ポメラ日記57日目 忙しい現代で執筆するためのシンプルな方法
・時間に追われる現代で執筆する方法はあるか?
小説や詩の創作、noteのブログやライティングなど、「文章を書いて表現することをやってみたいんだけど、書く時間が取れなくて困っている」ことはありませんか?
仕事や家事などに追われてとても執筆どころではない、という方もいらっしゃるかもしれません。
社会人になったら余暇活動や文学なんてやっている暇はないよ、と考える方もいるでしょう。
しかし、一度、立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
僕たちは書店や古本屋に行けば、いくつもの過去の作家たちが書いた作品を手に取ることができます。
こうした歴史上の文豪や本を残した作家たちというのは、みんな「暇」だったのでしょうか。
「執筆に使える時間を持っていたこと=暇」と捉えるのであれば、おそらく「歴史上の作家は皆、暇だったんだ」という極論を言うことはできるかもしれませんが、僕にはどうもそういう気はしないんですね。
・文章を書いたり、文学ができるのは偶然の幸運?
昔の時代には電気・ガス・水道といったインフラも整っておらず、最新の洗濯機や電子レンジといった家電製品はありません。
移動手段だって、現代のように鉄道網が整備されていたわけではないですし、ひとつひとつの作業に手間と時間が掛かっていたはずなんです。
それでも文学ができたのは、家事や身の回りのことはみんな奥さんや女中、使用人に任せっきりで、だから暇がある男ばっかりが文学をやったんだ、と言うこともできるかもしれません。
現代は共働きの家庭になっていて、仕事や家事が終わった後にとても本を読む気力さえなく、まして自ら文章を書いたりしようとは思わない。
おそらく日本でメジャーな考えというのは、そちら側にあると僕は思っています。
余暇に「本を読まない、文章を書かない」生活の方が、現代の日本では当たり前のことなので、「本を読んだり、文章を書いたりできる」ことは、それだけでとてもラッキーなこと、幸運に恵まれたことだと感じます。
ただその「ものを書ける」幸運というのは、100パーセント偶然によって掴んだかというと、僕はそうではないと思っています。
・現代にあって過去にない、執筆を妨げるものは「スマートフォン」
もしこの文章を読んでいるあなたが、「ものを書いてみたいんだけど、書く時間がどうしてもないんだよね」と悩んでいるとしたら、真っ先におすすめするシンプルな方法が、ひとつだけあります。
その方法は、いますぐ「スマートフォンの電源を落として、机の前に座ること」です。
現代にあって、過去にはなかった執筆を妨げるものはスマートフォンなどの電子端末です。
もし可能であれば、同時にネット接続を可能にするWi-Fi機器の電源も落としてください。スマートフォンを「機内モード」にし、袋に入れて、引き出しの奥にでも突っ込みましょう。
ものを書くときには、視界からスマートフォンやタブレット端末をなくすことがポイントです。
僕がなぜ、執筆時間を確保するためにこの方法を勧めるのかというと、ちゃんとしたわけがあります。
僕はこの方法を通勤電車の車内で思いつきました。
よく「本を読む時間なんてないよね」という話を聞きます。しかし、電車に乗ってみるとホームにいる間から、車内で過ごす間、多くのひとがスマートフォンで時間を潰しています。
もちろん、疲れていて「電車のなかで本を開くような余裕はない」、「持ち歩こうとも思わない」というのであればそれまでですが、これって携帯がない時代を考えるとかなり異常な光景です。
僕も高校生になる頃にはガラケーが普及していましたが、部活動では携帯の所持が禁止されていたので、行き帰りの電車内では友人と話したり、持ってきた本や漫画を貸し合ったりして過ごしていました。
これが電車内のなかだけで収まるならいいんですが、帰宅後にもスマートフォンに触り続けると、おそらく執筆時間をまともに取ることは不可能です。
・スマートフォンに触れる時間を執筆時間に置き換える
現代人のスマートフォンの平均利用時間は約2~3時間、週平均では20時間程度という調査結果が上がっています。
参考:MM総研「スマートフォンサービス利用実態」(2023年7月調査)
「そんなにスマホを触っているつもりはないんだけど」というひとも、「スクリーンタイム」などで使用時間を一度、確認してみてください。
もし仮に一日平均が2時間オーバーになっているとしたら、これを「30分~1時間」程度まで短縮できれば、少なくとも「60~90分」の時間を生むことができます。
「90分」あれば、大学の講義一コマ分に相当する時間です。ちょっとした文章を書くことができますし、読書を進めるには十分な量です。
週に2回か3回、机の前に座る時間が取れるなら、立派な記事がひとつ書けるでしょう。短編小説を書き継いでいくこともできるかもしれません。
とくにスマホのヘビーユーザーの方であればあるほど、こうした時間を生み出すチャンスがあります。
生活時間のなかで一番削りやすい分野は間違いなくスマートフォンやタブレット端末に費やす時間なので、SNSやスマホアプリの視聴を控えるだけで、劇的に改善が可能です。
・過去の文豪とも互角の執筆時間「4時間」を手に入れる
文学ブログ『もの書き暮らし』の過去記事(『作家の執筆時間について調べてみた件』)でも取り上げましたが、トルーマン・カポーティの一日の執筆時間は4時間程度だったという話があります。
一日に「4時間」の執筆時間が確保できれば、過去の文豪たちとほぼ互角の執筆時間です。そこまでは行かなくともW・B・イェイツのように毎日「2時間」は机に向かって書いていた作家もいます。
べつにプロの作家になることを意識しなくとも、創作を楽しむことはできますので、あとはご自身の生活に合ったペースで進めて行かれるのが一番かなと思います。
文学ブログ「もの書き暮らし」の最新記事では、「外で文章を書くことのメリット」について綴っています。
もの書きの執筆に役立つ記事を掲載していますので、文学に興味のある方は『もの書き暮らし』のサイトにも遊びにきてください。
ネットに接続しないでものを書くにはキングジムの「ポメラDM250」がおすすめです。
(了)
もの書きのkazumaです。書いた文章を読んでくださり、ありがとうございます。記事を読んで「よかった」「役に立った」「応援したい」と感じたら、珈琲一杯分でいいので、サポートいただけると嬉しいです。執筆を続けるモチベーションになります。いつか作品や記事の形でお返しいたします。