K.CAT

人生。それは明日終わってしまうかもしれないしまだまだ当分続くかもしれない。旅先の温泉宿…

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人生。それは明日終わってしまうかもしれないしまだまだ当分続くかもしれない。旅先の温泉宿に早めに入り畳に倒れ込み暫し呆然とする。その後、露天風呂だ、ビールだ、馬刺しだなどと至福の時間がやってくる。限りある時間の中でどれだけの体験が出来るのか。毎日が魅力的に忙しい。

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焦げ茶色の憂鬱

北海道のほぼど真ん中で道に迷った。美瑛から滝川経由旭川まで道路標識に従い車を走らせたのだが道が一本ずれたようだった。きちんと整備されたアスファルトの道。緩やかに登っているのを感じた。周囲はほぼ原野。路肩には雑草としてのラベンダーが計ったように行儀よく咲いていた。 Uターンする場所もなくただ進んだ。時折、対向側から来る車は威圧感漂う装甲車。 ナビを見ると自衛隊の施設と書いてある。なるほど。 ナビゲーションを道案内として使うのは便利だが地図として使うのは実に不自由だ。 自

    • バウンスバック

      多かれ少なかれほとんどの人は長きにわたるボディブローのような攻撃を受けながら日々の生活をしていると思う。 日々のストレスや、変化した生活環境。 我慢しながら耐えながら繰り返す日々をやり過ごす。 ふとしたきっかけで取りまく状況の一部に奇跡的なバウンスバックの状況を得た。カエルを入れた真水をじわじわと加温していくとカエルはそれに気が付かずに死んでしまう。 もしかしたら長きに渡りそんな茹でカエル状態にあったのかもしれない。それは僕個人の状態を含めて世の中すべてがそうであるような気が

      • それでもやはり電子レンジは信用しない。直火以外は何も信用していない。

        • シェイクスピアとビートルズ

          概念としての時間を持たぬとされるヒト以外の多くの動物は、明るくなって暗くなって、の繰り返しの現象をほんとうに生きているのだろうか。 音楽のことに触れると考える領域として意識して分けていた部分もある。が、自身を記していく上で、避けては通れないだろう。 僕が僕に対して思う無価値さは、音楽の表現という悔しさと隣接している。あの人が歌うから、という理由でライブを見に行くことは大いにあり得ると思うが、自作或いは既成の楽曲を良かれと思い演じてもそれは聞き手にはあまり伝わらない。アマチュア

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        記事

          真夜中の夜鷹みたいに

          真夜中の夜鷹みたいに 一晩中 月明かりに身を晒していたい 7月の夜のメロディーは 泣いてしまうほど美しく たそがれた友情も 今は優しさに満ちている 君の住む街の枯れそうなサルビアはまだ咲いているだろうか らしい君でいたなら らしい僕でいたいよ らしい君の詩集に らしい言葉が微笑む スロープの鎖は冷たいから あなたの手の温もりに逃れたい 八月の夏を降りながら 八月の秋に昇ってゆく たそがれた記憶も今は 愛しさに溢れているよ 今夜は 信濃町あたりから 外苑まで二人で歩こう

          真夜中の夜鷹みたいに

          キツネ

          犬だと思ってコンビニで買ったドッグフードで手懐けていたらコンと鳴き批判的な目で見られた。

          キツネ

          フライパンの問題

          ふと気が向いて台所の鍋釜類の整理をした。大量にある調理道具、鍋、フライパンの類いは日常的に使われているのは一部のみで他は食器棚の下とかシンクの下に押し込められている。 普段は使わないフライパンが全部で10個出てきた。フライパンの単位って?個はあきらかに違う。台?それも違う。枚?それも違う。仕方がないからこの場はパンにする。 10パンのフライパンは様々で想像を遥かに凌ぐ絶望的に錆びてしまっている鉄のフライパンとオールアルミの肉厚のフライパン、これは熱伝導率が極めて高く火にか

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          ダイコンおろし

          ごめんください、という言葉は、誰かの家を訪ねた時に最初に発する言葉だが、帰り際にも使う言葉。帰り際に軽く頭を下げてのごめんください、そして静かに扉を閉め颯爽と去り行く。 そこに紳士、淑女性を感じる。 生まれ育った街はよく在りがちな海縁の気性が荒い町と称される場所だった。内面は違うのだろうが、十把一絡、反几帳面、それらの持ち合わせが総じて気っぷのいい、いい男と見られるような風潮があった。不良はかっこいいとの構図だ。 その町には親類の叔父、伯父がたくさんいて全てが高倉健か川谷

