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VOL.61 MBAモジュールシリーズその4

Integrated Business Research Project

これはいわゆる修士論文(Thesis)を執筆するための調査設計を行う講義。
修士論文は最終の第3タームにやってくるのですが、
その準備ができるのはたいへん有難い。
このモジュールの最終Assignment(最終課題)が3,000字のResearch Proposalなので、
実際の修士論文にも直接的に活かせるのです。
しかし、私にとっては新しいテーマ。
大まかに「明らかにしたいこと」があったとしても、
具体的に調査設計をするとなると、
先行研究レビュー、調査の3要素(後述)、調査方法、調査スケジュール etc.
様々なことを「新しく」考えなければなりません。
特に、限られたスケジュールの中で、
人的ネットワークをほとんど持たない英国で、
どのように進めていけるのか、
頭を悩ませている日々です。
企業を対象にしたアンケート調査やインタービュー調査に関する「お作法」についても、
いまひとつ掴めないところがあり難儀してます。

調査方法

MBAといっても私たちの大学院ではビジネスの第一線で活躍している人はほとんどいません。
主婦、学卒後数年のアルバイト経験、など、
経験の浅い人の方が多いです。
ですので、この講義では「調査」の初歩から学びます。
定量・定性調査の各手法や意味、
データ収集の方法論、
調査時の様々な配慮事項、など
ゼロから調査設計し、調査し、分析し、論文を執筆するという、
一連の流れをおさえていきます。
特に、欧州らしく人権への配慮は想像した以上です。
EUはGDPR(General Data Protection Regulation)という、
一般データ保護規則を定めていて、
英国もそれにならってデータ保護につとめています。
とはいえ、実践の試行錯誤の中でないとつかめない点が多いと思います。

調査の3要素

この講義を担当しているTutor(教授)からはこの3点をはっきりさせ、
クリアに調査設計するように口酸っぱく言われています。
Research aim
Research objectives
Research questions
調査の目的、対象、何を問うのか、といったところ。
これ自体も突き詰めていくのが難しいのですが、
英語の真意・深意が掴みにくいので、
自分の中で混乱してしまいます。
いまのところ、
英国のSME'S(中小企業)における企業研修について取り上げられたらと思っています。
「サステナビリティ」を経営に統合しているという研究は、
こちらでは1980年くらいからかなり増えていて、
1990年代後半にはサステナビリティ推進におけるHRM(human resource management)の重要性を取り上げた論文が数多く上がっています。
日本の状況・詳細がよくわかっていませんが、
サステナビリティを経営に統合しようというのは、
ここ2,3年の話だと感じています。
歴史、文化、経営スタイルなどが異なりますので、
この差が何かを国同士で比べるのは困難です。
ただ、学ぶべきところはあるのではないかと思っています。
修士論文提出が9月。
あまり時間がありません。
どうしよう…

※メイン写真は、ロンドン「The Lyceum Theatre」(ライセウム劇場)。「The Lion King」は観たいミュージカルの一つ。

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