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蹴球症候群

他分野を通してサッカーを解明し、サッカーを通して他分野を解明する
サッカー、またはサッカー以外の分野から日々何を学んでいて、何に気付いて、何に疑問をもち、どんな風に…
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2020年7月の記事一覧

監督「エルナン・クレスポ」は“3時間”休むことなく話し続けた

アルゼンチンのストライカーと言えば、で僕の頭に思い浮かぶのがマラドーナやバティストゥータ、ディエゴ・ミリートなんですが、そのうちの1人が「クレスポ」でした。子供の頃、よく画面を通して彼の姿を見ていたのを思い出します。現在45歳、いつの間にか監督になった彼は、イタリアで監督のキャリアをスタートさせ、今は母国アルゼンチンで監督を務めています。そんな彼の講義を、オンラインではありますが同じ言葉を使って理解する日が来ようなんて、想像すらしていなかったことですが、約3時間にわたって参加

『カオスエンジニアリングとフットボール』 意図的にバグを発生させる

サッカーとは、つまりカオスである。あらゆる現象の原因が1つであることなど過去にも先にもあり得ず、理論と観察結果を一致させることは極めて難しい。事実には「一時的に」という言葉がついてまわり、変化しない事物など存在せず、ピッチの中と外で、ありとあらゆる要素が流転している。 サッカーというゲームをプレーするに当たって、まずやらなければならないことは、このカオスを受け入れることである。カオスを受け入れないままサッカーに取り組めば、一人残らず、サッカーをすることによって不幸になるだろ

【音声】購読者の方々へメッセージ

購読者の方々へ限定で、音声メッセージがあります。ぜひお聞き頂けると嬉しいです。

なぜAmazonは日本にだけポイント制度を設けるのか——。マーケティングから学ぶフットボール

アメリカ企業のAmazonは、自国では「ポイント」を発行していないのにも関わらず、日本でだけ「ポイント」制度を設けています。日本のAmazonで買い物をするとポイントが溜まっていくのに、アメリカのAmazonで買い物をしてもポイントが溜まっていくことはありません。ここに、サッカーの世界に置き換えても重要な視点が隠されていると思います。 それは「日本人はポイントが好きだから」というような理由ではなく、ここには『コンペティティブ・ディスアドバンテージ(競争上の不利益)』という言

『フットボールとデジタル領域』 サッカー選手とサンダルとイヤフォン

1:RB Leipzig ロゴアップデート 2:TeamUSA 3:Racing Louisville FC 4:なぜスポーツに金融が必要なのか?(前編・後編) 5:バカの研究 6:社会問題とフットボーラー 7:ハグしたい、科学的理由 8:なぜ女子サッカー選手は「"女子"サッカーの魅力」を考えなければいけないのか。 9:音楽とパワーポイントと執筆 10:サッカー選手とサンダルとイヤフォン 1:RB Leipzig Updates Logo RBライプツィヒがクラブのロゴをマ

【後編】サッカーカルチャーのブランド・コミュニティをつくりたい人へ

前回は以下の要点を、その理由と合わせて整理しました。 1.日本ではなく海外をターゲットに発信する 2.サッカー業界に居ない人と組む 今回は前編の続きです。前編の最後「2.サッカー業界に居ない人と組む」というポイントをあげた理由に「経済的理由」と書きました。それはなぜなのか、説明することから入っていきたいと思います。 ・・・ ✔️サッカー業界に居ない人と組む 理由2:経済的理由

【前編】サッカーカルチャーのブランド・コミュニティをつくりたい人へ

先日公開されたnew balanceのドキュメンタリーに、92 F.C.のFounderとして出演しました。その中で『日本でサッカーが発展していくためには、僕よりも若い世代の人たちがカルチャーをつくっていくことが重要だと思っています』と話しました。 92 F.C.を立ち上げた時はまだ20代前半のときで、日本にサッカーをコンテンツにした「ユースカルチャー」がないことに違和感を覚え、日本においてサッカーがいまいち存在感を示せないのは、そのせいもあるのではないかと思い自分で始