見出し画像

【活動報告!】長期インターンの営業成績が"圧倒的"ビリからビリになった話

 タイトルの通りである。今回、8月11日から9月18日約40日間、飲食店さんのトータルサポートをしている会社へ、僕は営業(テレアポ)のインターンをしに行った。結果は・・・惨敗だった、圧倒的に。差を見せつけられた、残酷に。


インターン ~1週間目~

画像1

 上の積み上げ縦棒のグラフは第1週の金曜日を終えての営業成績を表したものである。一人だけ、成績が残せていない人が、何を隠そうだ。見るも無残なと言いたいくらいだが、今になって思うと、この時はまだよかったのかもしれない。この一週間の間であれば、「営業が元々苦手だから」とか、「コツを掴むのに苦労しているんだな」と周りの人は思ってくれていたと思う。

 驚くべきはインターン仲間の中に、テレアポ一件目でアポを獲得した人が出てきたことだ。幸先よくアポを獲得している隣で僕は、話も満足に聞いてもらえず、切られまくっていた。そして、またその翌日、もう一人のインターン生も初めてのアポを獲得する。僕は完全に出遅れ、初めてのアポを獲得するまで、1週間以上を過ごすことになる。

インターン ~2週間目~

画像2

 これは、インターンが始まって10日目(8月20日)の営業成績である。右から青で隠されている人は社会人一年目の先輩、僕、そして他のインターン生2人である。他の3人が着々と数字を伸ばしている中、大村の名前の上にはタイルが積み重ねられていないことが分かると思う。この撮影後にに僕は初めてのアポを獲得することになるが、それでも焼け石に水の様相を呈していた。インターン仲間二人の「後塵を拝する」と表現すると格好良いが、実際は土埃(後塵)を浴びれるほどの距離にもいなかった。

画像3

 そして、2週目の営業成績が上の通りである。運よく、木曜日、金曜日がとれ、スロースタートをきったように見えたと思われたのがこの時だ。この週では社員さんから「そろそろ大村くんがアポ取ってくれないと、上から言われるんだよね」ということを直接言われるようになっていた。周りの社員さんや他のインターン生が初めてのアポを取ってもらおうと、僕に対してのFB、アドバイスが増えだしていたのもこの時で、木曜日、金曜日を終えたとき、安どの表情を浮かべたのは、恐らく僕だけではなかったように思う。

インターン ~3週間目~

画像4

 なんとか、食らいついているようにみえるけれども、その実、一週間で取れたのは一件だけ。それも、週末の金曜日にぎりぎりとることができたものだ。悲しいかな、営業成績というものは如実に数字となって表れるものであるから、結果が分かりやすく出てくるという性質を持つ。そうすると、何が起こるか。会社の中、そしてインターン3人の中で僕の発言力だけどんどんなくなっていくのだ。ロープレをするときも、テレアポを終えてのFBをするときも、自分の意見が軽んじられ、「まあそういう意見もあるな」くらいでしか受け取ってもらえなくなるのだ。

 具体的に考えてみよう。例えば、ロープレで僕がテレアポを受ける飲食店さんの役を行うとする。そして、僕が何回かに一回、少数の飲食店さんしかしないような反応をしてみるとする。すると、「いや、そんな反応は来ないよ」とか、「そんなんじゃ、練習にならないって」と言われて、ロープレを中断させられたりするのだ。現実の飲食店さんであった事例を行っているにもかかわらず、数字が取れない変なテレアポをしているが故の反応であるからと、一笑に付され、取り合ってももらえなくなる。

 そして、その後はどうなるか、想像がつくだろうか。答えは簡単だ。"ロープレの多くを僕を除いた2人のインターン生たちで行うようになる"だ。そして、時たま回ってくる自分のターンではFBが矢継ぎ早に飛んでくる。僕は彼らより持っている数字が小さい。アドバイスは受け入れなければならない。

