見出し画像

【エグゼクティブの成功マインドを磨くCEOコーチング:シーズン1-9】実行する力 ‐ エグゼキューション(前編)

(1)「よく考えただけの人」で終わらないために


こんにちは。

エグゼクティブ専門コーチの久野和禎です。

 

今回のテーマは、「実行する力」(エグゼキューション)。

「どうやって実行していくか」という具体的な手法と、その前提となる「実行する」ことに対する考え方、アプローチについてお話をしていきます。

 

急に「実行する力」(エグゼキューション)と言われても「何のことかな?」と思うかもしれませんが、本連載は拙書『CEOコーチング』の章構成に沿ってお話をしています。「実行する力」については、書籍の第7章で扱っています。

「実行する力」(エグゼキューション)は、「こうしたい」と考えて行動したり、困難に直面したときにアクションすることそのものを指していて、私のコーチングの体系の中でも比較的新しい要素になります。

 

物事を成し遂げていくにあたっては、個人であっても組織であっても、土台となる生き方、哲学的な話を含む大きくて深い話がベースにあったうえで、「日々、具体的に何を考えていったらいいのか」というようなこと、「習慣」と呼ばれるようなものを、その土台の上にオンしていくことになります。

しかし、土台の上に「習慣」をオンしただけで終わると、「よく考えただけの人」で終わってしまうことがあります。「よく考える」ことはとても大事です。
でも、できることなら「よく考えただけの人」で終わりたくはないですよね?

 

では、「よく考える」ために「よく勉強する」のはどうでしょうか。

その場合も、「よく勉強しているだけの人」で終わってしまうケースがあります。

考えるのも、勉強するのもすばらしいことですが、「そのわりに変わらないんだよね」ということになってしまう場合もあります。

 

こういった課題を解決したいと考えて生まれたのが、この「エグゼキューション」です。

 英語で実行することを “execute”と言います。実はこの“execute”には「処刑する」という意味もあります。少しドキッとするワードではありますが、「やりきる」という意味合いのある“execute”は、「CEOコーチング」の体系にふさわしい言葉だと考え、「エグゼキューション」と呼ぶことにしています。

(2)とりあえずやってみると、結構な頻度で失敗する


「実行する力」を考えるうえで、私がもっとも大切にしていることの1つは「とりあえずやってみる精神」です。

 

認知科学を土台としたり、あるいは人の行動論みたいなものを背景として考えると、「やりたいけれど、やれない」という状況には、「過去の経験」「将来への不安」といったいろいろな要素が詰まっていることに気が付きます。

 

では、どうしたら「とりあえずやってみる」という気持ちになれるのでしょうか。


「とりあえずやってみる」と、何が起こると思いますか?

実は、結構な頻度で失敗てしまいます。

 

もちろん、「何を失敗とするか」はよく考える必要があります。
エジソンが「私は失敗したことはない。うまくいかない方法を1万通り発見しただけだ」と語ったと言われていますが、このことは折に触れて思い出すべき内容だと私は思います。

 

ただ、そうはいっても、「失敗した!」と頭を抱えるようなことが、私たちの人生には時々起きるのも事実で、「いつも成功するぞ。何をやっても成功できる!」と言い切るのは、だいぶ強引な気もします。
ですから、うまくいかなかったことを「失敗」と呼ぶかどうかは別としても、仮に何かが思い通りにいかなかったことがあったとしても、「次に進むための材料が得られた」と気持ちを切り替えていくのがよいでしょう。

 

(3)どんな結果であっても、次につなげる


いずれにしても、「とりあえずやってみる」と、何かしらの結果が出ます。

その結果について、ここでは便宜上3つに分類します。

 

1つ目は、「これでよかった」という結果。

2つ目は、「これではダメだ」という結果。

そして最後が、「よくわからない」という結果です。

 

「とりあえずやってみた」わけですから、「これでよかった」となるケースは、必ずしもあまり多くはないかもしれません。

逆に「ダメだった」という結果だった場合には、止めるか、違う方法を探すことになります。

最後の「よくわからない」という結果については、少し待ってみたり、改良してみたりということになるでしょう。

いずれにしても先に進むことが大事になるわけです。

ここまでの話を整理するこのようになります。

1.「とりあえずやってみる」ことが「実行する力」そのものである。
2.「とりあえずやってみる」といろいろな結果に遭遇する。

そして、よい結果、よくない結果、よくわからない結果を上手につないでいく力が、「つかみ取る力」です。
※「つかみ取る力」については、【シーズン1-6:自分を信じて、チャンスをつかみ取る(前・後編)】を参考にしていただければと思います。

 

今回は、「実行する力」の導入として、「とりあえずやってみる」ことが大切だということを覚えていただければそれで十分です。
次回は、「実行する力」に必要な3つの力についてお話ししていきます。

また、お会いできるのを楽しみにしています。

久野和禎のサイトはこちら

コノウェイ株式会社のサイトはこちら

Conoway Inc. のサイトはこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?