見出し画像

「バズツイート」の功罪と要因分析

※無料で全て読めます

日曜日の昼下がり、こんな風にぼやいた。

結果としての思わぬバズを経験し若干疲労もしたが、実体験として経験できた際に考えたことを手前味噌ながら少し真面目に考えてみたい。

「バズりたい!!!!!!!!」

そう思ったことはないだろうか。少なくとも僕は近しいことを思った事がある。正確には、バズりたいというよりも単純に「多くの人が反応くれたら嬉しいな」程度のもの。身近でバズった方の対応を見ていると「大変そうだな」が率直な感想だった。それ故、出来るだけ目立たないように、でも反応は欲しい、といった「矛盾した想い」を持っていた。

そんな状況の中、全く予想だにしない形でバズってしまった。顔文字で表現するとこんな感じだ。

(;'∀') → ( ゚Д゚) → (´◉◞౪◟◉)

これぞ顔文字の比較級と最上級(誰か笑って…笑)

日曜の昼下がりである。時間的にも誰も見てないだろうなくらいに思っていた。だが、津波のように押し寄せる通知。しばらくは怖くて通知欄を開くことが出来なかった。本当に怖かった…。

だがしかし、そのままスルーするのも反応をくれた方に失礼だ。可能な限りリアクションする事にした。最低限のリスペクトと感謝の意を込めて。

これら一連の流れを、各題目に沿って記しておきたい。

・思わぬバズを経験した際の対応を知りたい方
・どうバズを生み出すか考えたい方
・バズの仕組みと人間心理を知りたい方
・バズ後の状況に興味がある方

そういった方々には、多少なりとも参考になるのではと。


■「バズ」のメリット

画像1

画像をご覧いただければ一目瞭然だろう。自身でも初めて見た数字で恐れおののいた。認知が多くの方に届いたことで、

・アカウントの宣伝効果
・価値観に賛同してくれる人の増加
・引用RTや賛同コメントの嵐

などの現象があった。AIDMAの法則ではないが、まずは認知を獲得することからはじまることを考えると、言葉一つでどれだけの広告費に換算できるのだろうか…。劇的な費用対効果があったことは間違いない。

特にビジネスに関わる方であれば、自身の企業や商材の認知、何より個人の理念を届けられる。バズの数字がハロー効果と確証バイアスを生み出し、好感を抱いてくれるようになる。いわゆる「ブランディング」にも繋がった。

※ただし、ツイート内容、プロフィールなど、Twitter上での活動に一貫性をもった「人格」が伺えることが大前提

また、こんなツイートも飛んできた。

リンクをクリックすると、下記ページへと遷移する。

こちらも。

リンク先。

さらには、「neverまとめ」にも掲載された。

つまり、Twitterの内部だけでなく、外部からの流入もあった可能性が高い。それだけ認知が拡大したことになる。


■「バズ」のデメリット

よく議論にも登場してくるクソリプ。この類も当然のごとく一定数押し寄せてきた。メンタルがそれほど強くない方や、心の準備ができていない方にとっては慌てふためく状況だ。何をどのように言われるかも分からない。

だから、僕は通知欄を開くことにビビっていた…

クソリッパーは自己顕示欲が強い割に、ほとんど相手にされないため、相手をおとしめることによって相対的に自身の価値を向上させようとする。いわゆるマウンティングの構造だ。彼らは相手の揚げ足取りに余念がない。悪質な場合は強烈な誹謗中傷もあり得るうえ、ありもしないデタラメを吹聴し、それを拡散しようとする。彼らの対応に慣れていない場合は、精神疲労も相当だ。中にはそれでアカウントを閉じてしまったといった話もある。

現に僕の場合にもこんな言葉が届いた。意味不明なものごく一部届いたが、大抵は下記に集約された。

・「的を得る」では「的を射る」だ、日本語大丈夫?
・アインシュタインの言葉ではない、不正確な情報を流すな!

僕自身も疲れはしたが、大きくダメージを受けることもなく過ごせたのは、

・特定の誰かに向けた言葉ではなかった
・普遍的な内容だった
・リアクションにへの事前対策を決めておいた

からだと考えている。


■何故バズったのか

ここまで読んで下さった方々にとっては、一番興味深い内容かもしれない。だが、要因としてはそれほど複雑なものはないと考えている。もしかすると「なんだ、大したことないじゃん」という内容になるかもしれないことを事前にお伝えの上、ご了承頂きたい。

ところで、バズにも種類がある。

・新事実発見型
・普遍的共感型
・喜怒哀楽型
・実務的役立ち型
・面白コンテンツ型

など、細分化は様々できるが、今回のバズで考えると「普遍的共感型」である。もう一度、どのようなツイートをしたかご確認頂きたい。

結果論ではあるが、再現性を意識しバズの要因を分析してみると、


・人間関係という万人に普遍的なテーマである
・人間関係の煩わしさを誰もが経験している
・端的かつシンプルな分類と指摘がされている
・一方でそれぞれの言葉に解釈の幅がある
・それでいて本質的な指摘である
・アインシュタインという権威を引用している


