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高齢者が痩せるとき

夫の母に数か月ぶりで会いました。
前回会ったのはゴールデンウィークでした。

この時も随分痩せて小くなったな、と思いましたが、今回は更に痩せたなと驚きました。

義母は93歳。
ヘルパーさんにも一切頼らず、一人暮らしを続けています。

持病の関係で、歯の治療が出来ず、ここ2年ぐらいで、普通のものを普通に咀嚼することができなくなりました。

それでも朝の習慣であるボウルいっぱいの野菜サラダは欠かすことがありません。

トマト、きゅうり、レッドオニオン、水菜は必ず入っていて、あとは季節ごとに数種類の野菜を組み合わせ、細かく刻みます。
ハムやゆで卵も添えます。

冷蔵庫の野菜室にはいつも野菜がいっぱい入っています。

そうそう、忘れてはいけないのがトッピングのミックスナッツ。

細かく細かく丁寧に包丁で刻んでいきます。

これを何十年も続けているので、朝食にはとても時間がかかります。

昼食は2時頃。

夕食は芋粥などで軽く。 

さすがにこの頃は、同じ話を繰り返し聞かされるな、と思うこともありますが、若い時から同じ話を繰り返す癖がある人なので、まだ呆けているわけでもなさそうです。

どんな時でも、起きたらしっかりメイク。ウィッグを着けて、首飾り、イヤリングなどのアクセサリーも身につけています。

わたしとはまったく違うタイプですが、見習うべきところがたくさんあります。

年を重ねるにつれて、凄い人だな、敵わないなあと思うようになりました。


実家の隣に住む叔父は現在81歳。
わたしの亡父とは腹違いで、10歳違いです。

いつまでたっても年をとらない不思議な人で、外見上は60代で時が止まっています。

ところが、今回会って激ヤセしていて驚愕しました。

身長178センチで45キロは異常。

153センチのわたしとあまり変わらないのですから。

1月に妻に先立たれ、スーパーやコンビニのお弁当ばかりを食べているとのこと。

食べているのに、どんどん体重が減っていくのだそうです。

本人は健康上の問題はないというのですが。

四肢はまるで竹の棒です。

身体より心の問題のような気もします。

実はほぼ引きこもっている娘がいるのです。
50近い娘のことが心配の種であることは間違いありません。

若い時は、どちらかというと軽い(チャラい)感じのオジサンで、80を過ぎた今でもその傾向はあります。

昨日はうち(実家)に来て長時間、楽しくお喋りしていきました。


少しボケ始めていて、話がエンドレスになりがち。

しかし、この急激な痩せっぷりは、何か病気の前兆か、既に何かの病気に罹っているのでは、と心配になりました。

義母も叔父もイキイキと活躍し、輝いている時代を知っているので、少し寂しい気持ちになります。

どうしても自分の将来の姿と重ねてしまいます。


若い頃からの思い込みで、とかく野菜不足、カルシウム不足に目が行きがちですが、高齢者に最も必要なのはタンパク質だということを、釈迦に説法と知りつつ伝えました。


少しぽっちゃり型の方が長生きできるという説もあります。
2人には先輩として、もっともっと頑張ってほしいのです。