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双葉町メッセンジャーインレジデンス #01

福島県双葉町で滞在制作をしてきました。

13年前の今日、福島第一原発が爆発。原子力災害により避難指示区域に指定された地域の一つです。目的はこの町の海の光を採取し、それを素材に写光石を制作し、元町民の方たちに届けること。2月23日に現地入りし、3日間この町と海に向き合いました。

太平洋に面した砂浜は黒っぽく、きりりと緊張感の鉛がかった美しい青い海でした。夏になると海水浴に来た家族、毎日の散歩が日課だった人、この場所に何かを誓った人だっていたかもしれません。そんな思い出の詰まった場所を突然去らなくてはいけなかった人たちが大勢いたこと、そして今なお故郷に帰れない、帰らない選択をした人がいること。決して他人事で済ませられない、とても寂しく悲しい気持ちになりながらカメラのシャッターを切りました。

「故郷の海をどうか忘れないで。あなたが遠くに行ったとしても、この海は見守ってくれるから。大丈夫。」悔しくもこの場所を去ることを余儀なくされた町民の方たち。彼らの心の支えとなるような作品を作り届けること。そのために私はこの海に呼ばれてた気がしました。

これから取材した海の光で写光石の制作に取り掛かります。多くの人に双葉町の現状と未来を知るきっかけを提供できたらいいなあと思います。

#双葉町メッセンジャーインレジデンス #写光石 #双葉町 #アート #futaba
#shakoseki #art

現地到着後直ぐに目的地の海岸でロケハン(2024年2月23日午後5:30ごろ)
翌朝、日の出に合わせて海岸へ(2024年2月24日午前5:30ごろ)
緊張感のある標識
海に祈る筆者
ご来光をカメラに納めた
町のいたる所に廃屋が残されている
一階は津波にさらわれてしまった
町の神社を訪ねた
双葉町の神様たちへご挨拶周り。震災当時、40名の町民が津波からこの神社へ避難みぞれ降る中一夜を過ごしたという。
大きな御神木を発見
神社の境内に設置された空気中の放射線量を計測する機器
原子力災害を今に伝える施設「東日本大震災・原子力災害伝承館」
「東日本大震災・原子力災害伝承館」の展示資料
ガイドさんと一緒に街歩き。13年前当時のままの風景。東日本大震災。
13年前当時の消防署のままが残っている
当時、消防車はシャッターを突き破って出動したという
羽の生えた龍。西洋風のドラゴンに見える。
傾いた電柱。廃屋も取り壊しが進む。
「原子力明るい未来のエネルギー」
駅の近くには町営住宅が建設ラッシュ。帰還者と移住者を町に呼び込む。
焼きそばを注文。もはや焼きうどん。
静かな海が広がる。
昼の海の光を採取。
謎の物体。
放射能汚染物質を格納した白い壁
震災当時のまま遺された小学校を見学するために隣町へ「震災遺構 浪江町立請戸小学校」
明日は卒業式のはずだった。
夕暮れの海へ
紫色に染まる空
取材も終わりかけの頃、月が出てきた
乙女座満月 2024年2月24日


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