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秒で使える50の文章テクニック集【#カニ文章講座】

※2024/01/15 第8版更新
・最初の5テクニックのみ無料公開しています

こんにちは、編集者のじきるうです。
日本最大級のフリーランス・副業メディア『Workship MAGAZINE』の元編集長や、企画系ライターの登竜門メディア『クレイジースタディ』の管理人、そのほか複数のWebメディアを運営してきました。

このnoteでは「今すぐ誰でも使える50の文章テクニック」をご紹介します。普段の記事制作で意識している、実用性の高いテクニックのみを抽出。ライターだけでなく、文章を書くすべての人におすすめです。

このnoteが、あなたの「書く技術」のレベルアップに貢献できれば嬉しいです。

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■冗長表現を減らそう!編

カニ文章講座

わかりやすい文章を書くならば、まずはシンプルにしましょう。だらだらと長い文章はよけいな情報が多く、読んでて疲れてしまいますよね。

なくても意味が通じる冗長表現をカットすると、文章がスッキリし、説得力も増します。

書籍『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』の第1位にも、「文章はシンプルに」(100冊中53冊)が挙げられていました。多くの文章術本において挙げられているテーマであり、不変の定理です。このnoteでも最重要事項として、はじめの章でご紹介します。

以下で具体例を見ていきましょう。

※注意※
冗長表現は、あくまで「なくても問題ない言い回し」のみ削るべきであり、全てのケースで削らなければいけないわけではありません。声に出して読んでみて、冗長に感じなかったり、違和感がなかったりする場合は、以下で紹介する表現を使っても大丈夫です。


可能表現を短くする

・〜することができます
・〜することが可能です


例)このカニは生でも食べることができます
 ➡︎このカニは生でも食べられます

例)このカニは即日配達することが可能です
 ➡︎このカニは即日配達が可能です
 ➡︎このカニは即日配達できます

可能表現は、冗長になりやすいものの筆頭です。

「〜られます」「〜できます」「〜が可能です」などの短い表現を使うことで、少しだけスッキリします。


強調の形容詞を削る

・とても
・すごく
・かなり
・非常に
・必ず


例)ズワイガニは通販でとても人気があります
 ➡︎ズワイガニは通販で人気があります

例)タラバガニは焼いて食べると非常においしいです
 ➡︎タラバガニは焼いて食べるとおいしいです

文章を書くときによく言われるのが「形容詞を削れ」。ボクも先輩編集者に散々言われてきました。なかでも強調の形容詞は、削っても問題ない場合が多いです。

形容詞について、ひとつ有名な話があります。

かつてのフランス首相で新聞人でもあったジョルジュ・クレマンソーは、新人記者から「ジャーナリストの心得」を問われ、以下のように答えたそうです。

「書くということは、なんでもない。短い句で書くのだ。動詞が一つ、主格が一つさ。それからね…それから、もし形容詞が一つ欲しかったら、おれのところへ聞きに来い」

形容詞に対して、彼がいかに警戒していたか分かるエピソードですね。


二重否定を削る

例)カニを食べないなんてことをするわけにはいきません
 ➡︎カニを必ず食べます
 ➡︎カニを食べます

強調の意味で、二重否定が用いられるケースはあります。しかし文が長くなるうえ、言い回しもややこしくなるため、誤読を生みやすくなります。濫用はひかえましょう。


順接の接続詞を削る

・そういえば
・ところで
・ちなみに
・なぜなら
・だから
・それから
・そして
・さらに
・あと


例)ちなみに、花咲ガニはタラバガニの近縁種です。そして、漁獲量が少ないため希少なカニとされています
 ➡︎花咲ガニはタラバガニの近縁種です。漁獲量が少ないため希少なカニとされています

「そういえば」「ちなみに」「そして」など、補足や切り替えの接続詞はなくても通じることが多いです。これらは “順接の接続詞” と呼ばれます。

「しかし」「ところが」「でも」などの “逆接の接続詞” は原則残しましょう。こちらは省略すると、文章構造がわかりにくくなる恐れがあります。


なくても支障のない前置きを削る

・ご存知かもしれませんが
・近年、◯◯が流行していますが
・みなさんは◯◯をご存知でしょうか


例)ご存知かもしれませんが、タラバガニはヤドカリの仲間です
 ➡︎タラバガニはヤドカリの仲間です

例)みなさんはカニをご存知でしょうか
 ➡︎(誰でも知っているのでカット)

順接の接続詞と同様です。なくても意味がとおる前置きはカットしましょう。

よくあるのが、「近年では働き方改革が叫ばれています」のような、誰でも知っていることを前置きとして書いてしまうケース。問題提起が浅く、初心者っぽく見えるため、おすすめしません。


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