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第104回全国高等学校野球選手権大会準々決勝を前に…


3回戦までを終えて

全国3549校が出場したこの夏も残る学校はたったの8校。
 
北海道0東北2北信越0関東0東海1近畿2中国1四国1九州1
 
近畿勢が上位独占をした昨年とは打って変わり、今年は各地方が満遍なく勝ち上がってきた印象。
関東勢が2年連続ベスト8に進出できなくなったあたり、甲子園で勝ち上がってくる学校に求められる適性が数年前とは変わってきたのかなと感じる。
関東勢といえば体格が良くて個々の能力で圧倒する学校が多い。コロナ禍で全体的に練習不足となっている事が要因となって、個のパフォーマンスを発揮しにくくなっているのかなと個人的な推測。
細かい連携のミスも目立つ大会で、ベスト8に進んできた学校はその辺りがしっかりしている印象が強い学校ばかり。結局は学生スポーツなのでミスが少ない方が勝つということかなと。
ただ1校能力の高さで圧倒し続けている学校があるがそこは置いておいて…笑

ベスト8予想の答え合わせ

仙台育英→◯
明徳義塾→×高松商
下関国際→◯
智辯和歌山→×九州学院
星稜→×愛工大名電
近江→◯
聖光学院→◯
大阪桐蔭→◯
優勝予想 大阪桐蔭
心の本命 聖光学院
 
各出場校の個人的な評価付け
S 大阪桐蔭
A 智辯和歌山,仙台育英,聖光学院,明徳義塾
B 下関国際,九州国際大,近江,鹿児島実,鳴門,横浜,星稜,京都国際
C その他
 
S…優勝候補
A…Sに勝てそうで優勝できる力もある
B…Sに勝てても優勝は出来なさそう
C…上積みがあれば優勝狙える
 
今年はここまでは珍しくまぁまぁ予想が当たった。期待込みの過大評価となる可能性があったが、聖光学院の大躍進を予想できていたことは非常に喜ばしい。
大阪桐蔭を倒せる可能性のある学校をチョイスしたという予想が、今大会でここまで進出した学校の共通点であるミスの少ない学校と合致したのかなと。

聖光学院

大会前から触れていたように、この世代の聖光学院は春のセンバツで近江に敗戦した後から、徹底的に勝利への意識に拘ってきた世代。
おそらく信じられないほどの時間のミーティングを重ねて、全員が同じ方向を向けるようになったのだろう。
いつかの全体ミーティング前に赤堀キャプテンが斎藤監督に『監督さんの話す時間を僕に下さい。みんなに話したいことが山のようにあります。』と言ったエピソードを見たとき、このチームはなんと自立したチームなのだと感じた。
そこで共有したビジョンがあったからこそ東北大会で勝利し、涙できるようなチームになったのだろう。甲子園での3試合で如何なく発揮されているように感じる。
準々決勝から日本一までの3試合では赤堀キャプテンの言うチームの合言葉『全員主役』がより求められる。大会前にキーマンとして挙げていた赤堀君、高中君、生田目君はもちろんの事、ベンチメンバーの18人、引いては110人全部員の力の結集が求められる。
準々決勝から先の勝利は全てが聖光学院の歴史、福島県代表の歴史になる。歴史を塗り替えろ!
校歌斉唱後に赤堀君が相手ベンチに深く一礼をして、遅れて自校のアルプススタンドへ駆けていく途中に横山部長とグータッチをする姿が最高に好きです。あと3回見せてくれ!

準々決勝の展望

第1試合
愛工大名電vs仙台育英
 好サウスポーを擁し、力強さを見せながら勝ち上がってきたチーム同士の対戦。
 名電有馬君は制球良く右バッターのインコースにストレートを投げ込めるのが特徴。
 対する仙台育英は実力のあるピッチャーが5.6人いて誰が投げてもゲームを作っていける。
 名電打線が強力なだけに仙台育英の投手陣が名電打線をどれだけ封じることが出来るかが鍵になりそう。名電の加藤君、美濃君がこの試合のキーマンになりそう。
 実力伯仲も投手力に勝る仙台育英にやや分があると予想。
 
第2試合
高松商vs近江
 大会№1スラッガーの浅野君擁する高松商と大会№1のスター選手山田君擁する近江の一戦。
 近江はセンバツ以降、公式戦では大阪桐蔭以外の学校には負けていない。大阪桐蔭と当たるまでは負けていられないところだろう。近江が先を見据えるうえでは2番手ピッチャーであるサウスポー星野君の力が必要不可欠。出来ることならばどこかで先発させたいはず。   
 殴り合い覚悟でこの試合先発の可能性もある。山田君が山田君してしまえば近江が優勢だろうが、星野君先発の時は高松商が押し切る可能性もありそう。
 
第3試合
大阪桐蔭vs下関国際
 ここまで優勝候補らしく圧倒的な力で勝ち上がってきた大阪桐蔭と全試合初回に得点を挙げてその後、堅い守備でゲームを制してきた下関国際の一戦。
 世間一般的には大阪桐蔭が間違いなく勝つだろうという雰囲気で支配されているがこの試合は案外分からない可能性があるというのが僕の見立て。下関国際の古賀君は大阪桐蔭の苦手とするサウスポー。しかもインコースをガンガン突いていけるタイプ。2番手でマウンドに上がることが予想される仲井君は140キロ中盤のストレートと切れ味鋭いカットボールが持ち味。両投手ともに個性的な実力のある投手で大阪桐蔭を意識しすぎて余所行きのピッチングをしてしまうことがなければ面白い展開になっても驚けない。
 大波乱の可能性も頭に入れておきたい。
 
第4試合
聖光学院vs九州学院
 3試合続けて甲子園優勝経験校を撃破して勢いに乗る聖光学院とコロナ集団感染から復活し1試合ごとに力を付けている九州学院の一戦。
 聖光学院のディフェンス力は49代表校中№1ではないかと思わせる安定感。赤堀キャプテンのいう球際の強さが際立つ。
 対する九州学院は2回戦で猛打爆発、3回戦で守り合いを制してゲーム振りに幅がある。国学院栃木戦で覚醒した感のあるエース直江君のピッチングが鍵となりそう。
 聖光学院は佐山君が(日)(火)で216球を投げている。準決勝まで見据えると2試合で284球が限度のためどこかで小林君の力が必要。左バッターに好打者の多い九州学院相手のここは小林君先発の可能性がありそう。
 

ディフェンス力が高く、打線が好調な聖光学院が優勢と思われるが九州学院の勢いは怖い所。
 全3試合で初回にヒットで出塁し、チームに勢いをもたらしている赤堀君がこの試合も切り込み隊長になれるか。

最後に

泣いても笑っても残り7試合。8/22には今年の日本一が決定する。熱い熱い7試合に期待したい。高校球児頑張れ!

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