インターン ~4週間目~

画像5

 4週間目。とうとう僕の体にガタがきた。ウイルス性の胃腸炎を発症して、水曜日からの5日間体を休めなければいけなくなってしまったのだ。お医者さんが言うには、発症者が持つウイルスにやられてしまったからだという。僕は、カップラーメンや冷凍食品ばかりを食べていた、怠惰な食生活によるものではないか、と考える。インターン生、そして、インターン先の社長さんは、ストレスが原因ではないか、と推測する。どれが、原因かは分からない。しかし、発症したことだけは唯一の本当で、僕はこの週、食べ物をろくに食べられないまま、羽を休めることになる。

 したことと言えば、泊まらせてくれている友達と雑談くらいだ。あとは、noteをいくつか執筆しただろうか。とにかく、僕は日中LINEを意識的に開かないようにし、なるべくインターン生の身分であることを忘れて、休養に努めた。


インターン ~5週間目~

画像6

 5週間目。僕は胃腸炎から立ち直り、月曜日から出社した。他のインターン生2人は、商談に結びついた飲食店さんの話をしている。もちろん、僕が今まで一度も聞いたことが無い名前の飲食店さんだ。僕はテレアポの現場を離れてしまったことで、彼らと共通言語を持たなくなってしまった。相手の名前を伺う、などの基本も忘れてしまっている。

 一方、他のインターン生二人は、抜いて抜かれての大接戦を繰り広げていた。「うわ、○○に抜かれた!」僕のことは視界の端にも映らない。他の社員さんが、一緒にテレアポを行っている社員さんを、「インターンの子たちにもう少しで追いつかれるんじゃない?」という言葉でちゃかしているのが聞こえる。"インターンの子たち"という中に、僕は含まれないことは明白である。

 この週とうとう、同じインターン生にトリプルスコアを付けられた。また、この1週間、どちらのインターン生も獲得したアポの数は4つ。僕が5週間かけてとったアポの数はちょうど4つであったから、僕の5倍の速度でアポを獲得していることになる。最後の一週間が眼前に迫り、僕は"諦め"を通り越し、なにがいけなかったのか、どこをどうするべきだったのかと、早くもこのインターンの"反省"を考え始めていた。

社長対談

 6週間目の月曜日。インターン生3人はインターン先の社長さんと、一対一で話す機会をいただいた。就職活動として、来ている人は選考意志や、選考方法などを確認する場だ。予定時間は、10分。休学への意思が固まっていた僕は、この時間を社長さんからFBを貰える時間と考えて、「自分の足りなかったところ」を中心におよそ65分間、社長さんと話をした。予定時間をだいぶオーバーしていたのだが、社長さんは快く僕がしたがっていた話に応じてくださって、ある一つの回答を導き出してくださった。

 「かづきは、意識が足りなかったよね。

 社長さんが言うことには、僕は今回の営業インターンを「営業力を身につける」を主眼を置いていたが、他の二人は「会社の一員として働きたい」を心に据えてやってきていたという。彼らにとって"営業力"は努力の副産物でいて、自分たちの目的を叶えるための一つの通過点に過ぎなかった。他のインターン生2人と比較して、目標意識が低かったこと、それが数字を残せなかった原因だと。

 思い返せば、インターン生の緑の人(グラフの左から2番目)は、出会った当初から、ずっと「結果を残す」と言い続けていた。組織を動かすリーダーになるには、自分がその中の誰よりも優秀でなければならないから、と。そんな中、僕自身は営業が苦手だから、ということを理由に「営業力をつける」と言い続けていた。どちらがより先を見た目標を立てているか、具体性があるかは一目瞭然だった。僕は、最初の目標設定から、差をつけられていたのだ。自分の能力や頑張りを数字で示すことから逃げていたのかもしれない。

 その話を受けて、僕はこの夜、密かに目標を立てた。それは、「最大瞬間風速」でインターンを終えること。5週間余り、僕の営業の結果は振るわなかったが、せめて最後の一週間は誰よりも結果を残すこと。1日の最多獲得アポ件数3件の記録を塗り替えること。加えて僕は、この目標のために、テレアポ前後の時間の使い方を大幅に変えることにした。


