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№5829:「顧客無視の値上げ」に違和感はないのか?
本記事は毎週月曜日に配信している有料メルマガ「思考変容のスイッチ」の一部を加筆修正したものです(原形をとどめていない場合あり)。
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こんにちは。遠藤です。
※過去分(4740回分)はこちらにあります。
さて、少し前に「大手電力8社が過去最高益」という報道がありました。
記事を(ほぼ)そのまま引用すると「大手電力10社の令和5年4~6月期連結決算が出そろった。経済産業省の認可を受け6月1日から7社が実施した家庭向け電気料金(規制料金)の値上げや火力発電用の燃料費が下落傾向にあったことなどが利益を押し上げ、最終損益は10社中8社が4~6月期として過去最高の黒字だった」とのこと。
「おいおい、ウソだろ!」って思いますよね。
だって(記事にもあるとおり)電力会社は値上げをしているのですから。
で、「自分たちは最高益でした」なんて言っている。
「ふざけるな!」と思いませんか。
私たち消費者は無力ですね。
山奥で自給自足でもしない限り、電気をまったく使わない生活はできませんので、値上げは拒否できません。
かといって、デモをする気も起きない。
消費者は黙って泣き寝入りでございます。
スモールジムのように顧客と1対1で向き合っていたら、こんな無神経なことは絶対にできません。
「国民は十把一絡げ」
「会員も十把一絡げ」。
こういう考え方だから「顧客無視の値上げ」が平然とできるのです。
価格というのは「顧客が受ける便益」によって決定されるものです。
したがって「10円でも5円の価値しかなければ高い」し「1億円でも1億
2000万円の価値があれば安い」となります。
「金額」で見たら「1円より1億円の方が(圧倒的に)高い」です。
が、「価値」で見たら「1円より1億円の方が安い」ということにもなる。
これが「価格と価値の違い」です。
電力会社だけでなく、フィットネス業界にも「顧客無視の値上げ」をしている企業があります。
何一つ価値を上げることなく価格だけ上げている。
まったく従業員たちはどういう意識で働いているのかと思います。
顧客心理を無視した値上げの結果、自分たちの給料が上がるとか恥ずかしくないのかと思います。
消費者として自分が値上げされると怒るくせに、自分が生産者側だと平気で値上げする。
これっておかしくないか?
未来がない加齢した中高年は仕方ないとしても、若い人たちはこういったことに違和感はないのかと思います。
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