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サンタからの手紙を筆跡鑑定したはなし

メリークリスマス!!
いかがお過ごしでしょうか。

今年のクリスマスはいつになく静かで、それでいて優雅なトーンですね。今日、自分は確定申告について勉強してました。

クリスマスについての思い出はいくつかあるのですが、最近になり「自分がプレゼントをあげる側にいよいよなるにあたり気をつけようと思うこと」を自分の記憶を頼りに綴ります。

タイトル通りです。

プレゼントと合わせてサンタクロースからの手紙を書いて枕元に置いている、全国の疑似サンタの皆さん!

子どもはサンタの手紙の筆跡を必ず分析します!
気をつけてください!分かるんです。僕がしましたので。サンタの正体がバレる可能性の排除を行うべきです。

僕のことをお話しします。小学校のときです。
自分の親父は図らずもサンタの手紙を無防備に書いてしまう人間でした。「良い子にしてましたか?」的な仮初なことが書かれてありました。

しかし、高学年にもなりますとサンタの正体を明かさなければならないという自我が子どもに芽生えるのです。早速、始めます。

筆跡の癖を暴くのに決定的な証拠が自分の手紙では見つからなかったのですが、当時8歳になる弟の手紙に確固たる証拠を見つけました。
そう、「8」の書き方です。

親父はその昔、必ず自分に対して100マス計算を解くことを強いていました。この100マス計算ドリルは親父の手書きによる自作でして、近所の友だちと遊びたい自分を制御するために必ず1問、遊びに行く前に僕はこのドリルと向き合ったのです。

腐るほど数字を目にした時に気になった点。それは、「8」という数字の書き方を親父は間違えていた点です。

ここで8を書いてみてください。きっと、一筆書きのはずなんです。

しかし!親父は違います!親父は下記の通り、丸を2つ、それぞれの円弧が互いに接するように独立して書くことで「8」としています。

数字の書き順を間違えるオトナに計算スピードが遅いだなんて指摘を受けてきたワタシは、これに腹が立っており、よく記憶していたのです。

話を戻しましょう。

弟の手紙には「8歳」という言葉が書かれていたため、この8の書き順の怪しさに気づき、100マス計算ドリルの用紙と照合させることで、確信を得ました。

「サンタは父親である」という悲劇的事実。

しかし、ワタシはこれを受け入れる覚悟を決めて親父に手紙とドリル用紙という物的証拠を手に説明責任を要求しました。

すると、「☆5○>○\×#「|〒」と、ワケの分からない言語ではぐらかされ、責任を取れる状態ではないことから裁判は終了しました。

翌年、プレゼントとサンタの手紙は引き続ききました。

なぜ、サンタの手紙についての論争が昨年に起こったのに、いけしゃーしゃーと、と思いました。

封を開けると、まずプレゼントととして現金1万円が入っていました。僕はこれを賄賂として有り難く真顔で受け取ります。

続いて、サンタの手紙を開けて読んでみました。

タイピングされてました。

昨年の反省を踏まえたようで、明朝体の16ポイントくらいで丁寧に祝いの言葉が書かれてありました。

まさか、と思い家族のパソコンを立ち上げてみますと、デスクトップ画面に「文章1」というWordファイルがあり、完全にサンタの手紙の内容が記述されていました。つめ甘です、つめ甘。

サンタはMicrosoftユーザーなのか、と。

僕はいつか父親を赦すことができるのでしょうか。

#クリスマスの過ごし方
#日記
#エッセイ

展示やイベントレポート、ブックレビューなどを通じて、アート・テクノロジーなど幅広いジャンルを扱った記事を書こうと思います。また、役者としても活動しているので劇場などでお声がけさせてください!