全般性不安障害 2度目の再発 人生観の大転換
前回の記事では全般性不安障害の再発から回復していった様子を書きました。
再発から回復を遂げて3年ほどは順調で健康な日々を送っていました。一年に何回かは調子の下げ波を感じることはありましたが、お守りの漢方薬「半夏厚朴湯」と「六君子湯」を飲むことで数日から長くても2週間ほどで不調を感じることはなくなるという日々を過ごしていました。
そんな中で、1つ大きな人生の転換点が訪れます。
それは、親との確執でした。
とある大きな人生の選択を迫られた時、親との意見の相違が露呈しました。
ここら辺の話は書くと長くなるので、別の機会に書こうと思いますが、昔気質の親の考えと僕の考えが全く噛み合わず、親も信念を曲げるつもりはなく、話し合いにならないまま、決裂してしまったのです。
そのことによって僕以外の人にも多大なご迷惑をお掛けすることとなってしまいました。
その頃から、再び「不眠」が始まりました。
仕事と親との不仲によるストレスで心身ともに疲れ切っているのに、ベッドに入っても目だけが異様にギンギンで眠ることができませんでした。
調子が悪くなれば漢方を飲めばいいと決めていたにも関わらず、この時には頼みの漢方も効いてくれません。
*そもそも胃の不調を主訴とする全般性不安障害に処方されているので不眠に効くはずはないのですが・・・
それでも「睡眠薬」の服用には抵抗がありました。
ここにも、僕の偏見があったのです。
「睡眠薬を飲むとやめられなくなる」「どんどん量が増えていく」「起きている時も頭の回転が落ちる」そういったネットのネガティブな情報が僕の頭にこびりついていました。
そして、サスペンスなどで悪用されるイメージも相まって、僕は睡眠薬を飲む事を避けていました。
しかし、ひどい不眠が1ヶ月くらい続いた頃でした。
前回の再発時のことを思い出しました。
3ヶ月に及ぶ不眠状態の結果、僕は動けなくなり、仕事にも行けなくなってしまいました。
もう一度あの状態に戻るのか、それとも今薬をもらって一時的にでも眠るのか。
僕は悩みました。悩んだ末に、僕は飲むことを決断しました。
かかりつけの病院でいつもの漢方薬に加えて、睡眠導入剤「マイスリー」を処方してもらいました。
薬をもらった日から、服用し、その日には眠ることができるようになりました。
確かに寝起きから少し違和感はありました。薬なしでぐっすり眠った時に比べれば疲労感の残りや頭が起動するまでに時間がかかる感じはありました。
それでも、全く眠れない日に比べれば格段に体調は良くなりました。
そこから2週間ほどは毎日「マイスリー」を飲んで眠るという日々が続きました。
睡眠薬で眠れることがわかってきたので、自分の中でルールを決めることにしました。
それはベッドに入って30分から1時間経っても眠れない時またはそのままだと睡眠時間が6時間を切ってしまう時にだけ服用するようにしました。
こうして僕と睡眠薬との付き合いが始まったのです。
漢方薬と同様に飲むことが続く時もあれば全く飲まない時もあるといった形で過ごせるようになりました。
僕は2度目の再発でやっと自分なりの薬との向き合い方に気づくことができたのです。
それは、どんな薬であれ必要な時には必要なだけ服用するべきだということです。
ネットのネガティブな情報に振り回されることなく、医療の専門家の医師の判断を仰ぎながら、自分なりに薬と付き合っていくということです。
風邪をひけば風邪薬を、怪我をすれば湿布を貼るように、不安発作やその兆候があれば漢方を、眠れなければ睡眠薬を飲めばいいのです。
風邪が良くなれば風邪薬をやめ、怪我が治れば湿布を外すように、精神疾患も状態が良くなれば止めることはできるのです。
全般性不安障害の病状に大きすぎる不安というのがあります。そして、この病気は一つの不安が次の不安を引き寄せ、さらに別の不安をといった具合に不安をどんどん増やし、大きな不安の集合体を作ってしまうのです。最後には、一体何が不安の原因だったのか思い出せなくなってしまうほど、全てが不安で動けなくなってしまうのです。
だから、薬の力で「食べられないかも」や「眠れないかも」という不安を一つでも和らげることで、他の不安を呼び寄せるのを防ぐことが大事だと思っています。
なぜなら、「不安」はまだ実際に起こっていないことに対して抱くものです。
そんな起こってもいないことに気を取られて、今やりたいことができなくなるのは勿体無いなと思えるようになったのです。
僕は仕事が好きです。でも、眠れないかもしれないという不安が原因で結果的に眠れず、仕事に行けなくなっては勿体無いと思ったのです。
最初に発病した時に誓った「病気を理由に諦めない」を達成するためにも、薬を飲めばいいのだと思えるようになったのでした。
全般性不安障害の再発、不眠症の悪化を経験した僕ですが、どっこい今も幸せに生きてます。
だからあなたも
今辛くても大丈夫。必ず良くなる。
今日のところは、ここまで。
最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。
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