恥ずかしさを捨てて、ひなたの道へ
私が「恥をかく」ことに抵抗がなくなったのはここ最近のことだ。
20代、30代はプライドの塊みたいな人間だった。何もできないスゴくもないイタい人なのに、若気の至りというか、やたら尖ってイキっていた。
40代で正社員を辞めてからはそのプライドは逆に振れて、「私なんて」「どうせ」と自虐と自己否定がひどくなった。
でもそれもひとしきり谷を過ぎたのか。最近は「まぁ、ええんとちゃう」と自分を過信しすぎることも卑下しすぎることもなく、ほどほどにバランスをとって過ごせるようになってきた。
それができるようになったメンタルの変化があったからだ。その一番大きな変化のひとつは「恥をかくことを厭わなくなった」ことだ。
「恥ずかしい」より「楽しい」が勝つ
昨日、娘が通っているピアノ教室の発表会があった。
そこで今回はじめて、家族3人でアンサンブル(合奏)で出演した。
私がピアノ、娘がボーカル、夫は人生初のドラムで、選んだ曲は『On the Sunny Side of the Street』。
それまでも娘と連弾で出演していた。が、今回ピアノが私1人というのははじめて。後ろでは同じくはじめてドラムを叩く夫がいる。
本番ギリギリまでソロの部分がどうしてもノーミスで弾けず、加えて夫がはじめてのドラムに苦戦していた。ミスせず演奏できる自信なんてまったく無い。
それでも、先生の「間違ってもいいから楽しんでください!」というありがたい言葉に背中を押され、舞台に上がった。
弾いていていっぱい間違ったけれど、前で歌う娘の歌声と、後ろからの夫のドラムに合わせての演奏はとても楽しかった。
終わってから家族3人ハイタッチ。ミスをした恥ずかしさより楽しさがまさった瞬間だった。
できない自分をさらけ出せるか
いま色々と新しいことに挑戦している。知識も経験も無い。周りにはすごい人がいっぱい。
その中でいかに「できない自分をさらけ出せるか」が、ひとつのポイントになっているように思う。できないことを恥ずかしいと思わず、臆せずそのままの自分を出していければ良いと思う。
今回発表会でどうしても『On the Sunny Side of the Street』を弾きたかったのは、ずっと毎朝見ていたドラマでこの曲が何度も登場し、私に勇気を与えてくれたからだ。
ミスばっかりの演奏でも恥ずかしがらず楽しんで弾き終えた私は、家族とともに、陽の光のあたたかさを感じることができた。
そんな小さなチャレンジを、いろいろな場面で続けていければと思う。
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