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レンズの沼に片足ハマると、世界がぐんと広くなる。


カメラを買って2年が経つ。


最近では、プライベートだけではなく仕事で活躍する機会も増えてきた。社員の写真を撮って、採用専用のWebサイトなどに使用している。


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お金を払えばプロに綺麗に撮ってもらえるけど、社員のことをよく知っている人の方が良い表情を引き出せることがある。日常の雰囲気や自社らしさを正確に表現するなら、社員が撮るのもありではないだろうか。そう思って、毎月のように社員の写真を撮っている。少しでも綺麗に撮れるように、週末も様々なものを被写体にして練習している。


そんな私がハマらないように意識している沼がある。それが通称「レンズ沼」だ。


レンズにはたくさんの種類がある。そして、レンズの数だけ写り方が違う。


だから、一度良いレンズ手を出したらどんどん新しいレンズが欲しくなり、抜け出せなくなる。底なしの沼のように、無限のレンズ欲に襲われる。それがいわゆる「レンズ沼」なのだ。


私にはわかっていた。この沼に一歩足を踏み入れたら、もう戻ってこれないだろうと。だから私は、必死に沼に落ちないように踏ん張っていた。踏ん張っている時点でもう先っちょくらいは入ってた感じはするが、なんとか持ちこたえていた。


しかし、ついに私は2本のレンズを買ってしまった。沼に片足を踏み入れた。ただし、幸いまだ片足程度で踏みとどまっている。なぜなら、今年買った2本のレンズだけでも大きく世界が広がり、その表現の幅にとても満足をしているからだ。


なのでこの記事では、その2本のレンズの何に満足しているのか、どう世界が広がったのかを等身大で紹介していく。

望遠レンズでサイボーグになる


「もっと遠くを撮りたい」「遠くの被写体を近くで撮りたい」という欲求が徐々に高まっていた。もともと動物だったり風景を撮るのが好きなのだが、どうしても被写体が遠くうまく撮れないことがしばしばあった。


そこで購入したのがこちらの望遠レンズである。これまでもある程度のズーム機能がついたレンズを使っていたが、より遠くを捉えることができるようになり、視界が広がった。

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このレンズでどのくらいのズームができるのか。おそらくカメラを持っていない人には検討もつかないと思うので何枚か写真を紹介したい。


例えば以下などが、このレンズを使って撮影した写真たちである。

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こんな感じでアップで撮れるのだ。


もはや肉眼を超えている。近くに寄ったらこんな写真を撮れない上に、実際に目で見るよりも細部を知ることができる。


私は望遠レンズによって、より遠くの視野を手に入れた。つまり、私はサイボーグになった。人の視力の限界を、望遠レンズというテクノロジーの力によって超えたのだから。


望遠レンズを買ったことは1mmも後悔していない。むしろもっと早く買えばよかったと思っている。とても満足である。


超広角レンズで現場を再現する。

景色を撮るときに、どこか物足りなさを感じていた。見えている壮大な世界を、あまり表現できていない。写真なんだから肉眼に劣るのは当たり前かもしれないが、なんとか同じくらいの感動を与えたいと思った。


そう思って購入したのがこちら。超広角レンズである。


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こちらも何枚か例を紹介したい。

早速買った直後から撮りまくったのだが、期待以上の世界の広がり方だった。


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これだけでも広く取れているのはわかるかもしれないが、比較があった方がもっとわかりやすいと思うので、3枚続けてお見せしたい。


まずはこちらが、今までのレンズで撮った写真である。

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これでも悪くはないのだけど、少し物足りない。もっと広がりが欲しい。現場の良さを全然表現できてない。そんなことを思った。


そして以下が、新しいレンズで撮った同位置からの写真である。


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かなり景色が広がった。


そしてこれを横向きで撮ったのが以下の写真だ。

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良いではないか。良いではないか。


今まで縦向きじゃないと収まらなかったビルと水面の影が、横向きでも収まるようになった。


実際に人間の視野で見ている景色そのものは、1枚目の写真の方が近いのかもしれないけれど、現地にいる感覚を写真で伝えるには、もう少し周辺の情報があった方がいい思う。


そういった観点で、超広角レンズによってより広い世界を切り取り、周辺も含めて表現することが、とても重要になる。そんなことに気付かされた。

レンズによって拡張する世界

「レンズをたくさん揃えても、良い被写体がないと意味がない」


そんなことを思っていた時期がある。今年はコロナで遠出もしにくいし、海外旅行へもいけない。だから、わざわざレンズを買い足すほどのものではない。そう自分に言い聞かせていた。


夏以降は徐々に外出もできるようになって、ようやく被写体も増えていった。そして今回紹介したレンズを買った。外出を我慢していた分、欲が爆発したのかもしれない。身近なものも、より良く撮れるようになりたいと思った。


そもそも外出ができると言っても、基本休日は近所を散歩したり、日帰りで少し移動する程度。代わり映えのない景色の繰り返しだったのだが、それでも工夫していろんな写真に挑戦した。夏には #毎日100枚 写真を撮ると決めて、近所の写真をひたすら撮っていた。




すると、気づいたことがある。被写体が変わらなくても、切り取る角度や広さを変えれば、別の表現ができる。「良い被写体がないと意味がない」なんてことはなく、自分のやり方次第でいろんな世界を作り出す。


そのときに、物理的な限界を超えられるのが「望遠レンズ」と「広角レンズ」なのだと思う。


望遠レンズによってより遠くを、より細部まで切り取ることができる。単一のものに集中することで、補助線を引くような効果も得られる。


広角レンズは世界を広くできる。周辺情報も含めて被写体を写すことで、より現実に近い感動を届けることができる。


そんな秘密道具を手に入れた私は、「レンズ沼」に片足だけハマっているのかもしれない。また、もしかすると、両足ともハマる日がくる可能性もある。


でも少なくとも現状では、今の道具で表現できる世界に満足できているし、まだまだ使いこなせてもいない。だからもう少しだけ腕を磨いて、時が来たら次へ進もうと思う。


きっとそのときも後悔はしないはずだから、今だと思ったら迷わず進む。だから今日も、たくさん写真を撮っていく。



小木曽

Twitter→小木曽


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