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『欲しいほしいホシイ』~第二章~

昨日iPhoneの通知に、「明日は8℃下がる予報です。」といわれ戦々恐々としていたんですが、実際迎えてみると、これが普通の春だなという気がしています。KAZUです。

それでは昨日に引き続き『欲しいほしいホシイ』の内容を紹介していきます。

第二章は「えーっと、記憶のこと」です。

この章では、実際に人の記憶に残る広告表現を作り出すために筆者が意識している「感情」について紹介しています。

ざっくりまとめると、
①忘却を決めているのは「感情」
②広告に適した「感情」は、幸福感と驚き
③記憶の「フック」と「キュー」
った感じでしょうか。それぞれ詳しく説明して行っきまーーーす。

①忘却を決めているのは「感情」

忘れちゃダメなのに忘れてること、忘れたいのに頭から離れないことってよくありませんか?筆者は「記憶は人の意思で自由にできるものではない」としています。

確かにそうですよね。

自分の意思で記憶するかどうか選別することができたら、どれだけ楽なことか。忘れ物をせず、テストでは満点を取り、あの恥ずかしい記憶を葬り去ることもできるんですよ。

ですが、私たちは残念ながら記憶をコントロールできずにいます。(もちろん、記憶上手な人もいると思います。)

でも少しでも記憶に残る可能性を高める方法はあります。それが、「感情」を利用することなんです。記憶は感情の命令によって選別されているんです。

②広告に適した感情は「幸福」と「驚き」

ポール・エクマン(米・心理学者)によると、人間にはどの民族にも共通した6つの基本的な感情があるそうです。それが、

驚き・嫌悪・恐怖・怒り・幸福・悲しみ

です。広告には受け手に肯定的な感情を起こすことが求められるので、広告で利用することができる感情は見出しにもあるように幸福と驚きですね。

この感情と強く結びついているのが「3B」です。

「ベルリン (Berlin) ・ビザンティウム (Byzantium) ・バグダード (Baghdad) を鉄道で結ぶという19世紀末からのドイツ帝国の長期戦略」のこと、、、ではないですよ。

3Bとは、
Beauty(美女やイケメン)
Baby(子供)
Beast(動物)

の三つです。

この三つはそれぞれ、「自分の遺伝子を守らなきゃ」という本能に訴えかけてくれます。そのため、感情も起こりやすく、広告に適しているというわけです。

代表的なところだと、

Beautyは高畑充希さん!(申し訳ないですが、本当に自分の好みです。人それぞれ、好きな女優さんが出てくると嬉しいと思うので、Beautyは人それぞれだと思います。)このKFCのCMはKFCに食らいついている姿が本当に魅力的です。食べたくなります。マジで。

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Babyは日清食品の「ラ王」。子どもが噛みまくっていて何を言ってるのか全然わからないのに、必死な姿に思わず笑顔がこぼれてしまいます。

ラ王



最後にBeastの代名詞的CM、ソフトバンクの「お父さん」です。

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動物のCMでぱっと思いついたのはやっぱりこれでした。自分の「記憶」の思い出しやすいところにいるんでしょうね。


③広告の「フック」と「キュー」

人は物事を特徴で認識し、その特徴を肥大化させることで記憶に定着させる。(p.148)

「特徴」に当たるのが「フック」なわけです。

いきなりですが、何も見ずにツイッターのアイコンを書いてみてください。



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僕はこんな感じでした。でも実際のアイコンは


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こんな感じです。何となく僕の言いたいことがわかりましたか、、、?
僕の記憶の中でTwitterのアイコンはこう処理されているんです。

「頭が右で、くちばしがあって、羽は三つに分かれていたな…」

これがフックの役割を果たしているんです。



最後に、「キュー」の説明です。

キューは記憶を呼び起こしてくれる鍵みたいなものです。

例えば、ゴロゴっていう古文単語帳をご存じですか?
「語呂で古文単語を覚える」っていうコンセプトで作られた単語帳でした。
下ネタがふんだんにちりばめられていたので好みはあると思いますが、センター試験レベルの古文なら余裕で読みこなすことができるようになりました。(余談ですが、作者の方が今年の1月に強要未遂で逮捕されてしまっていますね。交際相手の女性にわいせつ動画を拡散すると脅し、妊娠中絶をさせようとしたとのこと。)

「スーツのガールが出家する」
(古)捨つ・逃る=(現)出家する

ということを覚える文になっています。この文は今でも覚えていますね。(なぜか)

この文を覚えていると古文中に「世を捨つ」と出てくると即・出家すると変換できるようになるんですよね。

これが大事なことで、フックというのは自分の脳内から楽に記憶を引き出せるようになる工夫なんです。


まとめ

と今日はこんな感じです。

今日ここで紹介したのは

記憶に残すには感情が大事ということ、プラスの感情には「幸福」と「驚き」があるということ、「フック」と「キュー」で上手に記憶に残るということです。

今日もありがとうございました。明日は第三章「買う=食べる 勾配のこと」です。楽しみにしててください。


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