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なぜ人は「界面活性剤で肌荒れする」と言うのか?

化粧水やシャンプーに含まれる『界面活性剤』を一度は耳にしたことはあるかと思います。

それに、

「肌荒れしやすいのは界面活性剤のせいだ」

「界面活性剤フリーの化粧品を選んでいる」

という声を、LINEご相談で頂いたことがあります。

先に申しますと、界面活性剤が肌荒れの原因とは確定できず、化粧品に使われる界面活性剤は比較的肌に低刺激なものが多いです。

もし界面活性剤を、

・避けている

・気にしている

・良い印象ではない

のであれば、今回の記事を参考にし、界面活性剤=悪いイメージを無くして、安心して化粧品やシャンプーを使っていただける気持ちになれば嬉しいです。

化粧水に含まれる界面活性剤は肌への刺激がほぼ無い

基本的に化粧水に含まれる界面活性剤は、刺激が無いと考えてもらって大丈夫です。

ではなぜ、化粧水を肌につけたときに刺激が起こるのでしょうか?

それは、肌本来のバリア機能の低下や、その他ベース成分や保湿剤、防腐剤などが関係していると思われます。

化粧品会社による実験結果でも、化粧品で使われる界面活性剤は「高濃度でもほぼ肌への刺激が無いものが多い」と明らかになっており、界面活性剤による肌荒れは考えにくいので、ご安心ください。

界面活性剤が少なからず肌へ刺激させている理由とは

高濃度ではほぼ刺激がないとはいえ、肌への刺激はゼロではありませんので、ここでは『なぜ刺激となるのか?』について詳しく解説していきます。

界面活性剤による肌への刺激は、

・タンパク質変性
・イオン結合の切断

この2つの力によって起こり、また、肌へ与える刺激もこれらの力によって変わります。

タンパク質変性による肌への刺激とは

タンパク質変性(=性質が変わる)によって、肌への刺激が起こります。

肌はタンパク質でできており、多くの化学結合で構成されております。

イオン結合
水素結合
疎水結合
S-S結合

これらによって構成されており、これらの結合を切り離すことによって変性作用=肌への刺激が起こります。

界面活性剤は、

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このように水になじみやすい性質(親水性)と、油になじみやすい性質(疎水性)を併せ持っておりますので、もともと水素結合と疎水結合を切り離す作用が備わっています。

ですから、どんな界面活性剤でも親水性と疎水性を併せ持つため、少なからずタンパク質変性(=肌への刺激)を持つ力はあるということです。

そして、このタンパク質変性の力、すなわち肌への刺激力を左右するものが、イオンと呼ばれる物質となります。

イオンによって肌へ受ける刺激が左右される

界面活性剤は4種類に分けられることができ、

(+)陰イオン界面活性剤
(-)陽イオン界面活性剤
(+-)両性界面活性剤
非イオン界面活性剤

この4種類となります。

()内に書いてある、+(プラス)や-(マイナス)のことをイオンと言います。

すなみに一般的に、上から

(+)陰イオン界面活性剤
    ↓
(-)陽イオン界面活性剤
    ↓
(+-)両性界面活性剤
    ↓
非イオン界面活性剤

の順番で刺激が強くなるといわれております。

見ていただくと分かる通り、+や-のイオン性を持つほど刺激が強くなる傾向があります。

つまり、イオン性があるほどイオン結合を切る力があり、よりタンパク質を変性しますので、その分強い刺激となります。

なぜ、イオン性を持つほど刺激が強くなるのか?

中学校で習ったかと思いますが、

イオン結合とは『陽イオンと陰イオンの間にある静電気力による結合』

のことです。

タンパク質もプラス(+)とマイナス(-)のイオンが存在し、イオン結合で構成されています。

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※ボールペンでサラッと書いたのですごくアンバランスな図解となりましたが、このようなイメージです。汚くてすみません(^^;)
図では分かりやすくNaとClで書いておりますが、お肌はもう少し複雑な構造です。

そこに、

(+)陰イオン界面活性剤
(-)陽イオン界面活性剤

によって、結合している物質を切り離すことができるので、その分タンパク質を変性することができる、すなわちイオン性を持つほど刺激の強い界面活性剤となります。

磁石のプラスがマイナスを引き寄せる、またはその逆と同じイメージです。

イオン結合は水素結合よりも強い結合をしていますので、プラスやマイナスの電位が触れてもそう簡単に切れません。

ですので、陰イオンだから陽イオンだからといって、必ずしも結合が切り離させる(=肌への刺激がある)ってわけでもないんです。

両性界面活性剤は、プラスとマイナスを持つため中和によりイオン結合に作用しないため比較的刺激が弱いといわれております。

しかしながら、中性溶液であればそのまま依存しますが、酸性溶液またはアルカリ溶液になると、陽イオンや陰イオンへの性質になり、イオン結合に関与するため、その分刺激にも繋がってきます。

非イオン界面活性剤はイオン性を持たず、イオン結合に関与しないため、肌への刺激はほぼないといえるでしょう。

良く聞く、シャンプーに配合されている『ラウリル硫酸』は陰イオンであり、とても強いタンパク質変性作用があるので、頭皮が敏感な方にはあまりお勧めしていません。

また、石けんも実は界面活性剤で作られており、洗浄力が強めなので、敏感肌や乾燥肌の方にはちょっと刺激が強いかなと思います。

結論:化粧水の界面活性剤は安全

界面活性剤が作用するイオンと肌への刺激について解説しましたが、化粧水に関しては、主に『非イオン界面活性剤』が使われていることが多いので、まずはご安心ください。

化粧品で肌荒れするときは、肌本来のバリア機能の低下や、その他ベース成分や保湿剤、防腐剤などが関係していることが多いので、そちらの原因追及や改善を図るべきでしょう。

商品開発に向けて

私は、心から化粧品を安心してご利用していただきたいと思い、安全性評価の高い界面活性剤を使用した製品の開発を行っております。

最近の技術では、どの界面活性剤を使っても比較的刺激はありませんが、界面活性剤に対するあまり良くないイメージを持った人のためにも、安心して使っていただけるのではないかと願っております。

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さいごに。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を読んで、界面活性剤へのイメージや、界面活性剤が含まれる化粧品を安心してご使用いただける気持ちの運びとなれば幸いです^^

界面活性剤やその他、気になることなどあればご相談ください。LINEご相談受付を行っているのでよかったらぜひ^^

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