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コロナ禍にも関わらず、割と安定したそこそこ大手の企業を辞めて転職した話②

前回記事

コロナ禍での転職活動開始

仕事を辞めることを決意してからはすぐに転職エージェント3社ほどに面談を申し込んだ。いずれも大手のエージェントだ。エージェントのキャリアアドバイザー達からはコロナ禍ということもあり、求人数が激減している、かつ、求職者が激増していること、つまり全体的な倍率が非常に高くなっていることを知らされた。このあたりは想定内のことだった。周りの社外の友人に転職活動をすることを話すと「なぜこんな求人数少ない厳しい時期に?」とよく言われたものだが、逆にこんな時期に求人を出している企業こそ、将来のことを見据えているのではないか?とも考えることができたため、厳しい戦いになることはわかっていたが、自信を持って転職活動を始められたと思う。

結局、面談を受けたうち2社のアドバイザーとうまくやっていけそうだったので、その2社を通じて求人に応募を出すことにした。応募先企業は、「将来生き残れる能力を身に着けられる」という軸で考えて、主に無形商材の営業を志望した。これまで私はずっと有形商材の営業をやってきたが、正直有形商材だと、その商材の質や業界の景気によって営業の難易度が大きく変わるので、真の意味での営業力は身につかないと感じていた。その時の仕事も、商材の魅力が大きかったことと業界の景気が良かったことが幸いしてノルマを達成できていた部分が少なからずあった。その点、無形商材は、形がないものなので、営業マンの創意工夫で勝負していかなくてはいけない世界だと考えた。そこに将来性があると感じた。ただ、そうすると、これまで築いてきたキャリアをほぼ全て捨てることになるが、そこに不安はなかった。逆に、ぬるま湯でずっと育ち、後でしっぺ返しを食らうことのほうがよっぽど怖かった。

さて、転職活動を本格始動して、期間にして3か月、全部で30社近くの求人に応募した。そして、そのうちの僅か6社から書類選考通過の連絡を受けて、面接を受けることになった。面接はコロナ禍ということもあり、ほとんどがWEB上での面接だった。私の会社はその頃、在宅勤務と出社が半々ぐらいの割合になっていたので、なるべく在宅の日の勤務時間外を選んで面接の予定を入れた。在宅の日は私服で仕事をしていたが、面接の前には上半身だけスーツに着替え、WEB面接に臨んでいた。WEB面接は対面に比べるといささかやりづらさ(ラグがあったりなど)はあったが、慣れるのにはそれほど時間はかからなかった。ちなみに、出社予定日が変わり、面接日とかぶることも想定されたため、保険として都内の大きな駅の構内にある個室ワークスペースの活用も同時並行で検討した。(例:ココデスク)いざというときは、ここに入ってWEB面接をすればいい。結局、最後までここを使ってWEB面接を受けることは無かったものの、1度お試しで中に入って面接の受け答えの練習をし、面接を行うのには何ら問題はないと感じた。

ビジネスマッチングアプリの活用

エージェントを使っての転職活動をしながら、大手の媒体に出ていない求人が見つからないかとマッチングアプリYentaでも転職活動を始めた。…とはいっても、プロフィールに簡単な職務経歴と転職活動をしている旨を記入し、毎日マッチングの成否をウォッチするだけだったのだが。そんなある日、たまたまマッチングしたAさん(この人は別にオファーをしてきたわけではない)とZOOMで雑談をした際に、話が非常に盛り上がり、「マツダさんと話が合いそうな人がいるから紹介しますよ」と、紹介を受けることになった。そして、IT業界でプロジェクトマネージャーをしている40代の男性Bさんを紹介され、正直そこまで私は気が進まなかったのだが、せっかく紹介をしてくれたのだから一度WEBで話をすることにした。それが今思えば運命の出会いだった。

紹介されたBさんは、とあるITベンチャーでプロジェクトマネージャーを務めており、私も業界は違えど長年プロジェクトマネジメント(以下PM)の仕事をしていたので、WEB面談では互いのPMの仕事に対する姿勢や進め方について議論をした。そうした会話を続けていると、Bさんから「ウチの会社に興味はないか」と打診があった。正直、その段階ではほとんど興味はなかった。ただ、PMについての話をする中で、業界は違えどやっていることは同じなんだなと仕事の内容のイメージを持つことはできたので、一度自分でその業界の仕事のことをちゃんと調べて考えさせてほしいとだけ回答して、その日の面談は終了した。

その後、その業界のことを調べて、ITの知識は今の自分には無いが、やってできないことはない仕事だということが分かった。また、今回自分が転職の軸としている「将来生き残る能力」という意味でも、PMのスキルを磨くことは有用だと考え始めた。当事者もいつまでに何がどうなればいいかよくわからない状態のものを、見える形のゴールに持っていく役割というのは、どの世界でも通用するはずだ。あとは、その仕事の働き方の適性だったり、やりがいだったり、というところでいくつか疑問点があったので、もう一度Bさんと面談をすることにした。そのとき、質問した内容はあまり覚えていないが、当時の仕事で不満に思っている部分や変えたい部分がその仕事では変えられるか?ということが主なものだった。Bさんの回答は、ことごとくYESだった。そして、エージェント経由でいくつか他社の選考が進んでおり、Bさんの会社に行くかどうかはまだ何とも言えないが、と前置きをした上で、Bさんの会社の選考も受けさせてもらうことにした。

最終的にマッチングアプリで繋がった人の会社へ

エージェント経由での選考が2社最終選考に残り、Bさんの会社の選考も最終面接までたどり着いた。この頃も、まだ皮算用ではあるが全部内定をもらったらどこに行こうかと悩んでいた。しかし、すぐに結論は出た。エージェント経由での選考が2社ともNGで、Bさんの会社からのみ内定が出たからである。なんともあっけない幕引きではあったが、逆にこれですっきりした気分でBさんの会社で働く覚悟ができた。

ひとつ懸念だったのが年収だったが、提示された年俸は当時の会社から2割減ぐらいで済んだ。(正直、当時は業務内容に対して給与貰いすぎだと思っていたので、程よいラインに落ち着いたと思っている)2割減になっても、同年代の平均年収よりは高い年俸だ。

ということで、この21年1月からBさんの在籍するITベンチャー(社員5名)に中途入社することになった。まだ入社して1週間も経っていないので、今のところ何とも言えないが、また1か月ぐらい経って慣れてきたころに、コロナ禍で転職してどうだったかの総評をnoteに書いていきたいと思う。

この記事が私と同じような境遇の方の背中を押す助けになれば幸いだ。

それでは。




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