急成長ベンチャーへの"憧れ"は捨てよう
「ベンチャー企業」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
「若い人が多くてなんだか楽しそう」
「スピード感のある仕事ができて成長できそう!」
…と、ポジティブなイメージを持っている方も少なくありません。
実際、ユニークワンの求人に応募してくれる方も
「ベンチャー企業」であることに大きな魅力を感じてる人もたくさんいます。
しかし、そういう方に私は必ず言います。
「急成長ベンチャーって超超超大変だよ?考え直したほうがいいんじゃない?」
メンバーに聞かれたら怒られるんじゃないかというくらい、強めに言ってます笑
応募してくれる方が多いのは確かに嬉しいのですが、ベンチャー企業の現実を理解してもらったうえで入社してほしい。
そう思ってほぼ毎回「急成長ベンチャー企業の大変さ」を伝えています。
今回は、社長である私自ら「ユニークワンで働く大変さ」をあえて正直に語りたいと思います。
急成長ベンチャーは慢性的な人不足
株式会社ユニークワンは、地方でもスマートフォンが普及し、インターネット広告市場が活況を迎える2014年に創業しました。
創業した初月にいきなり100万円の受注が入り、そこから仕事が殺到します。
創業して数年は、対前年同月比で200%や300%の売上を計上する月もありました。想定している以上に仕事が増えると、当然ながら人手が足りなくなります。
ところが、忙しくなって人材を募集しても、採用が決まって入社するまで、平均すると半年くらいはかかります。
さらに、採用がうまくいってもすぐに解決するわけではありません。入社して戦力となるまで、やはり最低でも半年くらいはかかるのが通常。
募集して半年、入社して半年。忙しくなって人が足りないな〜と感じてから、実際に人材が補充されるまで現場には約1年のタイムラグがあるんです。
そしてせっかく入社しても、膨大な業務量に圧倒され、すぐに離職してしまう方も少なくありません。そうなると、また募集からやり直すことに。
「急成長」と聞くとすごくポジティブに見えますが、次から次にくる業務に忙殺されることも。おなかいっぱいの状態なのにご飯おかわりしなきゃいけない、みたいな苦しい状況です。
仕組みが整備されていない。急成長ベンチャーは発展途上国
私は35歳で起業したのですが、当然社長になるのはこれが初めて。
たまに「やったことがないからできません」という人を見かけるのですが、7年間ベンチャー企業を経営してきた実感として、むしろ「やったことがある」ことの方が少なかったです笑
会社員だった頃は「前の担当はどうやっていたんですか?」と確認し、そこをベースに手直しすることができました。
しかし起業してからは、ほぼすべての業務で前の担当なんていません。0→1を創り出す仕事が中心です。
自社メディアのアクセスが伸びてきたら、広告として売り出すわけですが、そもそも媒体資料が存在してなかったりします笑
それをバナー広告の相場はいくらなのか、他社がどうやって売り出しているのか、などを調査し、まっさらな状態から媒体資料を創り上げていきます。前担当のベースがない状態での仕事は、やっぱり時間もかかるし大変だなーと感じます。
また、創業時点から仕事が殺到したこともあり、現場の対応を優先してしまいました。
結果、会社の仕組みづくりなどは後回しに。
ユニークワンに限らず、創業したばかりでとにかく売上が欲しいベンチャーでは、バックオフィス業務がおざなりになる傾向はあるかもしれません。
給与テーブルや評価制度などは、創業してしばらく経ってから着手するような有り様でした。
創業して2年くらいは定例の会議すらやっておらず、今考えると「あんなやり方で、よく会社がまわっていたな」と不思議に思います。
大企業がインフラの整備されている先進国なら、急成長ベンチャーはこれからインフラを整備していく発展途上国といえます。
やはりインフラが整備された環境の仕事のほうが働きやすいのは間違いなく、環境面で多少ストレスがあることは覚悟したほうがいいでしょう。
広告代理業は多忙になりがち
ベンチャー・非ベンチャーに関わらず、業界によって業務の繁閑は大きく異なります。
数ある業界の中でも、ユニークワンが展開している「広告代理業」は多忙になりがちです。
広告代理業は、名前のとおり「広告」を「代理」する業務。クライアント企業にとっては、広報機能のアウトソース(業務委託)です。
そのため、どうしてもクライアント企業に合わせる必要が出てきます。
ごく一部ではありますが、担当するクライアントによっては、土日や深夜の対応を求められることも。クライアントのペースに合わせる必要があることは、多忙の一因です。
また広告代理業のリソースは人です。
居酒屋の場合、席が満席になったら新しいお客様を受け入れることができません。席数というリソースが明確に決まっている分、忙しさにキャップがかかります。
一方、広告代理業の場合はリソースが人なので、もちろん受注できる業務量に限界はあるのですが、その限界の見極めが非常に難しい。
さらに、広告代理業の特性として「常に新しい企画が求められる」という側面があります。よく考えると、去年と同じ商品を提案して怒られるのって広告代理店くらいではないでしょうか?
