自浄作用を促す中国、そして資金流入
以前の記事で、「中国に注目してあげればあげるほど、自浄作用が働く」と書きました。ネット通販大手に対する独占規制強化も、そういう流れの1つです。
チャイトピさんの記事が出たので、掲載しておきます。
至極まともな規制だと思いませんか。
第17条なんて、例えばVIPに対してはVIP向け価格を提示したり、新規顧客に対しては特別割引をポップアップさせたり…そんな「AIによる極端な差別」が規制されていくわけです。
これ、日本やアメリカでも行われているところがありますが(名前は伏せます)、アルゴリズム的には差別ではなく区別だと思うんですよね。良識の範囲内ならやっても良いのでは?というところまで、中国では市場監督監査総局が目を光らせているということです。
じゃぁAIの意味ないじゃん!ということになりそうなのですが、広く消費者や社会に公平で良質なサービスを届けるという意味では、平等な社会を目指すことが建前の共産主義的側面なのかなぁと思ったりもします。中国政府から見れば、AIもデータも使い方が大事ですよアンタら、ということです。
誰も損はしませんからね。
アリババやテンセントもトップが賛同してますし、公平な競争・共創にも繋がるのではないでしょうか。プラットフォームを提供する中国企業が国際信用力・影響力を高める意味でも、大事な姿勢です。
中国人民銀行も、日米の中央銀行と比べて「まとも」だと思えるようになってきました。
私は古い人間なので、日本銀行が日本の株式市場を支えている状況のほうが異常だと思っています。ついに保有時価45兆円ですから…
記事にもある通り、GPIFの日本株運用額(41.5兆円)を上回っている模様です。もはや最大の機関投資家。
(Source:https://www.gpif.go.jp/operation/the-latest-results.html)
確か今年6月時点で33兆円だったはずなので、半年足らずで12兆円の爆買いです。売らずに買い一辺倒ですから、そりゃ株価は上がるのでしょう…私が警戒し過ぎてバブルに乗れなかったポイントはここにあります。
今や企業の適正な評価など、あってないようなものです。バブル期で儲けるのに必要なのは「狂気に乗れるメンタル」です。一緒に神輿に乗るしか無い。莫大な資産を築き、「もう降りるよ」といち早く見切りをつける人じゃないとダメですね。
こうやって見ると、中国がまともになったのか、日本がまともじゃなくなったのか、はたまたその両方なのか、健全な判断が出来ない日本人になりそうです。日本人なので日本にいると当然日本びいきしてしまいそうなのですが、おかしいと感じることもままあります。アメリカにしてもそう。
ここで民主主義と共産主義の優劣を論じるつもりはまったくないですが(答えはないので)、今の流れを見ていると中国株をどうしてもチョイスしたくなってしまうのです。
資金流入は債権にも。
もちろん、中国人民銀行が株の買い支えをしていないというわけではないのですが、今後は国が向かっているベクトルを見ていく必要がありまして、より自浄作用が働く国に注目したいわけです。
自浄作用とは表面的なことで良くて、その裏で何をしていようが、イチ民間人としては関知しないのです。自浄作用によって内需が拡大し(双循環)、その結果としてアジアにおける経済圏が拡大するのであれば、自ずと活躍するのは中国企業ということになりますので。
そこの見極めですね。日本企業は乗っかっていけばいい。
さて、メタルは得意のスキャルピングが発動できる相場に近づきつつあります。
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