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APPLE][のキーボードと文字コード

世間では自作キーボードの沼が広がっているようで、いろいろなコダワリが披露されていますが、やはりコダワリは経験と環境に依存します。そもそもパソコンのキーボードはどのように進化してきたのかを、まとめようと試みたいと思います。とはいえなかなか大変なテーマなので、あくまで私の視点で、私の好みで(そして私のペースで)進めるつもりです。

そもそもキーボードはキーを押すことで特定の文字コードを発生させる装置なので、切っても切れない関係にあるのが文字コードです。但し文字コードの方はキーボードに限らず、他のデバイスに特化したコードや保存、交換の為のコードもあるので、途中から分岐していくのかなぁ。と想像しています。

わかりやすさからいけば、時系列順に進めていくのが良いのかもしれませんが、古いものを調べるのも大変ですし、時期を特定しにくいケースもありそうです。後から見つけたもの古いというケースが出るかもしれないので、何となく古い順という感じで行こうと思います。

さて最初はAPPLE][(無印)です。入力できるコードはアルファベット大文字のみ、記号もまだBASIC言語に必要な記号しか扱えません。押せない”POWER”を数えなければ50個程度しかキーがありません(SHIFTは2つあります)。ほぼタイプライターと同じ構成ですね。

APPLE][(無印)のキーボードレイアウト

上段がそのまま入力できる文字、下段はシフトキーを押しながら入力できる文字です。”POWER”は電源が入っていると光るだけで押すことはできません。”REPT”はリピートキーでAPPLE][にはキーリピート機能が無くて、同じキーを押し続けてもそのキーを連続して入力することはできません。これは矢印キーなどを使う時には不便ですが、”REPT”を押すことで押しているキーが連続して入力されます。

特徴的なのが右上の”RESET”で非常に簡単にリセットを押すことが出来ます。このキーを押すと実際にCPUへリセット信号が送られるのですが、APPLE][はリセットされても実行中のプログラムを中断して、最後に使っていたシステムのコマンド待ちに戻るだけで、動作としては”STOP”であるとか”CTRL-C”などと同じ程度で再起動されたりはしません。

補足として、シフトMで"]"が入力できるのですが、キーに刻印はありません。またGの上段に"BELL"と刻印されており、これはCTRL-Gでブザーが鳴ることを意味しています。

次が画面に表示される文字コードです。

APPLE][(無印)の表示文字コード

$00~$3Fまでは文字の白黒が反転されて、白地に黒い文字が表示されるコードです。$40~$7Fは一定時間ごとに文字が反転されるフラッシュと呼ばれる文字が表示されるコードです。$80~$FFが通常の黒地に白い文字が表示されるコードですが、$80~$BFと$A0~$FFは同じ文字が表示されるので、表示された文字からどちらのコードが使われているかはわかりません。冗長と言えば冗長な実装で、これは後にAPPLE][の新型が出た時には使われ方が変わったところです。

今回はここまでにしましょう。実は面倒だったのは、キーボードの説明をするのに、権利的にそのまま使える写真はなかなか見つからなくて、内容を解釈して図を作らないとなりません。

元になるファイルを貼り付けて置きますので、キーボードレイアウトや文字コードを示したい時にご自由に加工してお使いください。

ヘッダ写真は私のAPPLE][ J-PLUSのキーボード部分。J-PLUSやその後の新型についてはあらためて。

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