2023年個人的優勝ミュージック10選!
こんがお!
どうも、苗輪和音です!
今年もやります!
1年全体の個人的優勝ミュージック企画を!!!
先週下半期の企画やったばかりですが!
やるのさ。
やらなかったら逆にモヤモヤしちゃうからね。
このnoteは2023年のクリスマスに投稿しているのですが、今年も何も予定がありません。
アイマスの生配信観るくらいです。幸!
そんな事はどうでもいいのでさっさと始めましょう!
2023年個人的優勝ミュージック10選を!
※本企画は楽曲の優劣をつけるなどの意図は全くありません。あくまで個人の感性です。また、各楽曲に割り振られている数字はあくまで通し番号です。楽曲紹介はフルver.音源が発売、または公開された日付順となっております。
2023年個人的優勝ミュージック10選!
1.新人類/まらしぃ×じん×堀江晶太(kemu)feat.鏡音リン(3/19)
2023年春に行われたボカロの祭典『ボカコレ2023春 TOP100ランキング部門』において堂々たる1位を掻っ攫っていった楽曲。
この楽曲が投稿された時、私はこう思った。「聴く前から分かる。ヤバいやつやん!」と。動画タイトルに「まらしぃ×じん×堀江晶太(kemu)」と書いてある楽曲がヤバくない訳がない。
3名とも10年代以降の邦楽、特にネット音楽を語る上で絶対に欠かせない人物である。そんな3名がコラボしているという楽曲をボカロ大好きな私が聴かない訳がなく、投稿された日には確実に聴いていたと思う。ただ、再生ボタンを押下するその瞬間まで不安もあった。それは「あの人たちがコラボした楽曲でこんなもんか~……とか思ってしまったらどうしよう」というものだったのだが、その不安は最初の一音で杞憂へと変わり3秒後には消え失せていた。
個人的に本楽曲を歌唱するボーカロイドが鏡音リンだった事も嬉しかった。まらしぃ氏と言えば鏡音リンのイメージがやはり強く、これが別のボーカロイドなら多分感じ方は変わっていた気がする。
私は『新人類』以上に"ウッホウッホッホ ウッホッホ"というフレーズがカッコ良く聴こえる楽曲をまだ知らない。
2.光の中へ/結束バンド(5/24)
2022年末に放送されたTVアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』にて主人公たちが結成するバンド・結束バンドの楽曲である。
私はこの曲が大好きだ。実際に本楽曲を制作したのはロックバンド・SAKANAMONの藤森元生だが、前述したように作中バンドの楽曲であり、作中では今のところ結束バンドの全楽曲の作詞を主人公である後藤ひとりが手掛けているため、本楽曲は「後藤ひとりが生み出した詞」とも言える。あれだけネガティブで奇妙奇天烈でギターが大好きで結束バンドが大好きな後藤ひとりがこういう詞を書いている。その事がたまらなく嬉しい。
いわば本楽曲は『ぼっち・ざ・ろっく!』番外編なのだ。この楽曲で紡がれる言葉と音、その1つ1つに彼女たちの物語がある。
どういう意図でぼっちちゃんが詞を紡ぎこのギターフレーズを弾いたのか、どういう経緯で山田はこのメロディーとコードワークを書き上げたのか、どんな事を思いながら喜多ちゃんは歌っているのか、そんな皆を見ながらドラムを叩く虹夏ちゃんはどう感じたのか。耳から入ってくる全てに意味があるのだ。
「音を楽しむ」という当たり前の行為が、かけがえのない体験なのだという事をいつも思い出させくれる最高の楽曲だと思っている。
3.Branches/Bialystocks(7/12)
Bialystocksが7月にリリースしたシングル楽曲がこの『Branches』。
イントロが長い楽曲や分かりにくいものは聴かれにくというサブスク全盛の現代で臆せずにこういう楽曲を出せる彼らを心から尊敬する。美しいピアノフレーズから始まり、"話はまだ終わらない"と繰り返す中で突然訪れる一瞬の静寂、そして轟音と共に到来する嵐、そんな嵐の中で奏でられる温かく広大な音。どこを取ってもただただ「素晴らしい」の一言に尽きる。どんな美辞麗句を並べ立てても足りない。いや、むしろ不要とさえ言える。様々な想いを内包した「素晴らしい」だ。
