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続・便利な『当座貸越』を紹介します。

お疲れ様です!

本日は昨日に続き当座貸越制度についてまとめます。

昨日の記事はこちらです。

具体的にどんな使い方をするのが良いか、
当座貸越を超える制度、

について解説していきたいです。


■具体的な使い方

大前提、資金繰りには困っていない会社が当座貸越を利用できます。

でも資金繰りに困っていないなら、
そもそもこんな制度いらないのでは?とも考えられますよね。

2つの視点で利用するメリットがあると思っています。

1つが銀行さんに恩を売るチャンスが増える点です。

この会社を支援したい、取引を拡大したいと思われる会社の特徴は、
社長の志や社会貢献の面ももちろんあると思いますが、

現実的には一緒にビジネスをして儲かるかどうかで決まります。

銀行さんが儲かるのは貸付が増えたタイミングです。
特に決算のタイミングで貸付が増えることは支店さんとしてももちろん、
担当営業の方自身も評価が上がります。

この点で恩を売れるチャンスが増えると言えます。

もう1点は必要な時必要な資金の確保ができるので、
新規のチャレンジがしやすくなり、
今までにないキャッシュポイントを作る確率を上げられる点です。

イノベーションのジレンマではないですが、
一度一定の成功を手に入れると、
それをわざわざ崩すような新しいチャレンジはしずらいものです。

安定したキャッシュ、安定した利益、
社長個人はもちろん、
従業員や取引先、地域経済までもその恩恵を受けるかもしれません。

その中でわざわざ利益を減らしたり、
手元資金を減らすような成功するか分からないチャレンジをする経営判断は取りずらいものです。

ただ、事業ライフサイクルから考えれば、
永遠に続く安定した事業など存在しません。

本来は常にチャレンジし続けなければいけないものです。

このジレンマを抱えた中で、
もしものための資金が既に確保できていたならどうでしょう。

チャレンジする時の心のハードルが少し低くなるかもしれません。

一定の成功をつかむまでも大変なのですが、
一度掴んだ成功を次の成功につなげていくことも、
経営ではとても難しいです。

その、次のステップへのチャレンジを促す、
背中を押してくれる制度であると、
私自身は考えております。

以上の2点から、
資金繰りに困っていない、
非常に財務状況は優良な企業さんであっても、
当座貸越は是非活用いただきたい制度です。

■コミットメントライン

ここまで当座貸越制度をほめておきながら、
1つ注意点ががあります。

『いつでも借りられるし、いつでも返せる』と話しましたが、
実は銀行に断られる可能性もゼロではありません。

実務上発生したことはほとんどないと周りの財務コンサルの先生からからも確認取れてますが、

契約上、当座貸越であっても融資を断られる可能性はあります。

現実的にはあまり発生しませんが、
この、融資してもらえないリスク、をより小さくしたのが『コミットメントライン』です。

こちらも、貸付実行義務の免除を定めた形の契約とした場合は例外ですが、

その条項がなければ原則融資が実行される制度です。

当座貸越の上位互換のイメージを持っていただければと思います。

中小企業だとなかなか利用している会社にお目にかかれない制度ですが、
実は上位互換もあるよ、
ということは知っておいてください。

財務状況のよい会社さんはこちらも狙っていってください。

■まとめ

本日は昨日に続いて当座貸越についてまとめました。

企業規模がしっかり成長していて、
財務状況も健全ですとどんどん会社に有利な制度を銀行さんが提案してくださいます。

財務強化を考えたとき、
1つの目標はこの辺りにあるのかなと思います。

安定的な資金調達手段の確保、
資金調達にかかるコストの削減、
などです。

安定的な資金調達の確保ができれば、
規模拡大、新規事業、新規投資など、
会社をより良くしていくものへの投資がしやすくなります。

資金調達にかかるコストが下がれば全体の利益が増えます。

好循環のサイクルを生むためには財務の強化は必ず必要になってきますね。

本日もご覧いただきましてありがとうございました。
今後とも何卒宜しくお願いいたします。



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