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【40歳の挑戦】教習所で気づいた私の性格

2年前、40歳で車の免許を取るべく、教習所へ通い出した。車の運転技術や道路交通法の知識を身につけることができたのはもちろんだが、自分の性格に向き合うよい機会となった。改めて自分の性格に気づいたことで、仕事にも家事にもいい変化をもたらした。このエピソードをお話したいと思う。

40歳になって初めて気づく。私「せっかち」だったんだ!

運転を習い始めたころ、右左折の際に脱輪することが度々あった。それは、速度も落とさず、車体をまっすぐにせず、すぐに右左折しようとするから、後輪が乗り上げてしまう。一見、初心者あるあるの話だが、教習所の先生からの一言でハッとさせられた。

「落ち着いて。一つを終わらせてから次に進みましょうか」

仕事でも家事でも言えることだが、思いついたことはすぐに行動したい、スピードが遅いとイライラしてくる……このような性格から、私にはチャチャッとやろうとするクセがある。

仕事では、常にマルチタスクを同時並行で進めていかなければならない。私は仕事のスピードも速いし、うまくさばいていると思い込んでいた。確かに、メールの返信などの雑務は迅速にこなすことができる。しかし、マーケティング戦略やプロモーションプランの資料作成など、時間をかけて深く考える仕事を、短時間で行おうとしたときは、浅い提案となって承認されないことがあった。

家事でも同様に、仕事が多忙なときは、合間に少しだけでも家事をこなそう、と考えて行動していた。例えば「ひとまず皿だけ洗って、大きなフライパンは後にしよう」とか「洗濯機を先にまわしておいて、あとで干せばいいや」とか……。だが、結局のところすべてが中途半端で、部屋を見渡すとなんだか雑然としていることが多い。

仕事でも家事でも「あれ、やらなきゃ」と思った瞬間に行動に移しているので、何一つ完遂できずに、つまみ食い状態のものが多数あるのだ。

一つひとつ丁寧に、終わらせてから次へ進もう!

教習所の先生に言われたことをきっかけに、車の運転の仕方だけでなく、仕事や家事のやり方を見直してみた。

仕事では、チャチャッとこなすべき小さなタスク(メール返信や精算業務など)と、時間をかけて行う大きなタスク(企画書の作成など)とに分類し、1日の中で、それらの時間をきちんと確保することにした。特に、企画書の作成などのタスクは、本腰を入れて行えるようにしたことで、企画の質が向上したことは、うれしい変化だ。

ここで大事なのは、マルチタスクを止めたわけではないということ。1つのことに集中するにあまり、仕事が終わらないのでは本末転倒。1日または、1週間単位での作業のスケジューリングができれば、マルチタスクは可能となる。

家事では、1日にすべてをこなすことを止めた。曜日で何をするかを決めて、それだけは完全に終わらせることした。1つひとつのタスクは、5~10分程度で終わるものも多い。面倒くさがらず、なるべく一気に終わらせるようにすると、家の中が整うようになって気持ちがいい。

例)家事のウィークリースケジュール
月:洗濯
火:トイレ・洗面台掃除
水:掃除機・床拭き(クイックルワイパー)
木:洗濯
金:トイレ・洗面台掃除
土:掃除機・床拭き(クイックルワイパー)
日:予備日

教習所で、自分の「せっかち」な性格に改めて気づかせてもらったことは大きな財産になっている。仕事でも家事でも、スピードは変わらず「質」が向上した。今さら、この性格を直すことは難しいが、その性格を知った上で、行動を変えることはできる。車の運転ができるようになったこと以上に大きな喜びである。



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