【経営/財務】え?債務償還年数?
お疲れ様です!
本日は債務償還年数についてまとめます。
銀行さん的には一般的で重要な指標と言われていますが、
中小企業ではあまり知られていない指標です。
自社の銀行借入は多いのか少ないのか、
今以上に融資を受けられる余地があるのかなどが分かります。
経営者目線でも重要な指標なので、
是非ご活用ください。
■求め方
債務償還年数=要償還債務÷(当期純利益+減価償却費)
で求められます。
要償還債務は返済が必要な債務、つまり借入がどのくらいあるかを表します。
そしてその借入が利益の何倍あるか確認できるわけです。
要償還債務=借入金合計-運転資金-現預金
こちらで求めることができます。
借入合計金額から利益で返すべき借入金額がどのくらいあるか計算している式です。
借入金合計が1億円円、
運転資金が2,000万円、
現預金が3,000万円、
利益が800万円、
減価償却費が200万円なら、
要償還債務は5,000万円、
債務償還年数は5年となります。
■求めらえる基準値
一般的に10年が1つの基準となります。
10年以内であれば健全な状態と言われ、
10年を超えていると要注意と判断されます。
ただし、実際には業種により異なり、
例えば大型の設備投資が必要な製造業などは目安の債務償還年数は20年とも言われています。
1つの基準である10年を軸として考えた場合、
債務償還年数が10年を超えてしまっている場合は、
融資を使った投資が過剰であるか、
投資から得られる利益が少なすぎるのか、
こちらを冷静に分析する必要があります。
例えば投資してすぐのタイミングなので売上、利益ともに伸びていないが、
2年目から新規開拓、リピート顧客の増加などにより、
しっかりと売上、利益が積みあがる計画になっていれば問題は少ないかもしれません。
また、投資実行前のシュミレーション段階で投資判断を見直せるのであれば、
投資対象の金額の見直し(相見積もりなど)、
回収フェーズの計画の見直しなども検討できるかと思います。
まずは10年を1つの基準としてみてください。
■基準値超えるとどうなるか?
基準値を超えている会社を銀行さんがどう見るかというと、
過剰債務状態になっているから追加の融資はできないし、
他行もおそらく融資しないだろう、
追加の外部からの資金調達が難しいということは、
基本的に売上高規模を伸ばすフェーズではなく、
しっかり利益を出すフェーズになるだろう、
とみてきます。
なのでこの段階で社長が今以上の売上高拡大を目指します!とだけ宣言していると、
この社長わかってないなと思われてしまうのでご注意ください。
今の規模の範囲でしっかり利益を出す手段を見直し、
1つ1つ丁寧に実行していくことが求められます。
■まとめ
本日は債務償還年数についてまとめました。
うちの借金は多すぎですか?
追加で融資は受けられそうですか?
といったご相談は割と多くいただきます。
その時の1つの確認方法が債務償還年数です。
財務顧問等つけていない会社さんで、
自社について確認したい場合には、
是非本日の内容をもとに決算書を並べ計算してみてください。
それだけでも見えてくるものがあると思います。
本日もご覧いただきましてありがとうございました。
今後とも何卒宜しくお願いいたします。
■あとがき
本投稿で50投稿目となりました。
いつもご覧いただいている皆様ほんとうにありがとうございます。
投稿するたびに必ずスキを押してくださる一部の方々、
本当にありがとうございます。
まったくスキがつかない時とかドキドキしております。
これからもお役に立てるような投稿を心掛けてまいります。
引き続き何卒宜しくお願いいたします!
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