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【記録.7】世界観とチューニング

1週間をどう過ごすかより、1年間をどう過ごすか、に興味があります。もっと言うと、1年間をどう過ごすかより、3年間をどう過ごすか、に興味があります。10年間の方が、興味があります。

「1年間だって、1週間の繰り返しではないか」と捉えることもできますし、その指摘は間違っていないのですが、しかし、やはり"時間の捉え方"は、歩み方、あるいは"歩み始め方"に大きな影響を与えます。

サッカーは、1シーズン(1年)毎に強制的に区切りがつけられます。しかし、それはあくまでも他者によってつけられた区切りであって(その影響は多大ですが)、どのように時間に区切りをつけて考えるのかは、クラブ、あるいは個人の自由です。

私は、具体的な計画(細かく期間を区切った)を立てるのが苦手です。嫌いとも言えるし、不得意とも言えます。それは人生においても、仕事においても、です。なので、逆にそのような能力を持った人を仕事では常に横に置いておきたいのかもしれません(私生活においては疲れてしまうのでそういう人は求めていません笑)。

("その"時点で)具体を決めてしまうと可能性やアプローチの多様性が狭まると思っているのが、その主な理由です。具体を決める"タイミング"が圧倒的に私にとっては大事なのです。

この考え方は、冒頭で書いたようないわば「長期的視点」にはそぐわないように思えるかもしれませんが、私は少し違う感覚を持っています。サッカーでも、ブランディングでも、なんでもそうですが、基本的には長い時間に注目して"歩み始める"ので、具体計画なんか決まりません。逆算もできません。では、私のような人間には、何が必要なのか。

ぼんやりとした、でも言語化することによって輪郭を持った「世界観」のようなものです。"こんな感じの姿"をワード、センテンスで表すことによって、歩く方向が定まります。どのようにそこに辿り着くのかは、いろんな可能性を残しておくべきだと私は考えます。その言葉を思い浮かべた時に、それがある世界、あるいはそれを取り囲む空間の雰囲気、いろんなものが想像できる、そんな「世界観」(のようなもの)を持てれば、あとは歩みながらチューニング(調律・調整・同調)をしていくことでその世界に近づいていくことができます。具体計画を立てるよりも、寄り道ができたりして、楽しいです。

思えば、子供の頃からそのように考えていた節があります。

Photo by Kazuki Okamoto

鎌倉インテルの2022年シーズンも、佳境を迎えています。

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