№5857:「エビデンスバカ」になってはいけない
こんにちは。スモールジムで会長をやっている遠藤です。
2013年から「少人数型会員制オンラインビジネススクール(FBL大学)」を運営し、2020年から約20坪タイプの「スモールジム」を全国に展開中です(2023年内に全国30店舗体制見込み)。
さて、少し前のことですが、国連食糧農業機関(FAO)とWHOの合同食品添加物専門家会議(JECFA)は「アスパルテームが発がんなどの悪影響を及ぼす確かな証拠はなかった」として許容摂取量を変えない方針を示しました。
これは2023年7月に世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)が人工甘味料「アスパルテーム」について、発がん性の可能性があるとの見解を示したことに端を発します。
それに対し「その確かな証拠はない」と表明したのです。
至極当然、至極まともな見解だと思います。
人工甘味料だけでなく、各種食品について、とりつかれたように「身体に悪い」「食べてはいけない」とか言う人がいます。
食品添加物はダメ、化学調味料はダメ、牛乳はダメ、白米はダメ、大手のサプリメントはダメ、トランス脂肪酸はダメ・・。
挙げ句の果てには「〇〇は毒である」・・。
こういう「偏った人たち」の問題点を代表的な2つの観点から記します。
1つは「医科学的客観性に欠けること」です。
この調査は「IARCの委員に評価対象になった研究論文の著者が含まれており、客観性が疑われる」とされています。
これは癒着と言われても仕方ありません。
が、多くはこのレベルです。
「私の研究室では」とか「当院のデータでは」とかそんなのばっかり。
完全なる「胡散臭い疑似科学」です。
それを自分たちの身勝手な理論理屈に絡めて「正しい」と主張し、情弱な人たちを洗脳しています。
許し難いことだと思います。
2つは「諸説あることはどっちでもいい」ということです。
私はよくゴルフに喩えるのですが、プロゴルファー(超うまい人!)のスイングを見ても、バックスイングはまったく違います。
ということは、バッグスイングは「人による」ということです。
ところがゴルフスクールに行くと「バッグスイングはこう(これが正しい)」と指導されます。
おかしな話です。
私は「人によって違ってはいけないところ(原則)」を指導すればいいと思うのですが、多くの専門家は「自分にとっての正しさ」を押しつけてきます。
アステルパームにしても二説あるわけですから「どっちでもいい」ということです。
日本人は「正解当て教育」を受けて育つので「物事には正解がある」と思っているし、「どちらが正しい」と決めないと気持ちが悪いのかもしれません。
だから「世界保健機関傘下の国際がん研究機関がアスパルテームについて発がん性の可能性があるとの見解を示した」なんて聞くと、即座に信じてしまいます。
まさに「エビデンスバカ状態」です。
が、世の中のことの大半は「どっちだっていい」のですよ。
そう捉えていれば、様々な「これが正しい説」が、いかに視野が狭い論争かがよくわかるようになると思います。
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