双葉町メッセンジャーインレジデンス #01 -滞在制作-
福島県双葉町で滞在制作をしてきました。
13年前の今日、福島第一原発が爆発。原子力災害により避難指示区域に指定された地域の一つです。目的はこの町の海の光を採取し、それを素材に写光石を制作し、元町民の方たちに届けること。2月23日に現地入りし、3日間この町と海に向き合いました。
太平洋に面した砂浜は黒っぽく、きりりと緊張感の鉛がかった美しい青い海でした。夏になると海水浴に来た家族、毎日の散歩が日課だった人、この場所に何かを誓った人だっていたかもしれません。そんな思い出の詰まった場所を突然去らなくてはいけなかった人たちが大勢いたこと、そして今なお故郷に帰れない、帰らない選択をした人がいること。決して他人事で済ませられない、とても寂しく悲しい気持ちになりながらカメラのシャッターを切りました。
「故郷の海をどうか忘れないで。あなたが遠くに行ったとしても、この海は見守ってくれるから。大丈夫。」悔しくもこの場所を去ることを余儀なくされた町民の方たち。彼らの心の支えとなるような作品を作り届けること。そのために私はこの海に呼ばれてた気がしました。
これから取材した海の光で写光石の制作に取り掛かります。多くの人に双葉町の現状と未来を知るきっかけを提供できたらいいなあと思います。
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