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1年間のオランダ生活振り返り

こんにちは。
2023年5月からオランダへ移住し、2024年4月~5月は日本で過ごしたこともあり、滞在期間が1年を超えた今、色々と振り返りを行いたいと思います。

Why am I here, in the Netherlands?

自己紹介や、その他の記事でも記載している通り私がオランダに来た理由は妻の駐在への帯同家族としての移住となります。
そのため、日本出国タイミングで一度前職の仕事を退職し、フリーランス/業務委託として一部仕事をしつつ、殆どの時間をMBA入学の為の受験勉強・合格後の進学準備、英語学習、主夫業に割り当てていました。

苦痛を味わった駐夫生活

この1年を振り返ると、楽しいこと、嬉しかったことは多々ありますがそれ以上に苦痛を味わった1年だったと思います。

ある種のレールから外れること、目指していた出世を諦めること、合格できるかもわからないMBA受験、友人がいない環境で、日本の友人は常に働いている中で連絡しずらいしやや感じる劣等感、英語が堪能な妻と下手くそな私、自由に使っていいと言われて渡された妻のキャッシュカードを平気な顔で使えないプライド、オランダの暗く・寒く・雨模様な冬など数えればキリが無い程、精神を蝕む要素はありました。

今や多くの方々がBlog等で発信している為ある程度の理解は得られているとは思いますが、駐在妻(夫)さんに対する羨望や嫉妬からか「仕事もせずに、パートナーが稼いだお金で悠々自適な生活を送っている」と揶揄されるコメントが未だにSNSを中心に書き込まれている事実に対して、自分が経験して始めて「そんなにキラキラした世界ではない」と言い切ることができます。(もちろん、心からそのような生活を楽しまれている方もいらっしゃいますが、私はそうではなかった)

それでも「得たもの」「達成したこと」「楽しかったこと」も多くあります。

達成したこと 

IELTSという英語試験OA7.5達成(簡易比較はできませんがTOEICでいうと970~990)、GREというネイティブ版センター試験320(数学満点)、Cambrdige大学のMBAに合格、それなりには苦労しない程度に伸びた英語力、定期的なフットサルへの参加とそこで出会った素敵な友人たち、オランダ国内主要都市・観光地、欧州14カ国への旅行、それなりに美味い料理スキル、同じ立場(駐夫)の仲間、ドイツのアウトバーンで200km/h走行(笑)、Note記事執筆の習慣化、そして何より妻とならどこでも生きていける自信と絆を得たと思います。