そんなメロディーにのせて歌われる歌詞は解釈は分かれるだろうが、かなりストレートな内容だと思う。恐らくこの楽曲の主人公は「作家」と呼ばれる類の者なんだろう。
真夜中にたった1人で終わりの見えない作業を続けひたすらに嵐、即ち「整理されていない乱雑な思考の渦」が答えてくれるのを待っている。そういう作家の孤独を描いた詞なのではないかと私は思う。
もしかするとBialystocksのVo.甫木元 空の体験談のような要素もあるのかもしれない。だから私は『Branches』を聴いた時に何か「救い」に似た気持ちを抱いたのかもしれない。
4.人マニア/重音テト - 原口沙輔(8/6)
『ボカコレ2023 夏』参加曲として投稿され、Billboard JAPANが統計を取っているボカロ曲チャート『ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20』にて14連覇を達成した怪物。
本楽曲を初めて聴いた時の衝撃はなんとも形容しがたい。本当に「衝撃」としか言いようがない気さえする。最初に聴いた時は正直「今、自分が何を聴いているのか」が理解出来なかった。ただ同時に強烈な「今、自分は凄まじいものに邂逅している」という感覚も抱いていた。そしてその感覚は間違いではなかった。
制作者である原口沙輔氏の言葉を借りるなら、この楽曲のノリは凄まじく出来の良い「音MAD」なのだ。純粋な音楽用の素材だけではない様々な素材を使って作られる超豪華でクレイジーでジャンルレスな音MADなのだろう。
ドラムの音の取り方だけを追っていってもその事が確認出来る。EDM的な単純な縦ノリから急にジャズのような複雑なものへ変化し、かと思えばアイドルソングのPPPHのようなものが入り、そうしていると序盤とはまた少し違ったEDM的なリズムが登場し、そうこうしているとオーケストラのような打楽器が一瞬登場し大サビで全てを持っていく。凄まじいセンスを感じる。
個人的に最終盤で歌われる"全毒 背負って くたばらにゃいかんね"という歌詞に仏教で言う所の「三毒」の概念を感じてとても良いなと思う。意図していない可能性の方が高いが。
5.Chessboard/Official髭男dism(8/9)
『第90回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部』の課題曲として制作された本楽曲。この楽曲を初めて聴いた時、思わず号泣してしまった。それは悲しみではなくその反対の感情が大きく揺さぶられたからである。
多様な比喩表現を用いながら情景を無理なく思い浮かべられる歌詞とそれをのせるメロディー、そして歌声。その全てが私の心の深くに届いた。まだ聴いた事がないなら是非一度聴いてみてほしい。
また、本楽曲におけるヒゲダンの凄さは「自身のルーツを入れ込む」事にもあると思う。
3分20秒辺りから3分30秒辺りに入る特徴的な「ドンドンダンッ」というリズムに聞き覚えはないだろうか。そう、伝説のロックバンド・QUEENの代表曲『We Will Rock You』のリズムである。
これだけだと根拠が薄いだろうか?ではその該当箇所の歌詞に注目して聴いてみてほしい。思い切り"クイーン"を強調して歌っている事が分かるだろう。またその箇所に入る少し前の3分辺りで一瞬入るギターの音に耳を傾けてほしい。ここにもQUEENがいるのだ。
これは私の考察だが、藤原聡氏が自身の音楽的ルーツの1つであるQUEENの要素を取り入れる事でこの楽曲全体で語られている「今は過去になり、過去は今とその先へ地続きなのだ」という事を表現したのではないだろうか。どうあれヒゲダンは凄い。それだけはハッキリと言える。
ヒゲダンも出演する今年の紅白ではそのQUEENが特別ゲストとして登場するそうだが、もしそれがQUEENとヒゲダンを固く繋ぐ何かしらのきっかけになったら良いなと思う。
