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蹴球症候群

他分野を通してサッカーを解明し、サッカーを通して他分野を解明する
サッカー、またはサッカー以外の分野から日々何を学んでいて、何に気付いて、何に疑問をもち、どんな風に…
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2022年9月の記事一覧

"生まれてすぐに着衣的存在となるがゆえに、ニュートラルな裸などもはやありえないのである"

スポーツ、特に団体闘争(Team Struggle)にカテゴライズされるスポーツにおいては、ユニフォームなどの衣装(衣服)について、もう少し深く本質的な議論がなされるべきだと思います。上に紹介した『言葉と衣服』は、それについて考えるうえで有意義です。 ということで、最近読んでおもしろかった本をひたすら貼っていきます。 『僕らは嘘でつながっている。』浅生鴨『企画 「いい企画」なんて存在しない』髙瀬敦也

『競争闘争理論』の執筆裏話あれこれ

回答:まず、本書の理論体系は21歳くらい(9年前)に8割くらいは出来上がっていて、自分がサッカーやスポーツに関して何かを主張するときは、『競争闘争理論』が根拠になっていました(今もです)。つまりSNSやメディアで何かまとまった主張をするとき、例えば反響があった「強いからかっこいいのか、かっこいいから強いのか——。 "弱い"と"ダサい"の因果関係」などは全然関係ないように見えますが、たどっていくと『競争闘争理論』から導かれたものだとわかります。 ただ、当時は理論体系を発表する

思い込むことの恩恵と弊害

なんで生まれたんだろうから始まって、なんで生きてんだろうと考えて、なにかと理由をつけたがっていた青春時代でした(全然青春してない)。そういうことを考えるということは、そこを出発点として、すごく前向きになることもあれば、とても後ろ向きになることもあるということで、先の見えない二股の道のどちらを進もうか毎回選びながら(あるいは自然と進みながら)歩いているような、そんな感覚でした。実は強制されていないのに強制されているように感じていたのが子供のときで、ふたつ道があることが分かってい