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          車中オムスビころりん事件

          久しぶりに車の中でコンビニ昼色。おにぎりを食べていたらそのカケラが手元からシフトレバー付近に落下。その勢いで予想通りに海苔の欠片がシートとコンソールの隙間に落ちた。二度と取れないのだろう。 そしてサンドイッチのレタスのカケラもコンソールの隙間に落ちた。これにはショックで、現物は見えているので割り箸でなんとか取れないものかと、割り箸をシートの隙間に差し込んだ。そしたらあろうことか1本の割り箸が引っかかったレタスごと落下。その姿が見えなくなった。二次災害。 シートのレール付近に落

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          スモートリの名前が読めない。 新聞にフリガナは必要。

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          正常性バイアス

          遊んだ帰り道の虚無感はイヤホンから流している大音量の音楽が途絶えた時の孤独な静寂感と似ている。 正常性バイアス。 自分の心身や家族などに悪影響を及ぼす日々の生活環境やら或いは疫病、地震、台風、戦争などの生活に致命的な影響を及ぼす災害なんて起こらない、大したことない 、と思い込んで無視したり過小評価したりすること。 その真逆の必要以上に神経質になり怯えてしまうことにも気を付けなければならない。 想定以上の悲惨な現実に直面した瞬間、人は行動する術が思いつかず無気力に陥ってしまう

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          サソリと干し芋

          暦やニュースなどから感ずる季節感を根底から変えねばならない時代になっている。地球環境の変化は想像以上に早く、今は季節変化の過渡期にあると思われるがこの変化が一過性のものであり、やがて一旦は落ち着くのであろうか。 人間は環境の変化に馴染み順応するものだと思うが季節ごとの哀感、経緯度をまたいでの旅先から感ずる空気感、風景の変貌感 なども変わってしまうことはやるせないものであろう。 あらゆるものの連鎖の普遍性が特殊性に移行するのは産業革命以降の熱を放出し続けててきた人類の責にある

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          懐古にはまだ早く

          コルビー キャレイの歌声を聴きながら遠い昔に2年ほど過ごした街の中を歩いた。   なぜ唐突に昔の街を訪ねるのか、という自問。眼前を説明するのに適当な言葉を拾い上げたそのときに、ぼくは無性に古い街並みを歩きたくなる。ふと思いついた、自答。自分に、知己に、あるいは思いもよらないような誰かに、遺しておきたい旅の記憶。口に出せば空に消えてしまうような意味の重層を、自分の記憶の中に固定しておきたいからだ。なんの意味も価値もなさない旅自慢はしたくない。 漂っていた僕の旅の空は、とつぜん

          懐古にはまだ早く

          カニカニ大作戦

          虎や狼が獲物の小動物を襲う場合、群れの中で最も姿勢の悪い個体を狙うらしい。 小動物とはいえ姿勢のよいものは自信を覗かせ対するものは怯え、弱気を感じさせる。虎や狼にしてみても面倒な闘いをしたくはないから楽に仕留められるものを選ぶのは自然の流れだ。本能の世界。 人間にしても同じで自信に満ちている人ほど姿勢がいい。その自信が過信か歪んだ自信も含めて。心に余裕がある人ほど姿勢がいいという原理がある。 意識して背筋を伸ばせば誰でもよい姿勢がとれる。無意識に姿勢がいい人は自信に満ちて

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          ポン酢とタバスコを発明した人にはノーベル賞をあげてもいいと強く思う

          ポン酢とタバスコを発明した人にはノーベル賞をあげてもいいと強く思う

          リュックの秘密

          リュックの秘密 🎵 C Am Em Am 青いリュックに荷物を詰めて よっこらしょと旅に出る 頭痛や胃薬たくさん持ってくが 今まで使ったためしがない いつからこんなに荷物が増えたのか 忘れちゃならないスマホの充電器 青いリュックの横ポッケトに いつかの食べかけ 柿の種 枯れ葉や小石リュックの底で 人目を忍んで無口に潜んでた いつからこんなに荷物が増えたのか 忘れちゃいけない僕が向かう場所 余所行きのシャツは季節外れで 風に敵い

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