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やりがいと無価値感の狭間にいた教員時代(第1話)

こんにちは。

言語化コーチの宮尾多希(かずき)です。


「言語化コーチ」

今日初めて肩書きとして載せました。

10ヶ月前、想いを込めてはじめたお仕事だったのですが、
私は何をやっている人か、自分でもうまく説明できませんでした。

なぜなら、何か型があるわけではなく、
自分の人生経験から「これが必要だ」と思い
それに対して自分に何ができるか考えあぐねて
やっと形にしたオリジナルのものだったからです。

今の仕事には、一言では語りつくせない想いがあります。
でも、説明できないことには伝わらない。
大事なものだからって、伝わらなかったら意味がない。

ということで、

今日から少しずつ、ここに至るまでのストーリーを
綴っていきたいと思います。


今日は第1話。

「やりがいと無価値感の狭間にいた教員時代」

と題して語っていきます。




私は、大学を卒業して、公立の小学校教員となりました。

「昔から先生になりたくて」という夢や憧れをもっていたわけではなく、
心理学に興味があって、教育心理にたどり着き、そのまま教員になったのでした。
周りには先生になりたくてなった人が多く、コンプレックスでもありました。

それと、教育実習で見た子どもたちのキラキラした目は、今でも忘れられません。
純粋さ、まっすぐさに胸打たれました。

それも教員になった動機の一つとも言えるのですが、


純粋さ、真っ直ぐさを
どこかに置いてきてしまった自分自身を映し出していたのかな


と今は考えています。

私も本当はそうありたかったのに、できずにいた。
そう思うと、あのときの感情体験は今の私に繋がっています。



さて、教員になりたての頃ですが、それなりに順調でした。

周りはベテランばかり。
大先輩の背中を見ながら、任されたことをしっかりやって、
子どもたちに向き合うことも、一つ一つ丁寧に。
どんな仕事も手を抜かず一生懸命やれるのが私のいいところ。

新人としては、仕事の質もよかったし成果も上げられていたのだと思います。

先輩たちからも評価され、ますますやる気になっていました。


また、4年目で結婚しました。

仕事もプライベートも少しずつ忙しくなるけれど、
自分の力量が試されているかのようでもあり、
チャレンジもしながら、楽しみも見つけながら、がんばっていました。


そして、6年目、新しい学校への異動がありました。

これまでは小規模校で、若手というと私と後輩1人だったけれど、
異動先は大規模校で、同世代が多かった。

それぞれの得意分野でバリバリ仕事をこなして、
みんなで協力、トライ&エラーでどんどん成長していく。
子どもたちにも保護者にも頼りにされている姿。

すごいなぁ。

と思うと同時に、

私はのんびりやっていたんだなぁ・・・
先輩たちにただ守られていただけなのかもしれない・・・
何も身につけてこなかったのかもしれない・・・
ここで私は何ができるんだろう・・・
もしかしたら向いてないのかも・・・

後ろ向きな気持ちも抱き始めていました。


そんなとき、スキルアップのために公開した道徳の授業が、教育委員会の方の目に留まり、高く評価されました。
そして、「一緒に道徳を盛り上げてほしい」とオファーされ、道徳研究員として動き始めることに。

クラス担任をもちながら、研修会を企画運営、市内県内の若手指導にも回りました。

忙しかったけれど、自分も専門分野と呼べるものをもつことができ、それでバリバリ仕事をしている。
あのとき羨望していた同僚たちに少しは近づいているかもしれない。

そう思うと嬉しかった。

でも、中身がともなっていないことも感じていました。

私は道徳を語れるほどの情熱もスキルももっていない。
専門家なんて言えない。
そんな大した人間じゃない。

先生方の前では道徳の専門家として語りながら、
また保護者の前では教育の専門家として語りながら、
内心はビクビクしていたのでした。

道徳も担任としてもよくやっていた方だと思います。
評価されることは嬉しい。

でも、

評価されればされるほど、プレッシャーがのしかかっていました。


そんな大したことはできていない。
自分は何もできていない。
自分なんて…

「無価値感」に苛まれていました。


ちょうど同時期、不妊治療もしていました。
結婚4年目だったのだけれど、
忙しさゆえなのか、なかなか授からなかったのです。


あぁ、もう、どれもこれもやめてしまいたい。
逃げ出したい。
すべてなくしたらどうなるかな?

仕事もプライベートもうまくいかず、
精神的に追い詰められていました。

責任ある仕事がどんどん舞い込んでくる。
でも、心が全然追いついていない。
やればやるほど自分が壊れていくよう。

本気で別の道を考え始めていました。



そんな矢先、なんと妊娠が発覚。
思い詰めていた心が一気に軽くなりました。

何よりも、やっと仕事から離れられる。

お腹の子も順調に育ち、
引継ぎを終えて、無事に産休に入ることになりました。


今思えば、ただただ決断を先延ばしにしていただけなんです。


第2話に続きます。
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