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お金にまつわる金言 

不幸のほとんどは金でかたづけられる

と、うそぶいた菊池寛先生。

なかなかの苦労人だったようです。

幼少期から経済的に恵まれず
結婚相手も持参金の額で選んだのだとか。

食べていくために
財を成すために
通俗小説を量産したといいます。

面白ければ売れる

芸術よりも売れることを
優先させた作家と、揶揄する人も
いました。

しかし菊池寛の創設した
芥川賞、直木賞は、
今では小説家にとって
最も権威ある賞といえるでしょう。


中学生のときに、
『恩讐の彼方に』を読んで
素直に感動し、

大人になって
『真珠夫人』を夢中になって読みました。

面白い作品を書いて
人々に歓迎され
自分もお金持ちになれたら
そして地位も名誉も手に入れられたら
最高の人生ですよね!

それにしても、お金で
不幸をかたづけるためには
相当まとまった金額が必要になる
でしょう。

お金持ちが100%幸せかといえば、
そこはお金持ちに訊いてみるしか
ありませんね。

幸せでしたか?

菊池先生にも是非質問してみたい
ところです。

だけど、
世の中すべてお金で解決できたら
小説のネタなんてなくなりますよね。

不幸のほとんどは金でかたづけられる

ほとんど、というところが
ミソじゃないかと思います。


 *ヘッダー写真は
文春文庫『マスク』〜スペイン風邪をめぐる小説集〜を使用しました。