の大きく5つの要素があるのではないだろうか。心理学的により深堀をすれば、弱い< 強い< 賢いの順に、潜在的な人間の「こうありたい」を刺激したことだと考えている。

もちろん、

・誰が言うか
・なぜ言うか

に関しても、アカウントのコンセプトとマッチしている方が断然良い。僕はプロフ欄に「関係性における知略のプロ」と表記している。関係性における悩みを解消するというメタメッセージが、受け手に届いたことは要因として十分考えらえる。新たに500人程度の方がフォローしてくださった。


■バズ時の実際の対応

基本的にいいねをくれた方にはいいねをお返ししていたのだが、この際ばかりは諦めた。物理的に不可能に近い。それよりも、

「引用RTをくれた方へのRTとコメントのお返し」

をメインの対応とした。引用RTしてくれた方のアカウントが、認知を獲得するためのお手伝いを、自身のアカウントを活用して実施した。中には揚げ足をとるような批判的な引用RTや、賛成なのか反対なのか、もしくはそれ以外なのか判断しかねる引用RTもあったのだが、よほどの誹謗中傷でない限り、御礼とリスペクトの意味を込めてリアクションを返した

バズ経験のある人間の中には、賛同する引用RTばかりをRTし、反証や反対意見を述べるものをスルーする人間が多い。それはそれで構わないし、否定も肯定もない。自身の信条に合わせた対応を僕自身がしたに過ぎない。

「反証のない科学は科学にあらず」

との信条の基、よほどの誹謗中傷でない限り、いったん受け止め吟味する姿勢を決して忘れたくはないと僕自身が考えている。より具体的な対策方法は各自の思想信条に合わせて変えればよいと思っている。

だが、「ここでの対応」でその後の評価に影響が出るのも事実だろう。


■バズによる思考の変化

バスってみて感じたこと。それは

「結局、自分は何も変わらない」

という以外にない。変わったのは自身ではなく他者の認知だ。バズという現象とその数字による、他者の認知の変化に過ぎない。もちろん、これまで縁のなかった方にリーチできたという事はあるだろう。反応してくださった方が新たな情報を提供してくれたり、議論が出来たり、新しい御縁にも繋がった。多くの方が述べているが、これがTwitterの醍醐味なのだと思う。

その一方で、僕自身はこんなツイートをした。

認知の錯覚を人間は100%拭うことはできない。世の中や組織を見渡せば、「印象操作」のような事象が腐るほどある。その点についての危機感が個人的にはあったのだが、バズを通じてその考えはより強化された。


■まとめ

バズは一度経験してみてもよいと思う。疑似体験とでは雲泥の差がある。実体験としての気付きは述べてきた通りだ。ただ、もう一度経験したいかと問われたとすると、

「正直、もうお腹いっぱいです(笑)」

と思うのが正直な感情だ。フォローしてくださる方々が増え、自身の価値観や思想信条に共鳴してくれる方々が増えるのは間違いなく嬉しい。だが、それを「早急かつ一気に」獲得してしまうことは、本質とずれてしまうのではないだろうか。理念の類はゆっくりと浸透していくものだと考えている。

「ブランド」という言葉がある。

それを僕は、

「明確な信条をもとにした一貫性のある言動の積み重ねによって、自然と醸成され構築される信頼である」

と定義している。

「御社をブランディングします」という商売がある。商売の是非は需要と供給で成り立つ故、契約が成立するのであればそこに口を挟む権利も義務もない。だが、個人的な経験則上ブランディングを生業とする商売の多くは、本質的な「WHY」を外した、表面的かつ小手先のテクニックに終始していると思っている。正直、はき違えている感が否めない。

一朝一夕にブランドなど構築できやしないことは歴史が証明している。安易に飛びつくべきものではなく、企業であれば内側を固めることで自然と生まれてくるものだ。


芸能人の栄枯盛衰は激しい。「一気に」人気を博してしまうと、その分他者からの「やっかみ」も大きい。理由もなく、むやみやたらにおとしめてくる輩も沸いて出てくる。また、自分自身も偉くなったかのように勘違いし、傲慢な振舞いをしてしまいかねない。そんな人間に俺はなりたくない。

永続したいのであれば、少しづつ、ゆっくりと積み重ねるに越したことはないのではないだろうか。少なくとも俺はそう思う。


おわり


追伸:
よろしければ記事へのいいね、拡散、並びにTwitterのフォローを頂けると嬉しいです。よろしくお願いいたします。

ここから先は

0字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?