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マナーを強要する人とは、多分分かり合えないだろうな

いつも楽しく読んでいる野本響子さんのnoteに、こんな記事がありました。

「マナー」…
こいつは厄介な代物です。

以前、郵便局の窓口で郵便物を出そうとしたら、こんなことがあったのを思い出しました。

ぼくが窓口に作られた列に並んでいると、推定年齢60歳前後くらいの女性が、ぼくの前で、郵便局の窓口担当の職員さんに、クレームを言っているんです。

聞こえてくるクレームの内容は、郵便局の窓口社員さんが証紙と呼ばれる、窓口端末で印刷される切手の代わりをするシールみたいなのを貼って彼女の郵便物を出そうとすると、


「切手を貼って送らないなんて、相手の方に失礼になります!」

と、そのおばちゃんが、窓口社員さんに奇声を発して怒鳴ってるんですよ。

奇声の主は、どうやら明治安田生命の保険おばちゃんで、保険の勧誘書類には綺麗な切手を貼る、みたいな自分ルールがあるみたいなんです。

郵便局の窓口社員さんは、窓口にできる行列を手際良くさばいていたのに、このおばちゃんのせいで、どんどん行列が渋滞してしまっています。

明治安田生命の保険おばちゃんは

「もう、その変なシールを全部剥がしてちょうだい!」

と叫びます。

窓口社員さんが10数通ある郵便物の証紙シールを注意深く剥がしていると、今度は

「もう!封筒に傷がついたじゃない!これじゃ失礼でもう使えません。全部返してください!もう二度とこの郵便局は使いません!」

と、散々喚いて、その郵便局を出て行きました。

ぼくは、そのやりとりの一部始終を見ていましたが、これを読んで下さった皆さんは、本当に失礼なのはどちらだと思いますか?

確かに、保険勧誘の書類を出来るだけ綺麗な形で、自分のお客さんに届けたい、という気持ちは分かります。

でも、そうであれば、このおばちゃんは先に自分のニーズを窓口社員の人に伝えるべきではないでしょうか。

また、郵便局が公的な認可を受けて発行している証紙シールが、何故失礼にあたるのでしょうか?

更に言えば、これはぼくの価値観ですが、保険の加入を決めるのに、取り寄せた書類の封筒の切手が綺麗かどうかでは、ぼくは判断しません。

この明治安田生命の保険おばちゃんは、誰に対してもこういう態度なのでしょうか、恐らく違うでしょう。
客と店員という関係性だからこそ、店員さんが何も言い返せないと思って、こういう言動をとるのでしょう。

中高年の方々に、こうした形骸化されたマナーを盲信して、所構わず振り乱す困った方々が良く見受けられます。

でも、あなた達の常識は、わたし達には非常識なんです。
あなた達の正義は、わたし達には迷惑なんです。

これを前提に、相互理解できる部分は理解し合い、そうでない部分は、距離をとるしかないでしょう。

その後、ぼくはその窓口社員さんに
「大変でしたね」と声をかけて、一人抗議の意味で明治安田生命がスポンサーのJリーグを見ないようにしてます。
って、もともと、ほぼ見てませんが。

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