広告は飽きられたら終わり。常に新しい企画を提案する必要があります。
そこが広告代理業の一番の楽しさではあるのですが、慣れるまではだいぶ大変だと思います。
良い待遇が保証されているわけではない
そんなに大変ならば、それに見合った待遇が保証されているのか?
ふと疑問に思い、ユニークワンの平均年収(平均年齢)を調べてみました。
年収416.7万円(33.6歳)
でした。役員は含まれていません。
新潟県の平均が年収418.7万円(43.3歳)
だそうです。
平均年齢が低い分、年収水準は悪くないようにも見えますが、業務の大変さに比べると決して高給とはいえません。
もちろんこのままでいいと思っているわけでは全くありません。待遇を良くすることは、会社経営における最重要課題のひとつです。
とはいえ、ベンチャー企業において待遇改善には会社全体の成長が必須。年功序列で自然と給料が上がっていく、という状況ではないのが現実です。
「楽して安定的に稼ぎたい」というマインドの人は、急成長ベンチャーよりもふさわしい職場があるのが正直なところです。
それでも急成長ベンチャーで働く意義
ここまで、会社のメンバーに怒られそうな気がするくらい内情を正直に書きました笑
「そんなに大変なら、ベンチャー企業に就職するのはちょっと怖いな…」と感じる方もいると思います。
ところで、そもそもベンチャー企業って何でしょうか?
「創業して間もない企業」
「社員数が少ない企業」
「経営者が20代、30代の企業」
「インターネットなどの新しい領域で活動している企業」
「ベンチャーキャピタルが出資している企業」
など、人によって定義は様々です。しかし、私が考えるベンチャー企業は上記のどれにも当てはまりません。
私のベンチャー企業の定義はこれです。
「大きな社会課題に挑戦している企業」
英語のベンチャーを、日本語に訳すと”冒険”です。
私にとって”冒険”とは、解決できるかどうかわからないくらい、大きな課題へ挑戦することです。
企業の歴史、企業の規模、ましてや経営者の年齢なんて関係ありません。
ユニークワンのミッションは「地方のIT化をリードすること」。課題を一言で表すと「地方におけるデジタル・デバイド(情報格差)の解消」です。
地方で生まれても先進的な教育を受けることができ、地方で働いてもやりがいのある大きな仕事に従事できる、そんな環境を作りたい。
私に限らず、ベンチャー経営者は理想とする世界観を持っています。その世界観に強い共感を持てれば、強いやりがいを日々実感しながら仕事ができるでしょう。
また、そうした大きな社会課題に挑戦する真のベンチャーには、優秀な人材が集まっています。
手前味噌ではありますが、当社にも非常に優秀なメンバーが揃っています。これはお世辞でもなんでもなく、前職NTTドコモのエリート社員に比べても遜色ないレベル。
▼メンバーのインタビューはこちら
特に幹部陣に関しては、もともと高い能力を保有しているのに加え、私と一緒に大企業じゃ経験できないような事件・事故を乗り越えてきたので笑
マインド・スキルが高い上司のもとで働けるのは、急成長ベンチャーで働く意義のひとつかな、と思います。
また、創業当初は皆無だった仕組みの部分も、年数を重ねるにつれてかなり整ってきます。
たとえば、昔は私がなんとなく決めていたメンバーの年収も、今では給与テーブルと評価制度に基づきシステマチックに運用されています。
未熟な会社の制度が徐々にできあがっていく様子を、中から観察できるのはベンチャー企業で働くメリットです。
もちろん観察するだけでなく、意見をいえば反映されることもあるでしょう。このあたりは変化に挑戦するベンチャー企業のほうが、容易に受け入れる土壌があります。
ユニークワンも急成長ベンチャーとして、毎年二桁以上のペースで成長しています。
急な事業拡大に伴う成長痛を経験しながらも、少しずつ大人になってきたなー、という印象です。
ベンチャーと聞くと「不安定」なイメージがあるかと思いますし、たしかに否定はできません。
しかし逆にいうと想像をはるかに超える未来が待っている可能性もある。
冒険のように「ワクワク」しながら働けるのが醍醐味といえるでしょう。
ユニークワンに興味がある!働いてみたい!という方はぜひ採用サイトを見てみてください。
私個人へのDMも大歓迎です!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?