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怖い話し その1

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最初期のホラー小説のまとめ。 1話〜10話収録。
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2021年3月の記事一覧

#4 短編空想怪談「母の愛」

#4 短編空想怪談「母の愛」

僕の母は過保護だった。
どれくらい過保護かというと、中学生になるまで『包丁は危ないから』と料理の手伝いはさせなかったし、
一人だけの外出も中学生になってから、しかも門限は17時。
それを越えるとケータイに『いまどこにいるの?』『早く帰ってきなさい』『今日はカレーだよ』とにかく僕に連絡をする。
じゃ、近くにいたらどうかというと、これもかなり一緒に居るのは辛い。
なぜなら、母の自慢のネタは常に僕だった

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#3 短編空想怪談「迷惑メール」

#3 短編空想怪談「迷惑メール」

Fさんがまだ大学生だった頃の話しである。

Fさんの元に一通のメールが来た。
そのメールには本文が無く、画像データが一枚のみ、意味が分からなかった。

その画像も不可解で
画面全体が真っ暗で何も写っていない。
送信元も分からず、迷惑メールだろうとFさんは
深く考えずにそのメールを削除した。

その数週間後
また件の迷惑メールが来た。
相変わらず、本文は無く添付された画像は真っ暗。
ただ、今回は少し

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#2 短編空想怪談「同じ夢」

#2 短編空想怪談「同じ夢」

私の母から聞かされた、私が産まれる時の話しだ。
臨月を迎え、いつお産が始まっても良いように、
母は2週間ほど入院していた時、
毎晩嫌な夢を見ていたという。

夢の内容は自分のお産の夢で、
かなりリアルだったらしくその夢の中では、痛みすら生々しく感じた。

病室で陣痛に襲われ、分娩室へ担ぎ込まれ、出産をする。
夢の中だからなのか苦痛に苛まれてるせいかやたらと時間が長く感じられたという。
何時間陣痛に

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#1 短編空想怪談「御経」

#1 短編空想怪談「御経」

私の家は恐らく俗に言う事故物件だ。
と言っても、大した事は起きず
良くある何かが軋む様な音がしたり
コツコツと叩く音がしたり、その程度。
時々金縛りに会うが
大抵ほんの3~4分程度で終る。
その金縛りの時、
お経の様な平坦で淡白な声が聞こえるが、金縛りと同じで、この声が聞こえるのも3~4分程度。
最初の内こそ恐怖したが、人間慣れという機能は便利で、1ヶ月もすれば無視出来てしまう。

2年程過ぎた頃

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