インターン ~6週間目~

画像7

 そして、6週間を終えた最終成績がこれである。タイトルにある通り、最下位から抜け出すことはできなかった。ただ、前の週と比べると、いくらか見栄えは良くなっている気がしないだろうか。良くなっていて欲しい。

 火曜日以降、僕は次のように行動を変えていった。

 1.ロープレは、最小限にする

 正直、インターン後半のロープレに関しては"暇つぶし"としての意味合いが強くなってしまっているように感じた。スクリプトの内容も各々の形で固まってしまって、アドバイスもごく個人的にこう感じるから直したほうが良いかも、といったような曖昧さを持つようになっていた。また、その人の言い方に合った言葉というのは確実にあって、それを考えてもFBはあまり意味をなさなくなっていた。そして、スクリプト以上に抑揚やトーン、間などノンバーバルな部分も重要だ。ということで、ロープレは極力行わないことにした。

 2.電話をかける相手を精査する

 もともと、話を聞いてくださったり、興味をもってくれた人は一定数いた。ただ、定休日が合わなかったり、社内がばたばたしていたりという事情から、保留にしていた。そういう人たちを一から振り返って、定休日を確認し、リスト化してかけることにした。ロープレを削減することで空いた時間を、この行動に費やし、テレアポの質を高めることに終始した。

 その結果、火曜日以降の4日間連続でアポを獲得することに成功した。最終日は、最後まで出し切るという一心で行った結果、これまでの一日の最多獲得アポ件数の3件より多い4件を取ることができた。最終週で8件。結局、追いつけ、追い越せということはできなかったが、「最大瞬間風速」でインターンを終えるという目標は、いくらか達成できたように思う。何より、自分は「やればできる」という、可能性を見出せて終われたことが、素直にうれしかった。

 インターン期間が5週間でなくて、本当に良かったと思う。でなければ、「営業は自分に向いていなかった」と苦手意識を持ったまま、資質や才能のせいにして将来の選択肢を狭めていたかもしれない。

 月曜日のあと、自分がこのまま仙台に帰ることを考えた。なにも持ち帰れずに帰ること、それが何より怖かった。

 その恐怖。そして、その後、自分に失望する自分。そんな状況を、冷静に客観視し、自嘲したくなっている自分。

 僕は覚悟を決め、行動を変えることにした。定休日などを踏まえて架電するなど、狡猾に、狡猾に動いた。そういったけじめをつけること、それを受けて行動することで、結果は劇的に変わること、そして自分はそれができることが分かったこと、それが何よりの収穫であった。5週間で4件だったところ、行動を変えることで1週間で8件アポを取れることが分かった。自分にしては、上出来だ。また、ちょっと自分を好きになれそうだと思った。

 結果に結びつかないことは、恐らくこの先もあるのだろうと思う。周囲と比較して、全然至らないことも。もしかしたらそういう時は、今回のように出発点から間違えていたのかもしれない。近視眼的になっていたのかもしれない。そうすると、「初めから間違っていたなんて。これまでのなにもかもが無駄だったんじゃないか」、と思うかもしれない。でも大丈夫。それに気づいたのであれば、そこから行動を修正していけばよい。間違いなく、結果は変わる。それでも、厳しそうであれば、一度僕に相談して欲しい。解決できる保証はできかねるけど、最近同じような経験をした者として、一緒に考えることはできると思う。

 自分が全く結果を出せないとき。そんな自分が情けなく、嘲笑いたくなったとき。僕はその度に、成長するチャンスが転がっていると心得たい。



おまけ

 今回は、グッバイフジヤマさんの『はっぴいえんど』を紹介したい。「"はっぴいえんどは来ないよ分かってる だけどほんの少しだけ期待しているの"」自分の中にある良い終わり方というものを演出できるのは、自分だけなのだと、このインターンで知ることができた。とても良い機会でした。

グッバイフジヤマ 『はっぴいえんど』


ーーー今回の感謝ーーー

活発インターン女子N

冷静インターン男子M

インターン先の社長さんA

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?