時
膣剤3回目。全然開いてないから寝てなと言われる。うまく寝れないので、夫に龍が如くのOPを流してもらい、気を紛らわす。

深夜4時
痛いよ〜麻酔〜とナースコールした。麻酔が入り、体がすごい変な感覚に。足がすごい痒くて、寒いような痺れるような感じ。同時に促進剤の点滴も入れられました。痛みが引いたので寝る。

6時
子宮口2センチに開く!やったー
麻酔の副作用か、トイレに行くも全く尿出ず。

8時
朝ごはん。

中華粥

9時
通訳さん到着。トイレに行くも気持ち悪くてうまく立てない。iPadを見ると陣痛の波がすごいことに。これ麻酔なかったらどうなってるんだ……

11時
うんこが漏れそうですと通訳さんにライン。子宮口は8センチと。やったー
うんこは多分うんこじゃないよと言われ、戸惑いつつもマッサージボールをお尻に当てて放出を防ぐ。看護師さんと通訳さんに、何してんの?と聞かれ、日本ではテニスボールが陣痛の時に活躍するらしいんですけど……と説明するも、そんなんやってる日本人見たことないと言われる。あれ、これが俗に言ういきみのがしではないのか…?と不安になる。ちなみにマッサージボールは血まみれになったため、夫に秒で捨てられた。

12時
子宮口全開になる。いきんで待ってて〜と言われ夫と2人きりに。この隙にと記念写真用にリップと眉毛を描く。麻酔に心から感謝した瞬間。

14時
産まれる。事前情報で、通訳さんがムービー撮ってくれると聞いていたため、スマホを渡す。保健体育の教材にできそうなくらいガッツリ撮ってくれた。産まれたあと、臍の緒切る〜?と先生が聞いてくれたので、切らせてもらった。こういうフランクな感じは日本にはなさそうだな〜と思ったので、良い思い出です。(ムービーは誰にも見せられないけど、産後は見ながら感動して泣いてました。親に送ったら、グロすぎるので送信取消してくれと言われました。)

食べ損ねた昼飯


◎出産後

1時間くらい仮眠をとってから入院用の個室に移動しました。おっぱいのケアや、初乳をスポイトにとって〜とか説明を受けたもののほぼ記憶にないです(すみません)。個室はLDRより狭いですが、体が痛すぎて全然歩けないので逆に有難い。

保冷剤入りのでかめのナプキンが入院セットにあるので、患部にあてて過ごします。あとは産褥パッドを水で濡らして冷蔵庫に入れておいて、適宜取り替えるように言われました。めんどくせ〜と思いましたが、とにかくお股が痛すぎたので、びちょびちょヒンヤリの産褥パッドの気持ちいいこと……。産褥ショーツも1枚貰えましたが、紐パンで着脱が面倒だったので、持参した使い捨て産褥ショーツを履いてました。

と、ここで問題が。看護師さんにやたらとおしっこ出た?!と聞かれるのですが、どうやら麻酔の副作用で尿が出づらくなってるようで。今日中に出ないなら尿管に管を通して一晩過ごして〜と。
めちゃくちゃ力みましたがおしっこ出ず(泣)。
色々と出産しないと分からんもんですね……。
その日の晩は麻酔の点滴とおしっこバッグをぶら下げて過ごしました。

※このときもらえるお乳用のスポイトの余りは保管しておくと良いです。子どもが熱だしたときに薬をスポイトから飲ませたりするので〜

◎入院2日目

この日は通訳さんが来なかったため、看護師さんとの意思疎通はオール中国語でした。朝、昼、夜で担当がコロコロ変わります。血圧を測ったり、体調はどうかと聞いてくれますが、こちらの語学力が足りず、はいはおーとしか返せず。
入院時に覚えた中国語は
・親餵/チンウェイ  おっぱいを直であげること
・瓶餵/ピンウェイ 粉ミルクをあげること
・擠奶/ジーナイ  搾乳すること
・悪露/ウールー 
・血壓/シエヤー 血圧
・尿布/ニャオブー おむつ

特に親餵は頻出単語でした。赤ちゃんのミルクタイムが終わり、返却するときに親餵幾分鐘?(おっぱい何分あげた?)って聞かれます。
私は最初親餵のことを字面から、赤ちゃんと親しげにウェイウェイすることだと勘違いしていて、看護師さんに親餵60分鐘と答え、盛大に「ハァ???!」をもらってました。えへへ。

あと、私の部屋だけかは分かりませんが、エアコンの操作が難しくて、クッソ寒いか、クッソ暑いかの2択になります。私が機械音痴かもなんですが、エアコンの風で喉を痛めやすい人なんかは気をつけてください…。

お風呂も入れるようになりました。
ドライヤーはこれです。風量問題なし。
おやつ
昼と夜は大体こんな感じの飯です。


◎入院3日目

通訳さんとおっぱいマスターな看護師さんが来て、母乳についてのあれこれを教えてくれました。私は母乳についての予備知識がゼロで、またこの時点で全く出てなかったため、おっぱいマスターの「この三日間が勝負よ!この三日であなたが母乳でやってけるかどうかが決まるのよ!」の言葉にビビり泣きました。自分で前もって調べておけば良かったなぁと後悔したこと第1位です。
あと、おっぱいのケアに良いブラシ?の購入を勧められます。私はビビっていたので買いましたが、産後あんまり出番はなかったです、、。

たしか400元くらい。

◎最終日

明け方看護師さんに叩き起こされて、月子に黄疸の治療器があるか聞かれました。どうやら黄疸値が高いみたいで、月子になければ病院で治療延長とのことでした。月子に入る方は事前にこの点も確認しておくとスムーズかと思います🙆‍♀️。(幸い私が入所する月子はありました。ありがたや)

そんなこんなでサクッとお会計して記念撮影して退院です。お会計は12万元くらいでした…ひょ…。

退院時はこんな感じのお洋服を着せてくれます。かわいい

まとめ

日本での出産未経験のため、そんなん常識だわよ!ということがあれば恐縮です〜。
海外での出産ということで不安はもちろんありましたが、日本だとクソ高い(と噂の)無痛分娩を経験豊富な産院でできてラッキーだったなぁと思います。日本だとコロナで面会なしとかも普通ですもんね……ヒョ…。
良い思い出になりました。長々と読んでくださりありがとうございました。



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