月別振り返り

もう少し詳細に、1年を振り返ります。

2023年4月: 前職の仕事を片付け、渡航準備のため東京→地元へ
2023年5月: 渡蘭、到着して間もなく妻がドイツへ長期出張。
       妻出張中に自宅トイレが故障し、3日間使用不可。
       ベルギー観光。
2023年6月: フットサル初参加し、様々な理由でオランダ在住する
       方々に感銘を受ける。オランダの両親と呼ぶべき素敵な
       夫婦との出会い。オランダでIELTS初受験(OA6.5)
2023年7月: 勉強以外の記憶なし。IELTS受験(OA7.5達成)
2023年8月: 別スクールから第一志望をCambridgeに変更
       GRE学習スタート。
2023年9月: サッカー日本vsドイツ代表戦をドイツで観戦(4-1勝利)
       オランダで迎える誕生日。
2023年10月:  クロアチア、スロベニア、モンテネグロ旅行。
       スイストランジットで1日滞在するも物価高に衝撃を受ける。
       GRE初受験(313)でやや希望を感じる。
2023年11月:   今更ながらゴッホ美術館を楽しむ。
       ケニアから来た友人と偶然アムステルダムで再会。
                            GRE2回目受験(311)で普通に焦る。
2023年12月:   GRE3回目受験(308)で絶望し、参考書を蹴っ飛ばす。
        翌日妻と作戦会議をし、次回を最後のGRE受験としその時点  
       での最高点数でCambrdigeを受験することにする。
       フットサル仲間とのクリスマスパーティー(楽しすぎた)
       友人に誘われCambridgeとImperialにスクールビジット。
       Cambridgeの街並みの美しさに心打たれ志望度が上がる
       そのまま、チェコで妻と合流しクリスマスマーケットを楽し 
       む予定がGREが頭から離れず、険悪な雰囲気に。
2024年1月:  オランダの大量の花火と大盛り上がりのカウントダウンで迎
       える新年。家族や友人と電話をする。
       1月3日泣いても笑っても最後のGREで目標未達も320達成。
       Cambridge、Imperial出願し、面接連絡までの間にひととき
       の休息を得る。
2024年2月: 両校から面接招待連絡を受け、急ピッチで練習を始める。
       Native Campで合計70回、30時間程度模擬練習をする。
       Imperial(オンライン)、Cambridge(対面)で面接。
2024年3月: 特に音沙汰もなく、気分転換にオランダ主要観光地を回る。
       結果受領目安日にも結果が来ず別スクールの準備を始める。
       妻の誕生日にCambridgeからの合格連絡を受け、最高のプレ 
       ゼントとなる。
       一方で学費や生活費について真剣に検討をした結果、円安も
       合間って大きく不足するため家族への借入を打診に向け丁度
       妻の会社から支給されている一時帰国制度の利用を決心。
2024年4月: エストニアから友人が遊びに来る。
       元サッカー選手の小野伸二さん主催のイベントに参加し、上
       田綾世選手にも会う。
       一時帰国し、家族・友人と会いまくる。(妻が先に帰蘭)
2024年5月: MBA壮行会への参加や、前職会社との諸々業務のため
       東京でしばらく過ごす。
       無事に家族からも借入完了。
2024年6月: 帰蘭。日本で暴飲暴食のため5kg太る。
       友人がオランダへ訪問後、共にオーストリア、ハンガ
       リー、スロバキアへ旅行。
       EURO2024開幕し、オランダ人たちと共に代表を応援。
2024年7月: イギリスVISA取得、学生寮決定、学費支払完了。
       MBA準備に向けた各種学習を行う。 

後悔ではないですが、未だに定期的にフルで働きまくっている友人やMBA同期のことを考えると片身で仕事(現在は完全に無職)と勉強と主夫をやっていることに劣等感に苦しむこともあります。一方でこのように振り返ると、日本で馬車馬の如く働いていた頃と比較にならないほど濃厚で意義高い1年を過ごしたんだと感じます。

改めて、このような機会を貰えた妻に、そして定期的に支えてくれた家族や友人に感謝しています。

オランダ移住どうなのか?

どうしてもこの1年間はMBA受験寄りの話になってしまいましたが、もう少し私が住むオランダに焦点を当てたいと思います。

結論から言うと、オランダのことが大好きです。
理由は3つあります。

1. 自然が多く、街並みが美しい
→家の近所は大型ショッピングモールや日本食品店などが多くあり便利なエリアですが、ほんの少し歩いただけで広大な公園にいくことができ、また家の窓からも高く生い茂った木々を見ることができます。
圧倒的に日本よりも新鮮な空気を楽しめます。
また、ヨーロッパ感もありつつ、どこかユニークなオランダの街並みはどこを取っても美しく、見応えのある景観です。

2.治安も良く、オランダ人が優しい
→恥ずかしい話、自宅や図書館に引き篭もることが多く、決して社交的な生活をしている訳ではありませんが比較的に治安がよく、また非常に流暢に英語を話すオランダ人との関わりの中で嫌な思いをしたことがないくらい彼らは丁寧に、また移民受け入れに対してオープンなマインドで接してくれます。

3.子供・ワンちゃんが楽しそう
→どこかの調査で「世界一幸せな子供がいる国」として評されたオランダでは、町中で楽しそうな子供たちがキャッキャと走り回っています。日本と比較すると一目瞭然なほど、スマホやタブレッド、ゲームではなく自然を楽しみながら走り回っている子供の姿に癒されます。また、ワンちゃんについても寛容でリードなしでご主人と共に散歩している姿や、レストラン、電車などにも関わらず共に過ごしている姿から、まさにワンちゃんとの共生している国です。

