【詩のようなもの】年代物

『私の人生に意味はあったのだろうか』
古びたB a rのカウンターに座る老紳士
『何かおっしゃいましたか?』
マスターが静かに話しかける
『いや  独り言だよ』
BLACK AND WH ITE  SELECTのロックグラスに口をつける
やがて飲まなければグラスの氷は溶けて無くなり
せっかくのスコッチウィスキーを薄めてしまう
こんな夜はネガティブな思考だな
ポジティブに考えれば
冷えた水割りができるって事か
私が生きて来た道のりも
良く思えば捨てたもんじゃないさ
『マスター  もう一杯 同じ物を』
12年物のスコッチウィスキー
年を経て味は濃く深くまろやかになり
私の今日を癒してくれる

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