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広告代理店はもういらない?"一億総メディア時代"における広告代理店の価値とは

最近、家ではテレビ番組をほとんど見なくなってしまいました。テレビで見るのは、YouTubeやNetflixがメイン。私だけでなく、そういう方は多いはずです。

ちなみに、YouTubeにどのくらいのコンテンツが上がってるのかご存じですか?

法人向けソフトウェア開発の『Domo』が行った調査では、1分あたり500時間分の動画コンテンツが全世界でアップロードされているとのことです。想像以上に膨大な量ですね。

かつては、テレビ・新聞社など「マスメディア」が特権的にコンテンツを配信していました。しかし、インターネット化が進んだ現代は全員がコンテンツを配信できる「一億総メディア時代」です。

メディアの変化とともに、広告代理店の価値も変わってきました。昔は広告代理店がテレビCM枠を買い取っていることが多かったため、テレビにCM広告を出したい場合、基本的には広告代理店を通さないといけませんでした「広告枠を売る権利を持っていること」自体が価値になっていたんですね。

しかし、インターネット広告は誰でも出稿できます。企業は、広告代理店に頼まなくても自社で出稿できる。「売る権利」自体は広告代理店の価値にはならないということです。

これは旅行代理店も同じです。かつては代理店経由でないと人気のホテルは予約しにくかった。でも今は、個人が自由にホテルや交通機関を手配できます。

こう考えると、インターネットの本質は「中抜きの排除」だと思うのです。今回はそんな時代に「広告代理店」が介在する価値とは何なのか?この時代を生き抜く広告代理店はどんな会社だろう?と考えてみました。


成果を出せる「クリエイティブ制作力」は広告代理店の価値に直結する

広告代理店の価値を左右する一つ目の要素が「クリエイティブ制作力」だと思います。

数年前までは、インターネット広告(特に運用型広告)で成果を上げるには「テクニック」が重要でした。たとえば入札単価を手動で細かく調整する、などが考えられます。

しかし、機械学習・AIの発達により自動化が進んでいます。入札単価だけでなく、キーワードやオーディエンスなども自動的に最適化されるようになりました。

では、すべての広告主が思ったような成果を得られるかというと、そういう訳ではありません。自動化が進んでも、上手くいく広告主とそうでない広告主は両方います。

運用型広告のどこで差がつくのかというと「クリエイティブ」。細かい運用調整は機械の方が得意だとしても、人の心に刺さるクリエイティブを作るのは人間の方が得意です。

広告代理店の価値は、この「クリエイティブ制作力」にあります。自社運用では知見を貯めるのは難しいですが、多数のお客様を支援する代理店であれば「勝ちパターン」を見つけやすい。誰でも広告出稿できる時代を広告代理店が生き残るには「クリエイティブ制作力」は必須といえます。


プロのインストラクターよりプロゴルファーに学びたい。自社事例を作れる代理店は強い

代理店の価値を左右する要素としてもう一つ重要なのは「自社事例を作れるかどうか」だと考えています。

広告代理店は「事業会社を支援するサポーター」。そのため支援してきた他社事例をたくさん出そう!と注力してきた代理店も多いと思います。

ただ他社事例の場合、どこからどこまでが広告代理店の成果なのか、イマイチわかりづらい部分があります。。企画自体を広告主が考えたもので、広告代理店は手配だけ担当したというケースもありますから。

これからは「他社を支援した事例」ではなく「自社で成功した事例」が価値を持つのではないでしょうか?

例えばゴルフを習う時、「プロゴルファー」と「プロのインストラクター」だったら「プロゴルファー」からレッスンを受けたいですよね。つまり、人を支援するサポーターの立場でも「プレイヤー」として結果を残していることは大きな価値になるんです。

実際ユニークワンでは「にいがた通信」をはじめ、ローカルメディアを20以上運営しています。全メディア合わせて月間750万ページビュー以上と実績を上げることができています。自社コーポレートサイトも月間20万ページビューを超えています。このように「プレイヤー」として結果を残すことが「サポーター」としての支援につながっています

ローカルメディアについては別記事で書いたので、こちらもご覧ください。


広告代理店のビジネスモデルでは「規模」が重要

広告代理店が生き残っていくには「会社の規模」が重要だと思います。

これは、前職にNTTドコモで代理店戦略を見てきたことが影響しています。携帯電話が出始めた「市場の拡大期」、ドコモでは代理店を増やし販売チャネルをとにかく拡大しました。代理店手数料というコストもかかりますが、それ以上に売上が伸びたんです。

しかし、市場が成熟すると売上の伸びは鈍化。企業としては売上を伸ばすよりコスト削減に注力します。実際ドコモでも、代理店手数料を効率化するための施策が行われていました。

前職において代理店手数料の効率化を進める際は、規模の大きい代理店との契約を強化するケースが多かったです。理由は、小規模の代理店10社と契約するよりも、大規模な代理店1社と契約する方が管理コストの観点で効率的だからです(あくまで私が在職していた時の話になります)。

インターネット広告でも同様のことが起きるのでは?と感じています。今は市場自体が拡大期なので、広告代理店もどんどん増えています。ただ、いつか市場が頭打ちになった際、媒体社の立場で考えるとより大きな代理店に任せていく流れになるはず。

私が会社規模を拡大していきたい理由は、これからの時代に広告代理店として生き残るためです。「拡大したい(WANT)」というより「拡大しないといけない(MUST)」の気持ちが強いです。


ユニークワンの突破口は「人材活用」

繰り返しになりますが、インターネット広告代理店としてユニークワンが生き残っていくには「人材」がカギだと強く感じています。

具体的には「教育」と「採用」の2つが今後の課題です。

「教育」については、メンバーのポテンシャルをもっと引き出せるような教育制度の拡充が急務です。ありがたいことに、ユニークワンへは優秀なメンバーが多く在籍しています。ただし、教育の面ではまだまだと感じる面も。

たとえば、インターネット広告の知識や提案書の作り方、といった具体的なスキルを教える場面は多いです。しかし「仕事の進め方」や「タスク管理の方法」など、ベースとなるスキルの体系的な教育は早急に整備したいと考えています。

「採用」については、エンジニアやクリエイティブディレクターなど専門スキルを持つ人材の採用が課題です。採用強化の一環として、7月1日に駅前オフィスを新設しました。

広告代理店としての価値を高めて「地方のIT化をリード」していくために、ユニークワンでは募集を強化しています。ぜひ採用サイトを覗いてみてください!

私個人へのDMも大歓迎です!

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