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間に合わなかったので

最初の2回を投稿したのが、たまたま13日と30日だったので、じゃあ毎月13日と30日に投稿できるようにしようかな、と軽く自分でルールを作っていたのだけど、今日投稿しようと思っていたものが間に合わなかった。早くも。

なので、最近読んだ本のことでも書いてみます。

自分の中で、映画の時期と本の時期と、なんもない時期が波のようにやってくるのですが、
今は本の時期。
寝る前に少しずつ小説を読んでます。

本の時期に入ったのは、7月のはじめ。
数年本棚で眠らせていた、桜木紫乃さんの「ホテルローヤル」を読み終わったときから。
とても素敵な作品でした。
久しぶりになんとも言えずじんわりとした感動の余韻が、読み終えてからもしばらく残っていました。
なんか前にも感じたことのある感覚だなと思っていたのですが、遠藤周作作品を読んだ後の感じと似ていました。
お腹の底がうずくような感動。
すごく好きな世界を見つけてしまった喜び。

お腹の底の疼きの源は、
登場人物それぞれの悲哀が手に取るように現実味を帯びて感じられたことと、著者の桜木紫乃さんの人を見る目線の深い優しさ。
こんな世界を文章に表せるなんて素晴らしいなと思いました。

読み始めたらあっちゅーま。
まあ、なんでもっと早く読まなかったんだろうと思うのは毎度のこと。
これもタイミングや縁なのでしょうね。

その後は、やはり同じように、というかもっと長いこと本棚で眠らせてしまってた、サガンの「悲しみよこんにちは」。
翻訳ものはもともと苦手意識が強くて、
20代の頃にチャレンジしてみたものの、ごく最初のほうだけ読んで放置していました。
しかし、いま読んでみると、丁寧な心理描写と風景が溶けあう感じがとても素晴らしくて。
新訳も出ているようなので、こちらも読んでみたいです。

もうあとは波に乗って
先日芥川賞受賞したばかりの李琴峰さんの「彼岸花が咲く島」と
Aマッソ加納愛子さんの「ステンドグラス」。
また近々感想書いてみようかなあ。忘れないうちにとりかかれれば。

歳を重ねて、改めて読書の楽しみを再確認します。
同じ本でも、数年経ってから読むと感じ方が変わるのが本当に面白いし、
初めて読む本でも、たぶん自分が10代、20代ではこの感じ方はできなかっただろうなと思うことも多々。
この時ばかりは、歳を重ねるのもいいもんだなと思わざるを得ません。

季節も少しずつ秋を感じるようになったこの頃ではありますが、
次は川上未映子さんの「夏物語」を読んでみようと思っています。

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