6.Rat A Tat!!!/ミリオンスターズ(8/23)
2023年10月期TVアニメ『アイドルマスター ミリオンライブ‼』OP主題歌。
ミリオンライブのアニメ化を10年待ち望んでいた身として、TVアニメ制作発表から放送開始まで持っていた様々な不安を一瞬で吹き飛ばしてくれた最高のオープニングである。
音色の1つ1つが、歌詞の一節一節が、それぞれの歌声がミリオンライブを象徴している。本当にアニメの出来も素晴らしいもので語り始めたらキリがないのだが本当にキリがないのでここでは割愛させていただく。
メロディーに注目して聴く時に個人的にオススメしたいポイントは「ベース」である。少し耳を澄ませてもらうと分かると思うが、ベースの音がしっかり聴きとれる上にカッコイイのである。そんなベースを追いかけながら聴くと普通に聴く時とはまた違う楽しみ方が出来て良い。
次に個人的に大好きな歌詞の話を少しだけしようと思う。それは2番Aメロ後半の"爆発させるんだ ためにためた野望を"という歌詞だ。ミリオンライブのアニメをずっと待っていた人たちに共通していた強い想いがしっかり汲まれたこの一節に、制作陣の本気度が詰まっていると私は思う。
この記事を書いている段階ではまだ最終話は放送されていないが、11話までが放送された今の段階で既に「今のタイミングのアニメ化で良かった」と心から思っている。それはキャストの方々がよく言われている「10年間演じ続けてきたキャラだからこそ出来る事がたくさんある」という言葉に含まれている思いに近しいものだと思う。
まだ野望は膨大にあるから、是非とも2期を期待したい。TVアニメ『アイドルマスター ミリオンライブ‼』、名作なので是非とも観ていただきたい。ニチアサアニメなので小さなお子さんも一緒に観られます!
7.ウルトラトレーラー/重音テトSV - マサラダ(11/17)
先日書いたnote『2023年下半期個人的優勝ミュージック10選!』でこの楽曲を聴いて感じた事はある程度書き切ったので、他の事を書こうと思う。
まずこの楽曲のMVで象徴的に使用されるフランスパンだが、これは歌唱している重音テトの好物がフランスパンだからである。そしてMVで主人公を務めているのもまた重音テト。という事は必然的にこの楽曲は「重音テト」の事を歌っているのだと私は考えた。
2chの安価スレで創りだされた架空のVOCALOID「重音テト」が姿と声を得て実際に歌唱が出来る合成音声として数多くのボカロPが使用し、『おちゃめ機能』や『吉原ラメント』など様々な代表曲が生まれた。しかし、そこからしばらく重音テトの不遇の時代が続く事になる。その理由はいち聴衆でしかなかった私には判然としないが、多くの聴衆の耳にテトの声が入らない時代が確かにあったのだ。しかし今年の春、『SynthesizerV 重音テトSV』が発売された事によりその不遇は終わりを迎える事になる。従来のテトに比べ格段に歌唱能力と操作性が向上したそれにより様々なボカロPが重音テトSVを使い始める事になる。本楽曲『ウルトラトレーラー』もその1つだ。
さて、「重音テト」がそういう歴史を持つ事を把握した上でもう一度本楽曲を聴いてみてほしい。死の淵とも言える絶望から希望に向かって進んでいく歌詞はまさに「重音テト」そのものではないだろうか。ここから始まる「重音テト」の復古を是非とも応援してほしい。
8.21月の白昼夢/初音ミクNT -2角形(12/1)
先日出逢い完全に心を奪われてしまった。
本楽曲は今年の11月にニコニコで開催された様々なボカロPが名前を隠し統一されたフォーマットでMVを作り同一チャンネルよりその楽曲たちを投稿する『無色透名祭Ⅱ』に参加していた楽曲で、残念ながら私はそこで出逢う事は出来なかった。出逢っていたら間違いなくツイートしていただろう。
