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クメール語学習、文字は覚えるべき?

わたしたちはカンボジアに来てから、クメール語を勉強しています。

クメール語は、カンボジアの公用語です。

私たちの住んでいるシェムリアップは、外国人が多い地域なので、クメール語以外に英語もかなりの確率で使えますが、やはりローカル色の強い場所に行く際は、現地の言葉が使えた方が何かと便利です。

そのため、拙いながらもできるだけ日常生活でクメール語を使うようにしています。

さて、どのようにしてクメール語を勉強しているかというと、わたしたちの場合は現地でレッスンに通っています。加えて、わたしはYouTubeでクメール語のレッスン動画を見ることもあります(夫はあまり復習している姿を見たことがないような……)


学習内容の内訳は、「文字」と「会話(+文法)」の学習が半分ずつです。


「クメール語(カンボジア語)」と言われても、あまりピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんね。文字は下記のような「クメール文字」と呼ばれる固有の文字を使って記述します。

ភាសាខ្មែរ គឺជាភាសាកំណើតរបស់ជនជាតិខ្មែរនិងជាភាសាផ្លូវការរបស់ប្រទេសកម្ពុជា។ ភាសាសំស្ក្រឹតនិងភាសាបាលីបាន​ជួយបង្កើតខេមរភាសា ព្រោះភាសាខ្មែរបានខ្ចីពាក្យច្រើនពីភាសាទាំងពីរនេះ។ ​មានអក្សរក្រមវែងជាងគេនៅលើពិភពលោក។​ វាជាភាសាមួយដ៏ចំណាស់​ ដែលប្រហែលជាមានដើមកំណើតតាំងតែពី​២០០០ឆ្នាំមុនមកម៉្លេះ។

Wikipedia「ភាសាខ្មែរ」のページより

日本では馴染みのない文字なので、慣れるまでは模様にしか見えないかもしれません笑。きっと日本語初学者から見た日本語の文章も同じような感じですね。


実際のところ、生活するだけならさほど文字を覚える必要はありません。個人差はあると思いますが、今のところクメール語の読み書きを求められたことは一度もありませんでした。


でも、せっかくクメール語を勉強するなら、文字もセットで学習した方が効率が良いと考えています。

完璧ではなくとも文字の仕組みについて理解していることで、単語を覚えやすくなるからです。


たとえば、クメール語にはカタカナで表記すると同じ綴りになってしまう語がたくさんあります。発音までまったく同じこともあれば、発音が微妙に異なることもあり、ひじょうにややこしいです笑。


たとえば「ヌン」と読む語は、3つあります。カタカナで表記すると同じですが、クメール語で表記すると綴りが異なります。

・នឹង(英語だとwillにあたる言葉)
・និង(英語だとandなどにあたる言葉)
・ហ្នឹង(英語だとthatなどにあたる言葉)

この辺りは、発音自体に大きな違いはないので、会話の中では文脈で判断するしかありません。


厄介なのは、カタカナ表記では同じでも、実際の発音が異なる場合です。たとえば、「ルアン」という語のちがいはいまだに習得できていません。

・លឿង(黄色)
・លឿន(速い)

日本語ではあまり「ん」の区別に意識を向けませんが、クメール語では「ង」と「ន」で明確に異なります。「ង」は末尾に「g」が含まれるような音です。


ちょっと脱線してしまいますが、日本語も実は状況によって「ん」の音を使い分けています。たとえば「てんぷら」「てんどん」「てんかす」の3パターンを声に出して読んでみると、それぞれ「ん」の発音が微妙に異なります。どれも同じ「ん」で表記しているので、あまり頓着しませんが、人によっては「なぜ違う音なのに同じ文字で表記しているの?」と少し混乱するかもしれませんね。


もう少し、似ているクメール語の単語を見てみましょう。

カタカナだと「ワット」と表記する単語
・វត្ត(寺)*アンコール・ワットの「ワット」
・វត្ថុ(物)

カタカナだと「オンコー」と表記する単語
・អង្គរ *アンコール・ワットの「アンコール」
・អង្ករ(米 *炊く前)

カタカナだと「コー」と表記する単語
・គោ(牛)
・ក(首)

カタカナだと「コム」と表記する単語
・ខំ(頑張って〜する)
・កុំ(〜しないで *禁止)

クメール文字を学習せずに、これらの単語をカタカナ表記だけで覚えようとすると、なかなか厄介です。不可能ではありませんが、わたしは混乱しそうな気がします。



もちろん文字を覚えるのにもかなりの労力がかかるので、決して楽な道ではないのですが、個人的には文字の学習も楽しいのでマイナス要素はありません。

むしろ、看板や食堂のメニュー表が読めると嬉しいので、文字を学習して良かったなと感じています。



先日のレッスンで、一通り「子音」の学習が終わりました。まだ「母音」などの学習が残っていますが、引き続きがんばって勉強していきたいと思います!



みな

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