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サイアノタイプで海を直接焼きつける方法

さてと、私はサイアノタイププリントで海を直接焼きつける方法で作品を作っています。
テーマは原発排水後の福島の海です。
なぜこの手法で福島の海を表現しようと思ったのかというと、それは長い長い葛藤がありました。
私が初めて福島に行ったのは2013年です。
その当時、浜通りの海沿いの町はほとんど津波でえぐられており、まだ20代だった私はその場で涙を流してしまいました。
当時は写真家ですらなく、ただのニートでした。
しかし私は福島の人に話しかけて今の状況や今後のことなどを聞いて回りました。
そんな中私が感じたのは、ここは誰かの故郷だということでした。
福島というと私達はついつい原発のことだけを考えてしまいますが、ここに住んでいる人、あるいはここが好きな人にとってここは大切な故郷なのだと、私はそう感じたのです。
つづいて私は2014年に福島に行き、その後も福島で出会った人と時々連絡を取り合っていました。
そして2023年私はアーティスト・イン・レジデンスで再び福島に行くのです。
福島を青写真で表現したかったのは、印画紙に直接何かを当てることで表現したかったからです。
福島という町は震災以降たくさんのカメラに晒されてきました。
なんだか私は晒し者にしたくないなと思い、結果サイアノタイプで表現することにしたのです。

海をサイアノタイプに焼きつける方法は結構簡単です。
まずは水に濡れても大丈夫な紙にサイアノタイプのインクを塗布します。
ただしここでちょっとだけコツがいるのです。

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