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写真と映像に耽溺する週末 ー Sho Shibataさんの「春待ち」 そしてDONATA WENDERSさんの「KOMOREBI DREAMS」

午後から雨模様の土曜日。
かねてより楽しみにしていたSho Shibataさんの写真展を愛でに銀座のCO-CO PHOTO SALONへ。コロナの爪痕をまったく感じさせない雑踏から少し抜けた場所にあります。

津軽を主とした青森を対象とされている写真家であるShibataさん。同氏の展覧会は、数年前から毎年楽しみにしています。以前に買い求めた「禅」と言う作品。深い雪の中の橅の木が映されたモノクロのその作品は、穏やかな朝や夜などに、香など焚きながら心静かに眺めています。何故か何百回と眺めても飽きることが無く、風のない日の山の湖の水面のように心が深く静まります。
今回の作品達も、装飾性が廃されたその写真がある空間に、静かに心地よく耽溺できるものばかりでした。私が雪景色が好きということもありますけれど。

Sho Shibataさん「春待ち」

狭い我が家にはすでに作品を飾れる壁も無く、今回は鑑賞だけと思い訪れたのですが、どうしても我が家にお迎えして日々その世界に耽溺したく、「空につながる」という作品を買い求めました。さて飾る場所を空けないと。。
会期は1/18まで。CO-CO PHOTO SALONは日曜定休なので要注意。
大阪のMAG南森町アートギャラリーというところでも2/8から2/13まで開催されるようです。

その後、日比谷線で中目黒へ移動して104 GALERIEへ。

お目当てはDONATA WENDERSさんの「KOMOREBI DREAMS」。

104 GALERIE

なにぶん写真芸術も無知な素人である私、DONATA WENDERSさんという方を事前に存じ上げず、昨年末にTOKYO ART BEATでその作品の一部をお見かけしたのが知るきっかけでした。ですので、WENDERS氏の他の作品は存じません。

KOMOREBI DREAMS
KOMOREBI DREAMS

こちらの展示は、KOMOREBI DREAMSというタイトルの通り、木漏れ日を主題としたモノクロの映像と写真の作品たち。写真も素敵なのですが、その淡く揺れ動く映像作品の波長のようなものが、ゆったりとしたギャラリーの空間と調和して、自信がその一部として溶け込むような心地よさがありました。

KOMOREBI DREAMS
KOMOREBI DREAMS
KOMOREBI DREAMS

104 GARELIEという空間そのものも今回の展覧会の魅力に大きく貢献しているように思えました。
こちらの会期は1月20日(土)まで。
今回の出会いをきっかけに、もう少しこの作者の他の作品にも触れてみよう。
この展覧会の画集などは用意されておらず、以前に開催された「尾道への道」という画集が販売されていたので買い求めました。WimさんとDonataさんのご夫婦共にアーティストで、今回の展覧会はDonataさん単独の作品群でしたが、「尾道への道」はご夫婦での作品展だった模様。
2月1日から、104 GARELIEからほど近い N&A ART SITEでWim Wendersさんの展覧会が開催されると教えていただいたので、そちらも訪れようと思います。

104 GALERIE

昼過ぎまでは快晴でしたが、会場から歩いて代官山を抜けるころには雷雨が、そして間もなく雪に。
ゆったりと漂うように写真と映像の世界に耽溺できた心地よい土曜日でした。



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