オランダの嫌な点

もちろん一年過ごす中で、オランダの嫌な点も少しはあります。

1.サービスレベルの低さ
→壊滅的とまでは言いませんが日本に慣れてしまった自分からすると、「なぜ水道つまりに呼んだ業者が2日経ってもこないのか」「ネット工事のためベランダに来た業者がタバコの吸い殻を残して帰る」「お店は大抵18時に閉まる」「頼んだ筈のAmazon荷物がなぜかアパートのエレベーター内に放置」などの点は気になりますし、もう少し重要な話だと病院も予約しなければ診てもらえず深刻な症状以外は数日後、数週間後の診断になることもあります。(逆に日本が簡単に患者を受け入れすぎだし、医者の数が多すぎることもあるかもしれませんが)

2.物価の高さ
→言わずもがな、何もかもが日本と比較して高いです。
特に物件に関しては、今は妻の会社負担で文句はありませんが毎年数%ずつ高騰しており、自費となると中々に辛い部分があります。

3.天気・冬の絶望
→天気の悪いオランダ。冬場は16時ごろには暗くなるほど日照時間が短く精神を病む人も少なくはありません(自分もMBA受験と重なりやや辛かった)

正直、先ほど挙げた通り勉強のため引きこもりがちだったのでそこまでオランダを嫌いになる要素に当たらなかっただけかもしれませんが、オランダに対してネガティブな感情を持つことはありませんでした。

今後について

直近と、MBAのその先について将来をどうしていきたいか現在考え中です。

2024年8月:
MBA渡航直前(1ヶ月前)ですが最低限のやらないといけないタスクは全て終わらせたので、どのように過ごすべきかは大きな論点です。

1 :事前学習
・ MBAの本格的な授業を受ける前に日本語ベースで事前学習として「ファイナンス」や「マーケティング」「マネジメント」などを勉強します。
・また、学校側から課題図書が渡されているため、そちらを進めます。
・英語力についても引き続き向上させる必要があるため、英会話に加え英語系インフルエンサーであるAtsuさんの「Distinction」の学習を行います。

2:就活準備
・MBAが始めまってから、授業やプロジェクト、ネットワーキングなど様々なイベントへの参加のためおお忙しいですので、早めに卒業後の進路に向けて動き出していきます。
・現状では、卒業後でも引き続きヨーロッパでの居住を希望しているため現地就職を軸に準備を進めたいと考えています。

3:自分の事業の種を見つける
・長期的な未来およびMBA在学中のビジコンなどに向けて自分がやりたいビジネスのヒントを見つけたいと思います。大なり小なり興味のあるビジネス分野はあるので、可能性を探りつつアイデアをイメージアップしたいです。
・利益というよりは、むしろ自身の振り返りや目標設定、また様々な方々の発信からの学びを深めるために当NoteおよびXを運営を続けていきます。
・また、友人に勧められたGPTsの作成にもトライしたいと思います。

4:オランダ・ヨーロッパ生活を楽しむ
・卒業後私の進路次第では、日本帰国となりますのでその様な観点では妻とのヨーロッパ生活に一旦の幕を閉じる可能性があるので、今のうちにオランダおよび欧州生活を楽しみたいです。
・すでに8月中にはルクセンブルク、ノルウェーなどの私に取っての初めての国への旅行を予定しています。
・また、フットサルなどオランダでできたコミュニティの仲間との時間も大切にしたいです。

2024年9月〜2025年8月
・イギリスで全力でMBA生活を楽しみます。
・併せて趣味であるPremier Leagueの現地観戦、LondonでLes Miserablesの鑑賞も行いたいです。
・就職活動を本格的に行います。

2025年9月〜
・正直、卒業後の進路は全く見えてません(笑)
・少なくとも、自身が卒業するタイミングではまだ妻の駐在期間は続いており、いつ帰任になるかもわかってはいない状況なので家族の予定を立てることが非常に困難です。
・私がヨーロッパで仕事を見つけることができれば、そのまま家族でのヨーロッパ生活を続けることができるので就職を頑張りたいものです。

まとめ

やはりこの1年間を振り返ると、オランダのことと言うよりもむしろMBAの話が中心にはなってしまいましたが、それでも受験勉強以外でも上記に挙げた通り多くの思い出を作ることができたオランダ生活は最高でした!
イギリスに渡航するまでは残り1ヶ月間、その後も定期的に帰ってくるとは思いますし、就職も目指してはいますが一旦区切りとしての1ヶ月間悔いのない最高の日々を送っていきたいと思います!

では、ここまで読んでいただきありがとうざいました。


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