それにしても本当にこの2角形氏は新人ボカロPなのだろうか?本当にそうならこれから間違いなく来るし来なかったら聴衆の耳がおかしいのだと断言できる。ボカロと変拍子の組み合わせが上手すぎる。音のセンスも抜群だし歌詞も良い。更にMVのセンスも良い。どうして今まで知らなかったのか。
可愛らしい装飾が施された音たちに紛れてむき出しのコードが進行しているのがとても良い。裏で楽曲全体の雰囲気を支えている筈のコードが全面に押し出される事でコードとメロディーが逆転しているような錯覚を起こしてしまう。そういう楽曲はそれなりにあるが、その中でも特に私に突き刺さってきた。
9.トーキョー・コーリング/ゲキヤク - 平田義久(12/2)
UTAU向け音声ライブラリ『ゲキヤク』を世界で一番カッコ良く扱えると個人的に思っている平田義久氏久々の新曲である。
ただただストレートにカッコイイ。個人的にEDMとロックが融合した楽曲がとても好きなので当然この楽曲も好きでしかない。疾走感に満ちた音を響かせるギター、大活躍するベース、硬く良い音を出すドラムス、展開を手助けするボーカルチョップ、巻き舌とザラついた声が強いボーカル、ゴスペルのようなシャウトなど枚挙に暇がないが、構成する全てが最高だ。
特にボーカルの耳を惹きつける力は相当なものだろう。『ゲキヤク』が歌唱している楽曲をいくつか聴いた事がある方なら分かると思うが、かなりクセが強いボーカルであり、ハマる人にはしっかりハマるがそうでない人にはかすりもしないという事もしばしばあるように思う。そんなボーカルの強さに負けない楽曲が用意されているのも最高にクール。
また、MVのラストで故・高橋幸宏氏と故・坂本龍一氏への追悼が捧げられている事からこの『トーキョー・コーリング』というタイトルは恐らく坂本龍一氏の名曲『Calling From Tokyo』のオマージュだと思われる。
10.大行侵/Chevon(12/6)
先日知ったバンド・Chevonの最新リリース曲が本楽曲である。細かく言うと名前は以前から他のバンドのライブ告知などで知っていたが、聴いたのが先日という事である。しかしギリギリ2023年以内にChevonを聴いて事が出来て良かった。間違いなく来年、今まで以上に名前を見て楽曲を聴く事になるバンドだと思う。
この『大行侵』を聴くだけで分かると思うが、楽曲の完成度とバンドのレベルがとんでもない事になっている。しかもボーカルの音域とテクニックも凄まじい事になっている。男性でも出しにくい低音からトレーニングをした女性で届く高音、見事なシャウト、ノリを損なう事のない良いリズム感が備わっているボーカル。
ボーカル至上主義とも言える現代において、ここまで出来るボーカルを擁するバンドが来ない理由がない。またインタビューを読む限りルーツにボカロなどのネット音楽があるらしく、その点においても来ない理由がない。そしてこういうハードロックは若者だけでなくそこそこ上のハードロック世代や海外の聴衆にも突き刺さる。つまりかなり広い範囲のファン層を築ける可能性があるという事でもある。
来年、音楽番組や大きいフェスで名前を聞けるのを楽しみにしておきたい。
以上、2023年個人的優勝ミュージック10選!でした
私的にはとても2023年な選出になったと思います。
ただ信じられないくらい悩みましたけどね。今年は私の観測範囲でも良い曲が特に多くて大変でした。
時間と体力に余裕があれば「アイマス」や「ボカロ」、「アニソン」に「J-POP」と「邦ロック」などジャンル別で10選作りたかったのですが、叶わず。
嬉しくもありもどかしくもある選出でした。
今年も悲しいニュースが多くありましたが、同時に新しい人たちがたくさん出てきた1年でもあったように思います。
来年がどんな1年になるかは分かりませんが、鬼に笑われたくないのでとりあえず今は12月31日23:59まで生ききる事を目指そうと思います。
今年も1年ありがとうございました!
来年もよろしくお願いいたします!
それじゃ、おつがお~!
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